詩)ザザ降りの雨

小さなきっかけでザザ降りになった雨
雨粒は綺麗に流れず窓に染み込む
スピーカーから流れる音に
合いの手を入れるかの様にワイパーが踊る
前の車のテールランプは
滲んだ絵具で描かれていた
様々な音が混ざり合い不可思議な沈黙を作る
歪んだ景色は次々と後ろに流れて行く
真っ直ぐの道は白い線に隔たれて
行く人と帰る人に別れる
私は何処へと向かうのか
何処に行くにしろ
目の前の道はボヤけていて
曖昧な返答をさらに不透明なものにした

隔たれて…へだたれて 滲んだ…にじんだ

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