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アフリカスタートアップ1000本ノック vol.3
アフリカのスタートアップのビジネスモデルを図解し、一言つけて紹介する取り組み「アフリカスタートアップ1000本ノック」。Kepple Africa Ventures投資担当・山脇のTwitterでは、毎日スタートアップを紹介しており、本noteでは、1週間分まとめて配信しています。(先週分をご覧になっていない方は、是非下記もご覧下さい。)今週は、アフリカにおいて非常に有名なスタートアップ、Mpesaも紹介しています。
1. Cellulant [セリュラント] / Payment
ケニアのFintech、Cellulantは受託開発とPayment gatewayの合の子。Payment gatewayはあっても、非テック企業がUXの高いアプリを作るのは、開発力的にきつい。このニッチを狙うのがCellulantで、大手銀行Ecobank向けに33カ国共通のMobile banking Appを86日で作成。
関連記事:Cellulant HP
2. mPharma [エムファーマ] / Pharmaceutical supply chain
アフリカの医薬品サプライチェーンを根こそぎDXしているmPharma。自社でサプライチェーンを整備しつつ、製薬会社向けデータ分析も提供。先進国だと、まずは小さく薬局POSだけ等となるが、社会的ニーズが切実だと、破壊的、広範なソリューションがいきなり出現する。
関連記事: mPharm HP、シリーズCの資金調達
3. Mawingu [マウィング] / Internet
アフリカのInternetカバー率は未だ40%未満。過疎地域に人口が分散し、インフラコスト合わず。Mawinguは未使用電波帯の活用により、超僻地までInternetを届ける仕組みを構築。Microsoft出資済み。過疎化が進む日本にも示唆あり。
関連記事: Mawingu HP
4. Mpesa [エムペサ] / Mobile Money
モバイルマネーのMpesaは、山賊対策から始まった。出稼ぎ労働者が自分で仕送りのお金を運ぶと襲撃されるので、そのソリューションとして誕生。UI/UXが非常に悪いのに市場シェア99%なのは、解決してるペインが凄まじいから。だから実は他のマーケットでは全然ダメ。厳密にいえば、シェアがすごいのは、強烈なペインの解消によってキャズムを越え、その後は直接的ネットワーク効果で利便性が死ぬほど上がったから。電話の普及と一緒。裏を返せば、キャズムを越えないとネットワーク効果はないし、強烈なペインがないとキャズムは越えられない。他のマーケットでことごとく失敗してるのは、プロダクトの機能とかテクノロジー自体にはほとんど優位性がないということを示唆。実際、Mpesaのインフラは全てHuaweiに丸投げしてるので、safaricom自体に技術の蓄積も特にない。
関連記事: Mpesa HP
5. Reliance HMO / Telemedicine, Insurtech
アフリカの保険浸透率は数%と低い。顧客獲得コストが高いので、保険料が高く、手が出ない。ナイジェリアのReliance HMOは、完全モバイルベースで申込、使用、求償まで完結するプラットフォームを構築。開始2年で1500の病院獲得、1万2件以上の販売数を達成。
関連記事: Reliance HMO HP
6. Complete Farmer [コンプリートファーマ] / Agriculture
農業生産性の低さは、アフリカ経済開発における最大のボトルネック。農業主体の小農が、あらゆるリソース不足であることが一因だが、ガーナのComplete Farmerはまず輸出契約を獲得し、そこからCrowd fundingを得てリソース投下、というコペルニクス的転回で勝負。
関連記事: Complete Farmer HP
7. FlexPay [フレックスペイ] / Fintech
アメリカでは一般的なLayaway(商品取り置き分割払い)は、実はケニアでも。しかし管理が大変で、消費者は店舗に出向いて都度支払う必要があり、店舗はノートで管理する。この流れ全てを電子化したのがFlexPay。現地有力スーパーNaivasやJumiaにて採用。日本でもアリ?
関連記事: FlexPay HP
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ここまでお読みいただき、ありがとうございました。Kepple Africa Venturesは、ほぼ毎週スタートアップスのビジネスモデルを図解し、一言つけて紹介していきます。noteも是非フォローください。
次号 vol.4は、下記になります!
また、twitterでは、毎日、東アフリカ投資担当の山脇が、スタートアップを1社ずつ紹介しています。下記も併せてご覧下さい。
[アフリカスタートアップ100.0本ノック 22] 物流網の非効率性はアフリカに通底する課題だが酪農産業も例外ではない。適切なワクチンや飼料が小規模農家には届かず低生産性の要因となっている。ガーナのCowtribeは地方エージェントを駆使して配送網を整備。偽造品を排除し適切な資材を適時に届ける。 pic.twitter.com/oonTybp0WL
— Ryosuke Yamawaki (@ryamawaki) November 12, 2020
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