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インドネシア人の私は、日本人の「原宿系ファッション」にあこがれていた

子どもの頃、私は日本について、「ファッションが非常にユニークな国」というイメージを持っていました。日本のファッションに興味を持ったのは、中学生のとき、あるテレビ番組を見たのがきっかけです。原宿に行くと、原宿系ファッション、例えば「ビジュアル系」「ロリータ」など、派手で可愛いファッションの人をよく見かけるという内容でした。

私がイメージしていた原宿系ファッションというのは、例えば次のような格好です。

男性は髪が少し長めで、目の周りを中心に化粧。ネックレスなどのアクセサリーをつけ、かっこいい靴を履く、ビジュアル系バンドのようなスタイル。そして女性は、前髪ぱっつんで、目がぱっちり、化粧するために時間をかけるイメージです。服装は、例えばロリータのスタイルなら、人形のようなかわいいスカート、靴、靴下、そしてアクセサリー!

テレビ番組を見て原宿系ファッションに興味を持ってから、インターネットで検索してみたこともあります。すると、様々なジャンルの原宿系ファッションが見られ、ますます魅力的に感じたので、いつか日本に行く機会があれば必ず原宿に行って、実際にこんなファッションの人がいるのか、自分の目で確かめたいと思いました。そして、本当にビジュアル系やロリータのファッションをしている人を見たら、ぜひ写真を撮らせてもらいたいという希望も持っていました。

しかし、3年前、日本に留学したとき、原宿に遊びに行ってみたら、想定外の結果でした。いわゆる「原宿系ファッション」をしている人は、ほとんど見かけなかったのです。留学していた1年の間、15回以上は原宿に行きましたが、かつてテレビ番組で見たような原宿系ファッションをしている人は、合わせても数人しか見ませんでした。私が見たのは、ナチュラルなファッションの若い女性、カップル、そして海外からの観光客たちです。

原宿系ファッションの人は案外少ないということの他に、もう一つ、日本に行くまでずっと知らなかったことがあります。それは、日本人が、アニメのイベントやハロウィンの日など、特別なときだけ、コスプレをするということです。私は、普通の日にもコスプレをして街を歩く人が多いのだと、勝手に思い込んでいました。渋谷や秋葉原は、コスプレの街のイメージでした。

日本に行っても、原宿系ファッションの人やコスプレをした人に街で会うことはできませんでしたが、そういう服やアクセサリーを売っているお店に入る人は、たくさん見ました。原宿系ファッションやコスプレをするのが好きな人がいることがわかっただけで、十分嬉しかったです。

日本のユニークなファッションは、今でも、特に面白く、興味深いと感じることの一つです。

執筆:Risma

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