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🍎詩)月のない夜に

疲れたと少し眠る
目を覚ますとオレンジ色の空が色を失くし
月も何処かに隠れてしまった
黒と青の混じった空に星が点々とたたずんで

今日と明日の狭間を
夢の中へと誘われる時間に
私はゆっくりと歩いていた

携帯の文字はいつもと変わらず
私の目は右から左へと文字を追う
静かな街の片隅では波の音が聞こえ
まばらに走る車の音が何かを運んでいた

世界がおかしくなって
うつろに飲み込まれた私は
月のない空に違和感をなくし
いつもと違う時間に
いつもと違う空の下で
また、明日の事を考えていた


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