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詩)強さについて

辛くても悲しくても
口から出るのは嘘ばかり
いったい誰に悟られたくないのか
何故、強く在りたいと願うのか

人に頼らず
弱音を吐かず
地に膝を着かず
辛い時に笑えるのが
いつから強さだと
間違えてしまったのか

何度も何度も嘘を重ねては
自分の気持ちを見失い
血の通わぬ笑顔を作る
流れて行く血も
痛みさえも見て見ぬふりで
貝の口を強固に閉ざす

段々と人から離れて
気づけば誰にも寄り添えず
鳥にもなれずに
蝙蝠のように舞うばかり

楽しければ笑い
悲しければ泣き
辛ければ弱音を吐き
人に救われ
時には膝をつき
時には天を見上げ
間違い、挫け、迷い、傲り
それでも美しくあろうとする傲慢さを
生きる意味を探して迷走する思考を
全てを受け入れ
生き続ける姿こそが強さだ

私は強く在りたい
私は私を知り
私を許せる人でありたい

溢し…こぼし 傲り…おごり 傲慢…ごうまん
過去作のリメイクです。

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