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マネーフォワード名古屋開発拠点の立ち上げを振り返る

こんにちは、マネーフォワードの長島です。自分は2020年の新卒入社から2年ほど福岡の開発拠点でエンジニアとして働いていたのですが、、2021年8月からは福岡での開発と並行して名古屋の開発拠点立ち上げも進めていました。名古屋には2021年12月に移住しています。実は名古屋には以前から営業拠点は構えていたのですが、サービス開発をさらに加速させる上で名古屋にも開発拠点を構えてエンジニア・デザイナーの採用を積極的に進める必要があると判断し、ここ半年ほど開発拠点設立に向けた準備を進めていました。そして先日3月28日、ついに念願だった新オフィスが完成しました!

エントランス
執務室

いい節目なので、これまで自分が開発拠点を立ち上げるためにどんなことをやってきたのか、また今後名古屋開発拠点が何を目指していくのか、所信表明しておこうと思います。

名古屋に開発拠点を立ち上げることになった経緯

全てのきっかけは新卒入社1年を終えたある日の1on1でした。当時自分は福岡の開発拠点で『マネーフォワード クラウド債務支払』の開発にサーバーサイドエンジニアとして関わっており、1stリリースからその後の機能拡張まで主導権を持って業務に取り組めていたので、目の前の仕事には十分満足していました。ですが心のどこかでぼんやりと以下のようなことも考えていました。

  • エンジニアとしてプロダクト開発に携わる以外にも何か会社のためにできることはないものか

  • エンジニアリング以外の部分でも自分が成長できることはないか

  • このペースで会社が成長し続けたらエンジニアの数なんてすぐに足りなくなるんじゃないか...?

こんなフワッとした気持ちを当時のメンターであるVPoEの渋谷さんに1on1で話してみたところ、「...長島くん、開発拠点立ち上げてみない?」と切り出されました。開発拠点立ち上げなど全く頭になかった当時の自分は、急に目の前に転がってきたビッグチャレンジを前に「またまたご冗談を...笑」と笑うしかなかったことを覚えています。ですが冷静に考えてみると、開発拠点立ち上げは当時の自分が抱えていた心のもやもやなど余裕で吹き飛ばしてくれそうな気配がしたのと、渋谷さんも冗談ではなく大真面目に提案してくれていたこともあり、1on1が終わったらすぐCTOの中出さんに話をして、そのまま拠点立ち上げを進めることになりました。1on1で話が出てからわずか2時間ほどで開発拠点立ち上げが決まったので、「これがマネーフォワードのスピード感か...!!」と手が震えたことを覚えています。笑

なお立ち上げ先を名古屋にしたのは

  • 名大、名工大を初め工学分野で全国的に有名な大学が存在するため、将来新卒採用に踏み切る際も優秀なインターン生や新卒エンジニアに接触しやすそうだった

  • マネーフォワードがまだ開発拠点を立ち上げていない地方都市の中で最も人口が多く、中途採用の母数も一定見込めた

  • (名古屋というより愛知全体ですが) 製造業を中心に国内有数の経済規模を誇るため、他企業とのコラボレーションのチャンスが多そうだった

といった理由からです。

開発拠点を立ち上げるためにやってきたこと

真面目に振り返るとキリがないことに書きながら気付いたので、特に重要な出来事についてのみ記します。

全てはプロダクトから始まった

マネーフォワードの地方開発拠点は基本的にどの拠点も自分達で開発するプロダクトを考え、自分達でメンバーを集めてチーム編成し、自分達で独自の拠点コンセプトを掲げて働く環境を作っていくという点で非常に主体性が高く、自立した組織です。というと響きは良いのですが、要は立ち上げメンバーが何でもやる必要があるということです。自分の場合、拠点立ち上げが決まってまず最初に手をつけたのは名古屋で何を作るか決めることでした。最初はまず仲間集めから始める手もあったと思います。どんなチームを組成できるかによって開発するプロダクトのスケールや完成度も大いに影響を受けるからです。一方で作ろうとしているプロダクトが魅力的でなければ集まる人も集まらず、結果的にプロダクト開発で成果を上げることはできないと思っていたので、鶏と卵の関係みたいなところはありますが自分はまずプロダクトから考える道を選びました。
プロダクトの大まかな方向性については自分がそれまでずっと携わっていた『マネーフォワード クラウド』の開発で得た知見を活かせそうな領域で、かつユーザーの皆さんからの期待値も高そうな領域で検討し、主にCPOの廣原さんに壁打ちしてもらいながら決めていきました。そしてある程度方向性が見えてきた段階で運命の出会いが起こりました。後に名古屋でプロダクトマネージャーを務めてもらう事になる徳永さんとの出会いです。

運命の出会い

徳永さんは元々関西開発拠点で採用する予定で選考を進んでおり、最終面接目前というところまで来ていたのですが、名古屋でプロダクトマネージャーをしてくれる人を探していた自分の様子を見て廣原さんが「プロダクトマネージャーを任せるのにとても良さそうな方が選考を進んでいるので、一度面談してみませんか?」と声をかけてくれました。どれどれと思いながら面談に臨んだところ、開始早々見事に意気投合してしまい「プロダクトマネジメントの部分は徳永さんを信じて、自分は技術面と組織作りに集中しよう」と思い立ったのを覚えています。今振り返ってみても、この出会いがなければ名古屋での開発がここまで順調に立ち上がることは決してなかっただろうと思いますし、自分を徳永さんと巡りあわせてくれた廣原さんには一生頭があがらないです。笑

オフィスを作るという仕事

マネーフォワードにおける拠点立ち上げの醍醐味の一つは何と言ってもオフィス構築です。立ち上げメンバーが中心となって物件選定を行い、拠点コンセプトを考え、デザインを吟味します。と言ってもテナント物件の選定など自分はやったことがなかったので勝手はさっぱりわかりませんでしたし、石川出身の自分は名古屋のオフィスビルだとどれに憧れを感じる、といった感覚も全く湧きませんでした。ですが福岡開発拠点で働いていた時の経験から、例えリモートワークが主体となったこの時代においてもオフィス環境が中で働く人のモチベーションやメンバー同士の関係性構築に影響してくることは感覚的に分かっていたのでオフィスに妥協する気は全くなく、名古屋の街並みに詳しいセールス職のメンバーにも協力してもらって名駅周辺の気になるオフィスビルをリストアップし、みんなで内覧した上でミッドランドスクエアへの入居を決めました。

ミッドランドスクエア入口
オフィスからの景色

物件が決まると次は拠点コンセプト策定という重要な仕事が待っていました。ここでは社内でマネーフォワードのMVVCの母と呼ばれている金井さんを初めとするカルチャー部のメンバーによるファシリテートの元、拠点立ち上げに関わるメンバーがこれまでどんな想いで仕事をしてきたか、また今後名古屋開発拠点をどういう組織にしていきたいかというビジョンを共有しながら、みんなの想いを最も鮮明にかつ端的に表現したフレーズを考えていきました。その結果生まれた拠点コンセプトが「Growth Engine」です。このフレーズには以下のような想いが込められています。

  • 東海エリアにしっかりと根を張り、生み出した価値によってお客様との関係性を築き上げていく

  • 社員1人1人の成長をプロダクトの成長に、そして日本社会全体の成長に繋げていく

  • マネーフォワードが名古屋のIT業界を牽引する存在となる

旧オフィス時代から続くペアプログラミング文化

このGrowth Engineというコンセプト、正直めちゃめちゃ気に入っています。笑
このフレーズに辿り着くまでたくさんのボツ案が生まれ、中には最後まで心が揺らいだ魅力的なフレーズもあったのですが、今改めて口に出して読み上げてみるとやはりGrowth Engine以上にしっくりくるものはなく、辿り着くべくして辿り着いたコンセプトだと断言できます。
またマネーフォワードで働く上ではMVVCに沿った行動ができているかどうかというのがあらゆる業務を通してとても重要な考え方になってくるのですが、拠点コンセプト策定を乗り越えたことでMVVC同様にGrowth Engineを体現できているかどうかという点も自分の意思決定軸に加わり、名古屋開発拠点で仕事に取り組む上でのスタンスがブレなくなったように感じています。

オフィスで一番気に入っている壁絵

名古屋開発拠点からの所信表明

名古屋開発拠点ができる以前まで、マネーフォワード東海支社は主に営業活動を通して東海エリアのお客様やパートナーの皆様と絆を育み、ユーザーの皆様の人生を前に進めるためのお手伝いをしてきました。これまで東海支社を支えてきたメンバー達が大切にしてきた結果へのこだわり、そして結果を残すことでお客様と信頼関係を築いていくという姿勢は開発拠点として生まれ変わった今後も何ら変わるものではありません。今後は営業だけでなくプロダクト開発においても結果にコミットする姿勢を大切にし、プロダクトを通してより一層お客様から信頼を得る組織になっていきます。そのために私達はこれから特に以下のことに注力していきます。

  • クラウド型ERP 『マネーフォワード クラウドERP』の新プロダクト開発及び『マネーフォワード クラウド』全体のUX改善を通して、成長企業のバックオフィス業務生産性向上にコミットします

  • プロダクトを成長させる中で自分自身やチーム全体の成長にも尽力したい、そんなGrowth Engineみの溢れるエンジニア・デザイナーを積極的に採用します

  • 名古屋を製造業だけでなくITの分野でも有名にしていきたい、地元愛と向上心に溢れた新卒の学生を採用し、彼らの成長を徹底的に支援します

最後に

マネーフォワードの地方開発拠点は本社のカルチャーを踏襲しつつも独自の拠点コンセプトを掲げ、立ち上げメンバーがゼロからプロダクトを作り上げていくという点でスタートアップに近い雰囲気があります。そんな環境で私達と共にオーナーシップを持って組織を作り上げていきたいと考える方に1人でも多くご入社頂きたいと思っています。開発職だけでなく営業やカスタマーサクセス含め幅広い職種を募集中ですので、このnoteを読んで少しでも興味が湧いた方はぜひ一度カジュアル面談でお話ししましょう!


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