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『50歳を過ぎたらダイエットしてはいけない』の灰本 元 先生、ロカボで糖尿病が寛解したわたしは「肥満パラドックス」をどう生きればいいですか?

薄々と、じゃねえハッキリと、バキバキとわかってるんだ、この「ぬくぬく」が、いつ終わるとも知れないものだってことを。

今日みたく冷たい風がピューピュー吹き荒れる夜なんか特に、地域猫🐱ちゃんたちが縮こまって寒さに耐えてるイメージ(じゃねえ現実!)に、そういうどうにもならねえ世界に、強迫神経症みたく責め続けられているけれど(猫なんか好きにならなければよかった)人間がそうなってしまってる現実を、今年は元日から知らしめ続けられている。

健康だってそうだ。「ぬくぬく」は病気がないからで、いつか終わる。
健康は魔法ではない(ペシミストもぬくぬくできる刹那としての健康)

母親の夢を見た。

吉本隆明さんが亡くなる2日前に死んだわたしのお母さんも、お盆が近づくと母親の夢を見るってよく言ってたけれど。気になってた誕生日かなぁと思いきや、3日ほど過ぎてた(体調がイマイチなのかもしれない。ちょっと節々が痛い)
 
そうやって順番に消えて行くんだけどね。
 
でも結局、文明って「ぬくぬく」じゃんね。
 
もはや君はGANなのだ。


糖尿病が寛解したこの一年で、「ぬくぬく」の健康が戻ってきた。これがいつまでも続けばいい(続くような気はする)逆にそれが絶たれる癌(や肺炎)になったら嫌だなぁ。

そんな呪いの本を読んだ。
(痩せてると生き延ばせないんだって)
 
『50歳を過ぎたらダイエットしてはいけない』灰本 元(文藝春秋)

BMIと死亡率を中心とした
過去のデータを集めきった
分析と評価の裏付けが凄い


  著者の灰本元さんという方は、春日井市で灰本クリニックを営む内科医(医学博士)の先生で、2011年にNPO法人「日本ローカーボ食研究会」を設立されて、「ゆるやかな糖質制限食による糖尿病治療」を行いつつ、「糖質制限食について多くの学術論文を海外専門誌に発表」されてきた、そもそもはロカボを普及してこられた糖質制限派の一人みたいです。 

内容については、

「肥満パラドックスとは小太りが長生き、痩せは早死にすることを科学的に解説した日本で初めての本です。肥満や小太りはダメ、この考えは日本中にはびこっていますが、この間違った常識を徹底的に覆すために気合いを入れて書きましたので是非お読み下さい」

というのがご本人による紹介文(研究会HP)です。

わたしが読んだ感想としては(ざっくりですが)膨大な量の論文研究および臨床経験を背景に「気づいてしまった仮説を立証すべく」分析を続けることで、結果としての「肥満パラドックス」を導き出している手腕はもとより「『いったい健康とは何だろうか?』ということを常に考えざるをえません」(P11)に代表される記述などから、その誠実なお人柄がうかがえた(それは主張の迫力に繋がる)のと、第2章「メタボリックシンドロームの嘘」で、ウエストサイズを測るメタボ健診の「トンチンカン」を指摘する際の根拠としても「死を見ていない」ことを一番の理由だと強調されるところ(それが本書の全体を貫いている)が「何が一番大切なのか?」という本質を問い直したいモチベーション(エネルギー)に感染してしまった。

その主張を素直に受け入れる訳にはいかないわたしにさえ、とにかく「肥満パラドックス」を強調されるところなどから「気づいてしまったことの喜びと興奮、それをこれから世に問うぞ!」的な、これこそが国民の役に立つぞ!といった喜びのトーン、アドレナリン全開の記述!こそが、この本の素晴らしさだとおもうのです(装丁もサイコーですよね!)
 
わたしは 前回このブログで「逆張り」(って読みもせず批判的に)と言ってしまったけど、それは間違いじゃなかった。まさにそれがやりたかったんだ、多分。そもそも(肥満)パラドックスだし、これまでの常識批判だし。逆に、思いっきり振り切ってる。


「死」を基点に「死なないために」を基準に「死ぬ可能性ファースト」で考えられているところ、に年季からの?凄味を感じた!

個人的には、ぬくぬくを捨ててでも生きる?
とにかく「生きろ!」なメッセージになった。
 
(例えば糖尿病の)「ガイドライン」のおかしさや弊害については、素人であるわたしですら気づいてしまったが、これはプロによるより広範な「医療体制批判」の書だ。とてもラジカルな問題作だ。
 
さすが文藝春秋社さん、時代の告発「書」でした!(古舘伊知郎さんがYouTubeで今は文春は時代の告発者だって言ってたけど)

しかし「気づいてしまった驚きや喜びと興奮」については(臆面もなくいうが)わたしが半年以上この『note』に書いてきたことでもあり、それはイチ素人のわたしであっても同質のことだと思うのだ(プロ中のプロであろう灰本先生の圧倒的な定量・定性評価とは比較しようのない「実存的ひとり調査」でしかないけれどね。

灰本先生のいう「小太り」(のすすめ)というものが、わたしが取り戻したと思っている「ぬくぬく」つまり快食・快眠・快便に貢献する、たとえば手指関節痛の消失(内臓脂肪が減ったからだと思っている)を復活させないものだろうか?という疑問がとうぜん浮かぶわけで。

どうしても健康の「質」についての疑問が残るのです。それを犠牲にして良いものであるのかどうか、いや犠牲にしなくて済むものであるのかどうか。
 
「50歳を過ぎたらダイエットしてはいけない」というタイトルは、いわば灰本先生のインパクト重視のマニフェストであって?

「誰も避けることのできない『死』を視野にいれたとき、糖尿病だけにはなりたくないというのは賢くありません。BMI30以上の太った人ならもっと痩せてもOKですが、BMIが20あるいは21以下の痩せた糖尿病の患者さんたちにとってそのようなダイエットは危険です。脂肪をある程度(ある程度、です。度を超した肥満はダメです)蓄えて将来、癌や肺炎を含む呼吸器疾患と闘う準備をするほうがよほど合理的だと思うのはわたしだけでしょうか」(P139~140より引用 ※太字は筆者による)
 
わたしがいちばんシビれるのがこういうとこなんですよ!(当たり前だけれど自信があるでしょう?つまり批判もウェルカムってことなんですよ)
 
当初、糖質制限についてもご自身で体験され、効果を実感すると同時に、効果があり過ぎてウンヌンという記述がありましたが(分解して読み込んだそこの部分、たしか『元々痩身で…』とかあったハズ…を職場に置いてきてしまったので正確に引用できません。痛恨!)こんなふうにマジメで優秀な先生ゆえに、おそらく内臓脂肪をでっぷり溜め込むような状態にはなったことがないのではないか?つまり「メタボ炎症」を実感されたことがないのではないか?(という仮説を立てました)いかがでしょうか?

自分が絶対に正しいって思ったら終わりで、良くも悪くも半信半疑を心がけてるわたしなんで、1年前の、こうなる前の自分の状態が正しかったのかも?そのままで良かったのかもしれないって、なる。

とはいえ、激ツラかった頭痛が無くなった幸せったらない。あんなに飲んでたバファリンもロキソニンも、この1年まったく飲んでいないんですよ! 灰本元先生、『50歳からはダイエットしてはいけない』を2冊買ったわたしに、正しい太りかたを教えてください~
 
その前に、HPの資料を見てみると

「糖質を多く含む食品管理から糖質グラム管理へ」
「総糖質量から個々の糖質源の管理へ」
「糖質源によってHbA1cへの影響は全く異なる」

などといった今後の「研究会のレジメ」が出ていました。やたら批判も多い糖質制限が、新たな段階、新たなステージに上がった!という理解で合ってますか?(これは革命的かもしれない)とにかく今後も出版や研究会の動きには注目しています!

ぬくぬくじゃなくてもいい(できればぬくぬくがいいけど)買い物をする楽しみ、良い音楽を聴く喜び(そうできなかった)ジョブズが最後に教えてくれた「喜びの多い人生だった」にしたいんです!

 
灰本元先生、どうかよろしくお願いします。

君はGANなのだ。


読んでくれてありがとうございました🐱





 

 

 

 

 

 

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