アメリカとイラン 戦争になるの?

アメリカがイランのソレイマニ司令官を殺害したのが2020年1月3日。イランがその報復としてアメリカ軍のイラクにある基地を攻撃したのが2020年1月8日でした。

国際ニュースがあまり報道されない日本でも、この件については十分な情報量かどうかはともかく報道がなされています。そして、小中学生もこの件に興味を持っています。

今週になってすでに2人の生徒から、僕たちは戦争に行かされるのか?という質問を受けました。最初にこの質問を受けたとき、これはなかなかの飛躍だ、と感じましたが、なぜそう考えるに至ったのか、聞いてみました。

一人の生徒は、ちょうどこれから自衛隊が中東に派遣される。派遣されている間にイランとアメリカの争いが進展してしまったら、日本はアメリカに協力しなくちゃいけないから自衛隊をもっとたくさん派遣する。たくさん派遣すると人が足りなくなるから徴兵制のようになり、自分たちも対象になるかもしれない。と考えたとのことでした。

もう一人の生徒は、学校で先生が、イランとアメリカのように、大きな国同士の争いが発展すれば、君たちの世代は戦争に巻き込まれることになる。という話をされたとか。

なるほどです。1人目の生徒はちょうどいま、少しずつ社会に関心を持ち始めており、特に軍隊とか世界で強い国、などというところに関心がありますから、彼の今の知識で想像したら、というのはうなずけるところでした。2人目の生徒の話も、これを機会に関心を持ってもらおう、という学校の先生の意図かなあ、と思える話ですよね。

他人事、よその世界のこと、ではなく、自分事として考えること、大切ですが、距離感を測り、冷静に考えていくためには、それなりの知識が必要なんだな、と思わされる話でもあります。その瞬間だけの数少ない情報のみを参考に考えると、センセーショナルな事件は大げさなものとなりがちです。今回のように、1国の正規軍の司令官を殺害してしまった。実際に1国の駐留軍基地を攻撃してしまった。というのはやはり大事件ではあります。ここだけを見てしまうと報復合戦が大きな争いに発展する可能性を感じるところです。しかし、大きな流れや状況から判断できれば、冷静に状況を見ることができます。

ここ最近は政治家でさえ、その瞬間の出来事にセンセーショナルに反応して行動してしまうので、怖い部分もありますが、各国の大人の対応に期待したいところです。


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