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詩)昼間に見える月

見えないものを無理に見ようとしても
輪郭だけが薄らとぼやけてうつり
よくわからない部分を想像で埋めては
ありもしない幻想が蜃気楼の様に
目の前を通り過ぎる

全てをこの目に収めようとしても
表面の白い肌だけがうつり
ドロドロとした赤や茶色は
見て見ぬふりをして過ごした

昼間の月は澄んだ空にしか
その姿を現さず
夜の月の様に怪しく光る事もない
太陽がその姿を晒さないように
目隠しをしているのか
私の心が燻んでしまっているのか

見えないものを無理に見ることをやめた

少年はまた一つ何かを失くして
ゆっくりと大人になっていく

薄ら…うっすら 晒さない…さらさない
燻んで…くすんで
昨日、“ぺんぎんさん”が書いていた詩を読んで、それに触発されて書いた詩だったんでリスペクトの意味を込めてこの扉絵にしました。パクリじゃないですよ。オマージュです。笑
追伸
扉絵に使おうと自分でぺんぎんを描いてみたけどホラーにしか見えなかったんでやめました。
やめといた絵↓

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