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詩)坊主

パサパサと黒い髪は床に落ちる
白髪も混じった髪は自らの分身
必要のなくなった自分

髪型のこだわりも薄れ
鏡ごしの自分もご無沙汰

何者であるかもわからず
小さな自分を誇大してみせては
しょうもないと鼻で笑っていたのは
随分と昔の話になってしまった
あの頃の私は誰になりたかったのだろう

頭に風が直接当たる
なびく髪はなくても
特別、変わった訳でもない

暑くなったから坊主にした
さっぱりとした頭
明日からまた、頑張ろうと
鏡の中の男にエールを贈った

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