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詩)夜道

雲の隙間から半月が覗く
暗い空に灰色の雲が漂う
隙間から見える黒い影が此方を覗く
道は雨の名残りが反射して
その姿を歪んで写す
このまま進んでもいいものかと
疑念が足に絡みつく
足下を照らす灯が邪魔をして
遠くの光が滲んで霞む

小さな穴に足を取られ
唯一の灯を手放しそうになる
時間に追われ未来という妄想に飲み込まれても
足裏に自らの重みを感じて前へと進む
覚束ない足取りに不安を抱えながら

滲んで…にじんで 覚束ない…おぼつかない

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