アセリ / Asel and Aya

お互いの国をよく知るキルギス人と日本人の2人で、かつて存在した「ソ連」という国の中央ア…

アセリ / Asel and Aya

お互いの国をよく知るキルギス人と日本人の2人で、かつて存在した「ソ連」という国の中央アジア地方にある秘密の町で生まれ育った少女“アセリ”の記憶の物語書いてます。

最近の記事

●中央アジアのソ連の記憶、書籍化しました!!

ご覧いただきありがとうございます。ご無沙汰してしまっております。 このたび、アセリのソ連時代の記憶の物語を書籍化しました!! noteに書くだけではなく、本という形に残してみたくて、はじめての出版にトライしてみました。 誰でもAmazonで簡単に出版が出来る凄い時代になりましたね。ソ連時代は出版社というものはなく、本は全て国が出版していました。それを経験している私にとっては驚きです。 タイトル: 「秘密の町の少女アセリ 〜私が生まれ育った中央アジアのソ連の記憶〜 」 (A

    • 【第3話】 民族のお祭りの日の美味しい思い出と無宗教 (1986年〜1988年)

      ▶︎第1話は こちら ▶︎第2話は こちら 〔第2話までのあらすじ〕 私の名前はアセリ。キルギス・ソビエト社会主義共和国のアク・チューズという地図に載っていないソ連の秘密の町で1975年に生まれた。 レーニンのような立派な人になりなさい、と大人たちから言われて育ち、10歳で優等生の証であるピオネールに選ばれて、学校の先生の言うことをよく守り、勉強をし読書をし、大人になったらソ連という国のために働く人になるんだ、と思いながら、とにかく真面目な子ども時代を送ってきた。 私が

      • 【第2話】 優等生の証「ピオネール」に憧れて (1982年〜1985年)

        ▶︎第1話は こちら 〔前回までのあらすじ〕 私の名前はアセリ。ソビエト社会主義共和国連邦を構成する15の国のひとつ、キルギス・ソビエト社会主義共和国のアク・チューズという地図に載っていない秘密の町で1974年に生まれた。この町は鉛やレアメタルなどが豊富に採れる鉱山があり、ソ連の国家戦略的に非常に重要な町だった。私はここでのびのびとした子ども時代を過ごした。 私が7歳になった1982年の9月、学校に入学した。 学校の名前は「アクチューズ第一学校」。この町に学校は1つしかな

        • 【第1話】私の記憶の中の物語を始めます。ソ連の学校に入る前の小さい頃の記憶(1974-1982)

          私の名前はアセリ。1974年に、その16年後にはなくなってしまったソビエト社会主義共和国連邦を構成する15の国のひとつ、キルギス・ソビエト社会主義共和国で生まれたキルギス人です。 そこはユーラシア大陸のちょうど真ん中あたり、中央アジアの東側、標高4000m級の白い山が連なる景色が日常にある自然豊かな場所。 2020年の今、世界はひとつのウイルスの出現により、昨日までの日常が日常でなくなるという経験をしています。 こんな時に、私は私が生まれ育った今は存在しない「ソ連」という国

        ●中央アジアのソ連の記憶、書籍化しました!!