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[お仕事] 1/26 クソ編集アンソロジー

[読み切り掲載]

2019年1月26日(土)発売
「クソ編集にこんなことされました。アンソロジーコミック」(一迅社)
読み切り12p『クロノ・ノロイ』掲載していただきました。

先日の「女騎士」アンソロジーに続いて2ヶ月連続だったのでキツいスケジュールになってしまい、年末年始休み無しで「仕事納めです!」とも言えず、年始過ぎてからようやく仕事納め…みたいな感じで過ごした年越しでした。(仕事でヒィヒィ言ってるのも、まあありがたい話なのですが)

既に発売もされ、上記の通りアキバBlogさんで記事になっていたり、『黒いラブレター』(大好き)の東谷文仁先生の告知ツイートがバズっていたり、とにかくタイトルのエッジもあり、話題になっているようですね。ありがたい。

せっかくなのでnoteでも備忘録というか、蛇足的なことでも書いてみようかなと思います。

最初このアンソロジーの企画を聞いた時は「ヤベエ企画だ…」というよりはむしろ「面白そう」と思ってしまい、とはいえ、あくまでフィクションの範疇に落とし込み「ただの胸クソ悪い話」にならないように。そういう趣旨で描いてね、という話でした。

その時はタイトルがあんなにエッジの効いたものになるとは知らなかったんですが、参加された作家さん全員が「どこまで盛り込んでいいんだろうか」と悩んだのではないだろうか…と思いました。(でもほぼフィクションというかエンタメに落とし込んでる話になってて、作家さんたちの力量にただ感嘆しました)実録のようなものもありましたが、あまり真に受けず楽しんでもらえたらいいのでは、というアンソロジーだと思います。
「これ、どこまでがホントなの?」って推理しながら読むのも一興かもしれません。

「クソ編集」という言い方はともかくとして、確かにそういう編集さんは存在します。これはただ単に編集と作家の相性によることも確実ですが…。
自分のケースで話すのはなんとも言えませんが、以前に連載していた『祓ってませんよ?』の打ち切りが決まった時は「ああ、このキャラクターたちの未来はもう描けないんだ、死んだんだ」と思い込んでしまい、その時の気持ちを『ココロカラッポ』という漫画で描きました。

自分の頑張りが折られる時(打ち切り・ボツなど)どうしても自分のせいにしたくなくて、「誰が悪いのか」と考えてしまう。そこで編集が悪いと感じてしまったら編集が悪者になってしまうし、実際そう思いたい自分も確かに居ました。(当時の編集さん、確かに結構厳しい方だったけれど、アツさがあり厳しいだけじゃなく学びもたくさんありました。未熟だった自分をデビューから連載まで繋げてくれた方でもあるので恩人だと思っています)
それから、大分自分の中で「ドロドロしたもの」が芽生えてきて、漫画に活かせるかもしれないと思いました。そこで感じたのは、負の感情は漫画を描く創作エネルギーになりえるかもしれない、ということ。「負の感情」は損ではない。そう思って今も漫画続けてられるんじゃないかと感じています。

(話逸れるけど、僕の好きなバンド・ハルカトミユキそういう風にして曲が出来てる、というインタビューを見て「やっぱそうだよなあ…」という感情になりました)

実際、初連載終えてから既に早数年…(数えたくない)、ずっと連載がしたくてもがいている自分ですが、色々なところで色々な編集さんに出会ってきて一つ言えることは「本当に100%信頼のおけるような関係の良い編集に出会う確率は宝くじを当てるぐらい難しい」ということです。(本文コメントでも書きましたね)
100%信頼をおいてしまうと確実に自分にダメージが跳ね返ってくるから、よりそう思っています。自分で勝手に編集へ過剰な期待を抱いたりすると本当に怖いです。心が病んでしまう。

自分にとってはもしかしたら連載時の編集さんが「良い編集だったのかも」と今は思います。そこはちゃんと実績になっているかどうか、っていうのもあるかもしれませんけどね。

それから今まで連載用企画・ネームを結構作ってきましたが、当時こそは「ボツ」だったものでも、その企画たちを他のところへ持っていくと好印象だったり、「これウチでどうですか?」という話に発展したりもしました。なので「負の感情の原因のモノ」・「ボツ」になったものでも自分の引き出しの財産になる。その気付きは最近よくあるのでかなり救われています。

Twitterでもココでも正直書けないようなことを…まあぶっちゃけると実際色々と経験してきましたが、そこは今回のアンソロジーを読んでいただいて…という締めでどうかひとつ。

(ちなみに、一迅社の現担当氏は良い人です。麻雀仲間です。

…なんか、漫画家の苦しみについて色々と書いてしまったな。
カガミツキでした。


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