権限と責任の一致
今回はビジネス的な要素の記事となります。
私たちの多くは、何らかの生産活動を行っている団体、つまり企業に籍を置き、与えられた業務を全うする日々を送っています。
人間が一日に処理できる業務量は個人差や経験の差があり、組織として、従業員の能力を把握し、育成計画を立てた上で、本人を観察し振り返りを行い、より高い職位に就ける人財を育てていきます。
企業活動に限らずですが、私たちが何らかの活動を行うとき、そこには権限と責任がついて回ります。
例えば、自動販売機でペットボトルの飲料水を購入した場合、飲料水を口にする権限と、ペットボトルを正しく廃棄する責任が生まれます。
企業での活動においては、与えられた権限の中で企業を存続させていくために、従業員として貢献する責任を負います。
そして、その活動の評価の結果、昇進や降格といった処分が下されることになるのです。
一般的に、この「権限」と「責任」は適正に与えられるモノです。
ですが、それが叶わなくなった場合、私たちは大きなストレスに見舞われることになります。
ということで、今回は「権限と責任の一致」について書いてみようと思います。
最後までお付き合いいただけると幸いです。
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さて、この「権限と責任の一致」についてですが、現代の組織を成立させるうえで必要となる5つの要素のうちの一つとして数えられています。
「5つの要素」…気になると思うので掲載しますね。
①専門家の原則
②権限・責任一致の原則
③統制範囲の原則
④命令統一性の原則
⑤権限委譲の原則
それぞれについて詳しく知りたいという方もいると思いますので、下記に参照リンクを貼っておきますので、ご参考にしてみてください。
個人的な意見ですが、これは「ホワイト企業かブラック企業か」の判断材料ではなく、単純に「働きやすさを感じられるかどうか」を評価する指標となるように感じます。
以前、ブラック企業について書いたことがあるのですが、ブラック企業とは「人がブラック」と「風土がブラック」に大別できると思いますので、上記の5つの要素が運用されている企業であっても、ブラック企業だと感じられる企業は存在する、という理由です。
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今回の記事にあたり、私がタイムリーに、この「権限と責任の一致」について不一致であると感じる案件を抱えており、投稿した次第なのですが、もっとも共感いただける職域層は新入社員よりも上下の人間関係に挟まれた中間職の方々だと思っています。
なぜなら、自分の与えられた権限について深く考える必要に迫られるのが、「権限の委譲」を行う際だと考えるからです。
通常時の業務において、自分の権限というのはあまり頓着がないかもしれません。
それは、日々の業務の中で自然と培ってきた能力である性質が高く、無自覚に背負っているケースも少なくないと思うからです。
また、業務が多岐にわたる場合、権限は煩雑な人間関係に埋もれがちで、属人的に把握しているケースが多く、余程のトラブルに遭遇しない限り、言語化する機会もないからです。
試しに、あなたが現在抱えている職務上の権限を列挙してみてください。
多くの方が「権限とは?」という大上段で思考が止まることでしょう。
それは恥ずかしいことではなく、むしろ健全で、現在何らトラブルに巻き込まれていないという状態だからこそなのかもしれません。
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「権限と責任の不一致」について、いくつか例を挙げてみましょう。
下調べや資料作成などを自分が行ったにもかかわらず、すべての成果を同僚や上司に奪われた、あるいは自分の業務は評価すらしてもらえなかったという経験はないでしょうか?
社内での資料として残しておいたメモを勝手に外部に持ち出され、責任問題に発展した経験はないでしょうか?
業務は与えられるのに、その業務を遂行するために必要な外部との交渉には参加させてもらえないといった経験はないでしょうか?
…他にも、私たちが日々の業務の中で「あれ?何かおかしくないか?」と感じることがあった場合、この「権限と責任の不一致」は意外と多く原因として在るように感じます。
企業の一員として、業務を任せられることは誇らしいことでもありますが、その業務に付随する権限や責任については、最初にしっかりと把握しておくことで、のちのトラブルを防ぐことにつながると思います。
…まあ、それを怠った故に、私は今、八方塞がりに陥っているので(笑)、ホントに気をつけるようにしてくださいませ。
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ということで、最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の投稿は以上です。
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