見出し画像

エッセイ)フットサルワールドカップ2021

今日から、リトアニアでフットサルのワールドカップが開催されるらしい。
“らしい”って書いたのは、この事を全く知らなかったからだ。

noteの募集タグでワールドカップの開催を知った。今日からフットサルのワールドカップが開幕する事をどれだけの人が知っているのだろう。
過去に県の社会人リーグで監督をやっていた自分ですら全く興味がなかった事なので、一般の認知はかなり低いと思う。それこそ、noterなら自分と同じ様に、このタグから何かを書こうと調べてみて、初めて知ったという人も少なくはないはずだ。

フットサルのワールドカップにおける日本の成績は、前々回の2012年大会が名将ミゲルロドリゴの下でベスト16入りを果たし、2016年の前回大会は予選敗退し本戦出場を逃している。

2012年大会はキングカズこと三浦知良が代表入りをしていた事もあって、本選はTV放映がされるなど大きな注目を集めた。
Fリーグが2007年に開幕したものの、観客動員数は思う様に増えず、完全に下火になっていたフットサルにスポットライトが当たった瞬間だったと思う。

それから4年後の2016年、監督は前回と同じミゲルロドリゴ。この大会では、前回以上の結果が求められていた。
Fリーグが9年の歳月を経たものの人気は下降の一途を辿り、競技人口もピークだった2011年の半分にまで減ってしまっていたからだ。
このワールドカップで、好成績を納めれば、もう一度、注目を集められるかもしれない。
しかし、そんな思いとは裏腹にアジア予選で敗退し、本戦でその姿を見せる事は叶わなかった。
この責任をとってミゲルは、2009年から7年間務めた監督を敗戦直後に辞任をしている。
もし、結果を出せていたら、フットサルの現状はもう少し明るい物になっていたのかもしれない。

フットサルのプロであるFリーガーの平均年俸は200万前後と言われている。現在、トップリーグには12チームが加盟しているが、この内、登録選手全員がプロ契約をしているのは、名古屋オーシャンズの1チームだけである。
他のチームはプロ契約をしている人と社会人との2足の草鞋を履いてる選手との混合チーム、つまりはセミプロチームとなっている。
自分の知り合いも、某Fリーグチームのサテライトでプレーをしているが、彼の場合はチームからの給料はなく、替わりにチームが紹介してくれた会社の仕事をしつつ、選手活動をしている状態だ。
正直、フットサル選手では喰っていけない。
フットサル選手で喰えていけるのは、本当に一握りで、日本代表かその候補になる位の実力のある選手だけだ。

そんな状態でも、Fリーグ開幕から15年がたった今もなんとかプロリーグは存続している。
しかし、伸び悩む観客動員数、減少を続ける競技人口…このままでは確実にFリーグはなくなってしまうだろう。
それどころか、コロナの影響もあり閉鎖に追い込まれる民間フットサル施設も少ない現状では、折角、日本に根付き認知もされてきたフットサルというスポーツそのものが、消えてしまうかも知れない。フットサルは、崖っぷちに立たされていると思う。

そんな中で始まるフットサルのワールドカップ。
今回はコロナの影響で、アジア予選は開催されず過去の実績からイラン、ウズベキスタン、日本が本戦に出場する事となった。

今はコロナで観にいけていないが、コロナが収まれば、また、昔のように近所の体育館で地域リーグを観戦したい。
その為にも、このワールドカップで、なんとか結果を出して、もう一度、フットサルにスポットライトを当てて欲しいと願っている。

おわり

過去にもフットサル関係の記事を書いているので貼っておきます。良かったら読んで下さい。

軽めの話↓

体育館の話↓

監督時代の話↓

この記事が参加している募集