Photo by kazumaogiso 詩)柄杓 74 kesun4 2021年1月21日 19:03 手で柄杓を作り水を汲む隙間から滴り落ちて足を濡らす小さな手でも喉を潤すだけならば充分に賄えるというのに我先に我先にと人混みを掻き分けて罵声を浴びようとも何度も何度も水を汲む飲むだけでは満たされず大きな壺に水を溜めるどれだけ水を溜め込んだとて何処にも持ち帰れはしないのに溢れた水が反射して浅ましくも美しくも見える壺の中に写る顔など見る事はなく醜い顔で三日月の様に笑う滴り…したたり 溢れた…あぶれた柄杓…ひしゃく 賄える…まかなえる ダウンロード copy この記事が参加している募集 スキしてみて 519,273件 #スキしてみて #詩 #創作 #現代詩 #みんなの文藝春秋 #kesun4 74