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au通信障害に対する弊社電子チケットの対応状況と今後の方針

このたび、KDDI社の通信障害に関連してご不便をおかけした、弊社電子チケットをご利用の皆様にお詫び申し上げます。
また、この非常事態を乗り越えるためにご対応いただいたイベント運営やチケット各社様、そして復旧に向けて尽力してくださったKDDI様を始めとした通信関連各社のご担当者様に心から感謝申し上げます。

今回の事案を受け、弊社のチケット発券クラウド「MOALA Ticket」をはじめとした各種サービスを提供させていただくにあたっての緊急対応対策の重要性と社会的な責任を改めて痛感しております。

今週末、MOALA Ticket をご利用いただいた興業様では
・現地WiFiの強化
・スマホチケットのQRコードへの切り替え
・通信が一切できなかった方に対する窓口対応
といった対応により、入場を完了いただきました。

いずれの対策も現場に多大なる負担を伴うものであったと深く反省しており、ご対応いただいた皆様に対して感謝の気持ちでいっぱいです。

電子チケットサービスを提供する社会的責任

今回の事態を経て、自分の中で最も強く湧き出てきたのは「社会責任」に対する意識でした。

もちろん、「イベント運営を中止に追い込みかねない立場を担っている」という意識は創業時から強く持っていました。そのため、創業時から品質保証専門チームを立ち上げるなど、有している経営資源の中で常に優先度高く投資を続けてきました。
今回、湧き出てきたのはより広範な「日本社会のアップデートを止めてしまいかねない仕事を担当している」というイベントの枠を超えた、社会全体に対する責任意識でした。

「新しい技術やインフラなどの外部要素に依存したサービス/社会設計」はすべからく、従来存在しなかったリスクの許容を要求します。また、その普及までの間には必ずそして少なくない数、そのリスクが露見する事案が発生します。
このような困難がありながらも社会がより利便性高い形にアップデートしてこれたのは新しい技術の可能性を信じ、壁を乗り越え、万人が信頼を寄せるに値する高品質なサービスを構築してきた先人たちのお陰に他なりません。

例えば
・大事なデータや業務プロセスでも任せられるクラウドサービス
・あらゆる商品をすぐに自宅に届けてくれるECサービス
・会社全体の会計処理を自動化してくれる会計システム

今となっては当たり前のサービスも誕生した頃は「不安だ」と言われ、事故のたびに「やっぱり元のほうがよかったじゃないか」という声をたくさん聞きました。

そのような困難を乗り越え、ほぼ無意識に使える水準まで品質を高めてくださった先人たちがいたからこそ、我々はいまその恩恵を受けるに至っているわけです。

今週末、弊社では直接的/間接的に「電子チケットはリスクがあるから紙に戻すべきではないか」といった意見を少数ながら頂戴いたしました。
(一方で、ありがたくもほとんど方から「御社のせいじゃないから」と言っていただいたことも付記させてください。本当に嬉しかったです。)

今回、このような意見を頂戴してしまったのは現在のサービス品質が不十分であることの証左に他なりません

いまさらSuicaを捨てて紙の切符を使う人がほとんどいないように、安定さえすればチケットは比較するまでもなく紙よりも電子で扱ったほうが便利です。

電子チケットが常識になった社会では
・チケットを渡すために事前に待ち合わせしてたの?
・遅れた人が来るまで会場に入らず待ってたってホント?
・入場後にチケットの半券を手で数えるスタッフがいたの?
と、驚きを持って質問されるはずです。

このような社会を迎えられるか否かは、電子チケットでトップクラスの枚数をお任せいただいている 弊社が「信頼に値するサービスを提供できるか否かにかかっている」と思っています。
チケットの電子化がイベントDXの入口であることを鑑みると、「playground が安定した電子チケットを提供できるか否かに、日本のイベント業界のDXの未来がかかっている」といっても過言ではないと思っています。
そしてなにより、私は常日頃、「これ以上、日本のDXを遅らせてはならない。世界に誇れる日本を作りたい」と強く強く思いながら仕事をしています。

そんな自分が(大袈裟と言われるかもしれませんが)このサービスを始めた以上、「日本の未来を背負っている」というくらいの責任意識を持って仕事に向かわなければならないと痛感しました。

playground の Next Action

弊社では創業以来これまで「紙よりも便利で安心な電子チケット」を目指して、ユーザーの利便性の最大化と併行(*)し、クラウド障害や通信障害など、サービス継続性に影響を与えうるあらゆる緊急事態への対応策の導入を推進して参りました。
(*)... どんなに安心でも、使いづらいサービスは本末転倒という点も常に意識して設計しています

例えば、独自開発したBioQR」はイベントに特化した生体認証として「印刷したQRコードを持参いただくだけで、来場者のスマホはもちろんのこと、入場認証端末の電波が途絶えた会場でも入場を処理できる」という極めて高い安定性を実現しました。結果、電波が完全に途絶えうる野外フェスや大型公演などで導入いただいています。また、その手軽さ故に現在主流となっているスマホにスタンプを押すタイプの電子チケットに於いても、緊急時にオフラインでも処理が行えるよう切り替えられる機能のリリースを予定しております。

現時点ではこのような対策を充分に普及させられておらず、今回、皆様に多くのご迷惑をおかけするに至ってしまいました。

力が及ばず、大変申し訳ありませんでした。

今後、playground ではイベントをはじめ、日本社会のDXの未来を背負っているという責任意識をもって「紙よりも便利で安定した電子チケット」の実現に向けてサービス開発を加速させていきます。

ご期待いただけると幸いです。


最後に... 
今回の件に際して、多くの関係者から励ましの言葉や「こっちで頑張るから安心して。これからも頑張りましょう」といった頼もしい言葉を頂戴しました。本当にありがとうございました。

2022.07.04 playground 代表 伊藤圭史

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