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アメリカと日本における投資教育の違い

ケビンです。

先日、アメリカの低所得者の多いチャータースクールで資産管理のプログラムを実施しているという記事を見ました。このプログラムは、高校生たちが自分で家計を成り立たせるための教育を教えるだけでなく、貯金と投資の仕方を学び、また一年で5,000ドル程の収入を得て、それを自分の預金口座で管理するというものです。

一方で、日本でも最近高校生や中学生に投資の仕方などを教える機会が増えてきたようです。昨日のビジネスインサイダー(日本版)の記事では、角川ドワンゴ学園のN高が、生徒に20万円以上の現金支給するということを紹介しています。

両方の記事をとても興味深く読みましたが、この二つの学校で共通点と異なる点があることに気づきました。

共通する点は多くあります。まず、お金に関しての基本的な授業を提供すること、そして実際に運用の機会を与えるということなどです。

異なる点は、どのようにして投資やお金の使い方を教育するかです。言い換えるならば、上の二つの記事において、大まかな "What" の部分は共通するにしても、"How" と "Why" の部分がアメリカと日本のお金教育で異なっているのかなと思います。実際にどのような点が違うのでしょうか?

お金を得るというスタートラインが違う

上の記事に比較でわかるように、N高では学校が部員に20万円の現金を与えています。これはとても良いですね!最初から軍資金を与えられて投資体験ができるのです。また必要であれば増資もしてくれるようです。

一方でチャータースクールの方では、現金を与えるのではなく、生徒たちに学校内での仕事の機会を与えています。生徒たちが実際に働くことを通してお金をまず得るということをスタート地点にしています。

これは、アメリカでは馴染みのあるアイデアだと思います。子どもたちはチャリティーやサポートを得るためにも、自分から出て行ってお金を得るように促されます。また、週末には高校のスポーツチームなどが一般の車を洗車して活動費を得るなどをしています。まず自分でお金を得ることがどういうことかを学ぶ機会を与えています。

お金を投資することの目的が違う

二つの記事の違いはもう一つ。お金を投資することの先にあるものが何かという視点が異なっていると思います。N高のプログラムは、投資そのものに目的がおかれています。投資を実際に体験して、どのような投資方法があるかなどを学ぶ機会を与えています。

一方で、チャータースクールは投資をすることによって財産を築き、それを管理できる方法を教えています。チャータースクールの先生は3つのポイントでそれを教えています。1. 質素に生きる、2. 出来るだけ多くを投資する。3. 10%-20%の収入を貯金する。4. コストの低いETFに投資をする。

このチャータースクールに通う生徒たちは貧しい家庭からくる子どもたちがほとんどです。そのような子どもたちがどのように経済社会で生きるべきか、どのようにお金を得て、どのように使えば良いかといったことに教育のフォーカスを置いています。

我が家のお金の教育

ちなみに我が家の子どもたちはお小遣いがありません。ある家庭は毎月何千円かを子どもたちに渡して、そのお金で必要なものを買うということですが、我が家の場合は、必要な時に必要な分だけ子どもたちに提供するという形を取っています。

確かに子どもたちがお小遣いを持つと、自分で考えてお金を使うことができるかもしれません。でも、僕は子どもたちが考えて使うというよりも、無駄遣いをしないこと、時には我慢をするということを学ぶためにこのような形を取っています。


まとめ

私たちが生きていく限り、お金はずっと付き合っていかなければならないものです。日本にいてもアメリカにいても、お金によって私たちはモノや体験などを購入しています。通貨の名前や価値が違ったとしても、お金の使い方という教育は大切なものです。

でも、大切なのはお金を通して得られるものとお金では得られないもの、その両方を与えていくことかなと感じています。


ちなみに、チャータースクールの記事、日本語でもありましたので下にリンクを載せておきますね。

ありがとう。

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