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吾輩の辞書

好きなものをプレゼンするのが好きだ。

好きなものへの愛情の示し方はいろいろある。とにかく情報を逃さないとか、グッズをコレクションするとか、同じものを身に着けるとか。お金を払うとか、絵を描くとか。

私の場合は、それが「説明する」という形になりがちだ。

これは「好きなものについて喋りたい」というのとはちょっと違う。高校生のころは、好きな漫画の好きなキャラクターについて、自分だけのウィキペディアを作っていた。携帯のメモに、ひたすらキャラクターの情報を解説した。誰にも見せないまま、機種変をしたのでこの世から消え去ったが、文字数にすればけっこうな量があったはずだ。

好きなコンテンツについて、それを知らない人に説明したい。説明さえできればいいので、別にその人が実際にそれを試してみるかどうかは関係ない。

よく、好きなものをどうやって説明するかを空想する。いろいろな切り口がある。例えば映画だったら、ストーリーを要約してもいいし、「こんな人におすすめ」「今見るべき理由」などというキャッチを設けて長所を並べてもいいだろう。同じジャンルのものと比較しても良い。逆に、全然違うものとの共通点を示しても面白い。「実質HiGH&LOWです」みたいな。

結論から入った方が聞きやすいときもあるし、ざっくりとした話から具体的な話へ進んだ方がいいこともあるし、具体的な例を理解することがすべてにつながることもある。いっそ総論を置いておいて、1人のキャラクターの魅力に絞った方がいい場合なんてのもある。

こういうことを考えているのが一番楽しい。聞き役の人がいたらそりゃもちろん楽しいが、知らんコンテンツの話をただ聞きたいという人はそう多くはない。

さらに言えば、これはある意味自画自賛にもなってしまうのだが、私の説明の方がその対象のコンテンツの実態より興味を引きすぎてしまうことがままある。中学生の頃、「お前の読書感想文を読んで面白そうだと思ってその本を読んだが、つまらなかった」と面と向かって言われた。これでは褒められているのかけなされているのかわからない。

別に私のプレゼンでそれに惹かれなくていい。履修しなくていい。期待値を上げて幻滅されるのがちょっとこわいので。強いて言えばお前の好きなものはそんなふうに面白いんだなと、それだけ分かってもらえればいい。私に好きなものを紹介をさせてくれないか。俺の話を聞け2分だけでもいい


今日はここまで。ありがとうございました。

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