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卒業生と保護者の方よりうれしいメッセージが届きました

こんにちは、代表の土橋です。

キーデザインでは、宇都宮市でフリースクールミズタマリ、さくら市でフリースクールオハナを運営しています。
約30名の児童生徒がおり、ミズタマリオープンから6月で4年、オハナオープンから約2年が経ちます。

2022年度の卒業生は3名でした。
(私たちのフリースクールでは中3で卒業となります)

卒業生には、卒業証書とアルバムをプレゼント。

卒業証書とアルバム
卒業証書とアルバム
アルバムのある1ページ
アルバムのある1ページ(子ども達、スタッフからのメッセージ)

卒業生のみなさん、そして保護者の方からメッセージをいただきました。みなさんにもシェアさせてください。(ご本人より許可をいただいています。)

卒業生からのメッセージ(3名分)

▼卒業生1人目(当時、中3女性)

 フリースクールに通う前はとても不安でいっぱいだったけれど、フリースクールに通う子と話したりする毎日がとっても楽しかったです。 スタッフの皆さんやフリースクールの子がとても優しくフレンドリーに接してくれるので、行くのが楽しみでした。 今ではフリースクールを卒業し元気に高校に通っています。本当にミズタマリフリースクールに通って良かったと思っています!

土橋コメント
笑ったときの笑顔が本当に素敵な子でした。周りをほっこりと幸せにするエネルギーを持った、穏やかな子。一見控えめなのだけれど、その空間に入れば一気にその場に馴染める。みんなの心にぽかぽかした光を届けてくれる、春の太陽のような存在。数か月という短い時間だったけど、元々いた子ともあっという間に仲良くワイワイしていました。フリースクールに楽しい空気をつくってくれました。卒業おめでとう!

▼卒業生2人目(当時、中3女性)

 私は週一回水曜日に自分の休む日として通っていました。その他の日は別室登校していたり4時間目から登校したりと自分と相談しながら学校に週4回行っていました。 べつに毎日学校に行かなくても意外と何とかなるし、自分で出来ることから最終目標は高く、少しづつ達成していく目標は低くく、目標達成出来た時はなにかご褒美を用意したり、自分と向き合いながら工夫して行くのが大事だなと思いました。 最終目標はあくまでも「達成できたらいいな〜」の感覚でいるのが大切だと思います。 私は高校には毎日朝から通えています。水曜日には「1週間の中間お疲れ様」のご褒美、金曜日には「1週間お疲れ様」のご褒美を用意してます。わりとそれが楽しみで通えているかも知れないです。 1週間7日あるうちの嫌なことを5日も続けてる私世界一偉すぎるとかたまに天狗になるのオススメです。

土橋コメント
口で多くは語らないけれど、自分で考えて、自分で決めて行動できる子。好きなことが明確にあって、それを自分で調べて、学んで、挑戦する。そしてそれを人に丁寧に教えることができる。人と人との間に上下をつくらず、誰とでもフラットに関われる。フリースクールのマルシェで出店したときには、大人を越え、最も多くの売上をたたき出していた強者。その理由には、丁寧に人と関わる姿勢と、一人ひとりのキャラクターを察し、それに合わせて対応を変えられる、天性の素質がありました。「どうしたらもっと儲けられるか」なんてテーマで、ホワイドボードを使って会議をしたのがつい昨日のことのようです。卒業おめでとう!

▼卒業生3人目(当時、中3女子)

 中学生になってすぐにコロナになってしまい、学校にしばらく登校できませんでした。 ようやく登校できるようになっても、ずっとテストや勉強の繰り返しで中々友達を作るきっかけが無く、勉強もどんどん分からなくなって、遂に体調を崩して学校に行けなくなってしまいました。 「今、私学校に行けてないんだ。不登校になっちゃったんだ」そう気づいてからの毎日は本当に地獄でした。 どこに居ても過去の自分に睨まれているような気がして、そのうち人の視線が怖くなり外に出られなくなりました。 でも元々人と話すのが好きだった私はいつもポツポツと「友達が欲しい」とお母さんによく言っていました。
 そんなある日、お母さんから「フリースクールって知ってる?1回でもいいから見学に行ってみない?」 と言われ勇気をだして、行ってみました。 幾つか見学している中でミズタマリに来た時、明らかに他とは違う明るい雰囲気に包み込まれました。 その瞬間直感で「ここかも」と思いました。 それから何度か体験に行っているうちに友達もできて毎週行くのが楽しみになってきました。
 ミズタマリではボランティアの方々やスタッフの方に色んな事を相談したり、生徒のみんなとゲームをしたりして過ごしていました。 学校の話題があまり出ないので居て凄く楽でした。 これからミズタマリに行こうと思っている方は必ず他のフリースクールにも見学に行って欲しいです。 私にはミズタマリがすごくフィットしましたが、みんながそうとは限りません。 是非、色んなところへ行って自分の居場所を探してみてください!

土橋コメント
出会ってからもう3年近く経ったかな。今回の卒業生の中で、私が一番長く一緒に過ごした子。最初の頃の一歩引いてその場にいる感じはいつの間にかなくなり、たくさんの子と分け隔てなく関わっていたね。ときに気を遣って、初めて来た子にも声をかけてくれた。あのときのあなたの行動が、どれだけその子の安心につながったことか。真面目すぎるが故に、たくさん悩むこともあるけれど、この3年で人を頼ることができるようになったよね。大きな大きな成長です。これからも肩に力を入れすぎず、あなたの真面目さ・優しさでたくさんの人とつながって、自分の幸せを育んでいってください。

卒業生の保護者からのメッセージ

▼保護者1人目

 娘が体調不良を訴えるようになったのは、中学3年生も残り数カ月という所でした。学校へ行かせれば何とかなるのではと車で送るも、日に日に元気が無くなり笑顔が無くなり涙を流す日が多くなりました。行政機関に頼るも、残り数カ月の中学3年生をすぐに受け入れてくれる環境はありませんでした。「ひとりにならない社会」この言葉が目に入りフリースクールオハナさんを利用する事に。利用期間は短かったですが、娘の口数が増え笑顔になっていく姿を近くでみて娘には大切な時間だったのだと感じます。娘は「中学校へ行けなくなったのはマイナスかもしれない。でもそれ以上にプラスになった事もある。」と言っていました。親子共々出会いに感謝です。

▼保護者2人目

少し様子がおかしいな。と思いはじめたのは、1年生の冬でした。 トイレにこもる…お腹が痛くなる… 今となれば、本人にも『なぜ?』か、わからなかったのだと思いますし、どうしていいのかわからなかったのだと思います。 娘を気遣えるほど余裕がなかった私は、感情のままに彼女を追い詰めたと思います。 キーデザインさんに助けを求めてからも、紆余曲折ありましたね。 ご縁がないのかもしれない…と思うほどでしたから。 それでもお願いした理由は、本人からの関わりたいという希望でした。 今でも特に理由は聞いていません。 『なんとなく?』って言うので、何となくなのだと思います。それでいいかなぁ。と許容する余裕ができました。 時間が解決してくれた事もあると思いますが、やはり、受け入れてくれる、家族や学校じゃない環境が彼女には良かったのだと思っています。 彼女は今、小さい頃からの夢を叶える為に一歩を踏み出しました。 今はまだ緊張して頑張って学校に行っていると思います。 全てが解決したとは思っていませんが、彼女も私も完璧ではないですから、お互いを受け入れ、長くお付き合いしていけたらいいな。と考えています。

▼保護者3人目

 我が子が不登校になり、当初は体調不良があったため、側で見守り話を聞くのが良いと考え、私もずっと家にいました。 もともと話の好きな我が子。でも不登校で数ヶ月した頃、自分の話したい気持ちが先走り、相手の反応や気持ちを読まず、一方的に自分の興味のあるSNSの話題を自分の視点でのみ話す子供に危機感をおぼえました。 コレはまずい、同年代の子と生きた会話をさせなければ。 それがフリースクールを探すきっかけでした。 複数見学してミズタマリに決めたのは、雰囲気の良さでした。子ども達が安心してのびのびしていること。スタッフさんのありのままを受け止める温かさ。ボランティア大学生さんの、大人とも子どもとも違う距離感のよさ。 同じ年頃の子供が怖く外に出るのをイヤがっていたのに、(その頃は週2だった)ミズタマリの日を待ちわびて楽しそうに語る子どもをみて、エネルギーが貯まっているのが分かり、こっちも嬉しくなりました。 スクールでは同年代の友達もでき、スクール中ずっとワチャワチャしたり、自宅でオンラインでゲームをしたり、休日に遊びや買い物に行ったり、一緒に電車とバスを乗り継いでスクールに行ったこともありました。友達とプチけんかをし、仲直りもできるようになりました。 我が子がミズタマリに行っている間は、私も自分の時間ができ、徐々に親の方の気持ちも落ち着いてきました。 親同士のお茶会も楽しく、私自身もたくさんのエネルギーをもらいました。 不登校を乗り切るには枯渇したエネルギーを貯めることが大切と言われてますが、それは親にも子どもにも大切な事でした。 貯まったエネルギーのお陰で、我が子は自分で調べ、学校見学にも数校いき、自分で登校スタイルの通信制高校を選択しました。 入学が待ち遠しい、プレスクールで話しかけて4人友達になったよ。教科書を本棚に並べたよ。不安もあるけど楽しみの方が大きいよ。それが、今、我が子の口から出る言葉です。 不登校であったこの時期が、子供の人生にとってどんな意味があったかは、おそらく数十年後に答えが出るんだろうと思います。 でもこの3年間を多くの人に支えられながら乗り切れたことは、きっと我が子の人生で大きな自信になると思います。 いま、お子さんが不登校になり悩んでいる親御さん。きっと子供の勉強や将来に不安を抱え、自分や子どもや社会を責めたり、それが自分自身にストレスをかけ、抜けられない闇の中でもがいている気分だと思います。

そして続けてこの保護者の方は、今も悩んでいる保護者の方に向けてのメッセージもくださいました。

以下は、私が体験を元に親御さんにかけたい言葉です。 まず、親御さんが不登校について学んでください。本でもネットでも良いと思います。体験した親御さんのブログも沢山あります。子どもの置かれてる状況が把握でき、接し方や、親の関わり方が分かります。 また、親が元気になることも大切です。子供と離れ自分の時間少しでも良いので取ってください。自分自身を楽しませてあげてください。親にエネルギーが貯まらないと子どもを支えられません。 そして人を頼ってください。社会には自分たちを助けてくれる人が案外います。 最後に、我が子を信じて下さい。子供は成長していきます。とくに中学後半はこちらが驚くほど精神的に成長していきます。信じて、時には軽く(あくまでも軽く)手を差し出しながらサポートし、子供が自分の頭で考え動くのを見守ってください。 以上、私の体験をお話させていただきました。 置かれている立場は人それぞれですが、今悩んでいるどなたかのお役にたてれば幸いと思います。

最後に土橋より


以上が卒業生とその保護者の方々からのメッセージです。

メッセージを読んでいると、これまでのことがついこの間のことのように思い出されます。子ども達・親御さんの苦悩や葛藤。変化、成長、いろいろなことが頭の中を駆け巡っています。これを書きながら、そろそろ机の上には小さな水たまりができそうです。

本当にいろいろありましたね。
「いろいろ」なんて一言でまとめてしまうことが失礼に思えてしまうくらいに、たくさんの出来事がありました。

私たちはまだまだ未熟です。
「専門家」とか「支援者」とか名乗ることもありますし、「子どもとの関わり方は」とか「不登校っていうのは」とか偉そうに話をすることもあります。

でも分からないことだらけです。
本を何冊読もうと、何百、何千人の子どもや親御さんと対話をしようと、常に知らないことだらけです。
1つとして同じ悩みもありませんし、解決方法も星の数ほどあります。
「こうすれば絶対おいしくなるよ!」なんていう魔法のレシピは存在しません。

でも1つだけ共通して言えることがあります。
それは相談できる人がいることの重要さ。
「あの人だったら」と安心して寄りかかれる存在がいることの大切さです。

生きることって大変です。
ときに自分の存在を消したくなるくらいに、大変なことです。

そんな大変なことを、みんなやっているんです。

たまにいいじゃないですか。

周りのことを気にせずにわんわん泣いたって。
自分でも頭の中が整理できなくて「何が辛いのかわかりません」って人を頼ったって。
何も考えずに、ただただぼーっとする時間があったって。

そんなときに「あ、そういえば」って思い出してもらえる場所であり、人でありたいと私たちは思っています。

「あの場所だったら」
「あの人だったら」
と思い出して、ここにたどり着いてもらいたいです。

取り繕うことをせず
ありのままの自分でいられる時間を
一緒に過ごしたいです。

改めて、子ども達みんな、そして保護者のみなさん、卒業おめでとうございます!
私たちは変わらずここにいます。
変わらず、みんなの、みなさんの味方です。

これからもどうぞよろしくお願いします。

そして子ども達へ。
私が寂しい思いをするので、たまに連絡ください。
寂しがっている土橋やスタッフのために、たまに遊びに来てください。

「あの頃はさ」って、みんなと笑いながら話せる日が来るのを楽しみにしています。みんなに負けないように、自分もたくさん失敗して、たくさん学んで、成長しておきます🍀

フリースクールミズタマリ・オハナ 校長 土橋優平


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