短所との戦い
「私なんて…」っていう言葉が口癖。自信がないのが私の短所だ。
こうやって言うといつも母親に「自己評価が低い」と怒られてしまう。それは分かりきってる。でも、謙虚に生きていたいっていうのが私の本音。前に出るタイプではない。むしろ苦手。
だけど、大学生ではたくさん挑戦した。ずっとこんな自分ではいられないっていうのを知っていた。だから、変えようと努力をした。
サークルで幹部をやったり、係をやったり…
そしたら堂々と話せるようになれた。これは私にとって嬉しいことであった。
だけど、今は積極的になれない自分がいる。周りにはもう内定をもらっている人もチラホラいる。それなりにいい大学に入ったはず。だけど、自分は推薦で入ったからそこそこの劣等感を感じていた。
ここで実力が出るとは思わなかった。
このご時世、友だちに会える訳でもないし、彼氏にも会えない。孤独な戦いを続けている。だからこそ、自分の自信が失われていく気がする。
今思えば、彼はすごい。早いうちから恋愛を後回しにして頑張っていた。
彼は堂々と自分を変えようと奮闘している。だけど、私はストレスを溜めてしまうからのんびりやりたかった。彼の就活の価値観を押し付けられるのが苦しくて喧嘩したこともある。彼みたいに就活団体に入って意識の高い人達と共に就活を進める。私はそれが嫌だった。
「痛い。」
彼が自分の就活の頑張りについてツイートして酔いしれているのを見るのが痛かった。そして、こんなふうに思ってしまう自分の心の小ささを知った。
だけど、こうやって貪欲に生きている人が就活に成功していくんだ。
そもそも彼と私は目指している職種が全く違う。私の方が狭き門に挑んでいる。長期戦になることはずっと前からわかっていた。
第1志望の面接を直前にして私は思った。
「彼みたいに貪欲に頑張れていたら」
そうしたらこんなにも距離を感じず、一緒に就活について話せた。どこの誰か分からない人達と一緒に就活を進めている彼が遠い。
「嫉妬」
自分の自信のなさや僻みが自分の魅力を奪っているんだ。
もう後戻りはできない。私は私なりに頑張って第1志望に受かるしかないんだ。
「私はこの職業に就くべき人間なのだ」って、少しずつ自信を持ち始めている。
もう泣くのはやめよう。
そして、就活が終わったら堂々と胸を張って彼の前に現れよう。
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