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バンコク旅行記⑤(2024.2) インスタとアヘン

バンコク4日目。今日のテーマは「下町のバンコク」としました。
MRTバーンパイ駅下車。小学校などがある道を縫って歩く。
Google Mapで徒歩約15分。
インスタ映え寺こと、ワット・パークナーム・パーシージャルーンに着く。
寺の敷地に入っていくと、まず通路はファサードに覆われて、どんどん奥へ進むとそのファサードが途切れ、見上げると黄金の大仏がいる、というしくみ。よくできているなあ。

ファサードが途切れて現れる大仏様

緑のガラスの大仏塔にも行く。

絵心なくてもばっちり撮れる

ねこちゃんがいた。
ねこちゃんを撮るとき、カメラを出しつつパスポートも取り出していたようです。傍らにパスポートだけ置いてきてしまい、ぬこ立ち去り、私も立ち去り、ぽつんと置かれ、えんじ色の絨毯に溶け込んでいたそのパスポートは親切な外国人に拾い上げられ、10分後「もしかしてきみのじゃない?」と呼び止められて、助かる。
する? こんなミスする?
自分にびっくりしました。

まさにパスポートを置き忘れている中で撮った画像

さてワット・パークナーム、日本のバンコクガイドブックがこぞってトップページに載せている。それらのガイドブックには、騒いだり、自撮り棒を使ったりする日本人観光客に地元の人が眉をひそめているという注意文もある。すごく混んでいることを覚悟して行ったが、人少なく快適に観光ができた。
私の1週間後にバンコクに旅行に行った友人も同じこと言ってた。スカスカだったと。
大型バスが乗りつけられない場所にあるからなのか。
 
それにしてもはじめてバンコクに行ったン十年前、ワット・パークナームは観光地ではまったくなく、というか存在を知らなかった。
これは同じころ旅行していた人たちもそうだねって言ってくれる。
調べたら、黄金の巨大仏像は2020-21年、緑の壁画のある大仏塔は2012年建立。
かなり最近だった。
BTSとMRTが伸び、近年では寺への行き方を説明する個人ブログ、ついでビデオクリップが登場し、Google Mapどおりに歩いていけばたどり着くというインフラ面の後押しがあった。ということなのだろうか。

もし、目印となる巨大仏やMRT、BTSがなく、Google Mapもなかったら、私はここにたどりつけなかったと思う。
2年前にはじめて行ったときは、ブログに書かれているままBTSからソンテウに乗った。間違ったソンテウに乗っていたらどうなってしまうんだろうと不安になりながら、ちゃんとワット・パークナームに着いた。
ほんの小さな冒険心を満たしてもらうことができた。
ソンテウが国鉄の踏切に近づいたとき忽然と姿を現した高架下の食堂。
その光景が今も忘れられない。

おのぼりさんの私が言うのもなんですが──
この寺にはMRTとGoogle Mapさえあれば行って帰ってこれるものの、片道はBTSとソンテウをからませる行き方をおすすめします。
MRT側、BTS側、違った「下町」が見えてきて、それだけで楽しい。

このワット・パークナームは、現在の地図ではヤイ運河が3方向に分かれるふもとにある。
ヤイ運河はかつて、チャオプラヤー川の本流だったらしい。川の付け替え工事で運河になった。それが1542年のことらしい。
そしてそこから西南西に進路をとりながらまっすぐ長い運河が掘削された。これが「パーシージャルーン」運河。寺の正式名称は最初に書いたように「ワット・パークナーム・パーシージャルーン」で、「ジャルーン」(発展)はともかく、この寺になんで「パーシー」(税)という言葉が入っているのかが疑問だった。
しかし、Wikipediaタイ語版にヒントがあった。この運河の掘削にはアヘン税の税収をあてたという。

ようやくストンと腑に落ちた。後ろから修飾してみる。「ワット・パークナーム・パーシージャルーン」は、「(アヘン)税で発展する(運河の)河口の寺」。
( )は私の補足。

...ということなんだと思う! あ〜スッキリした!(私が)

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