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平本蓮のドーピング疑惑動画で改めて感じた情報公開の怖さ

2024年7月28日に開催された「超RIZIN3」にて見事朝倉未来選手に勝利した平本蓮選手。
その後、8月末に突如ネット上に平本選手がステロイドを注文している音声が公開され、波紋を呼んでいます。
まあたぶん音声はAIで生成したものでしょう。
これを見た瞬間僕は「あー、とうとうこの時代に突入したな」と感じました。

僕はかなり前から動画に顔や声を出さないようにしてきました。
なぜかというと、それらを悪用される時代が必ず来ると思っていたからです。
まあ顔出ししている動画もなくはないし、「ギタリスト身体論DVD」は顔も声ももちろん収録されているので、完全に消すことはできません。

まあそれでもこれからの時代を考えると出さない方が賢明だと思ってそうしてきました。
そんな中、2021、22年ぐらいから、有名人の声をAI生成し使える機能が誕生し、動画で広く利用されるようになってきました。
その辺から「あーもう本格的にやばいな。YOUTUBEとかに顔や声を出してる人はいつフェイク動画、フェイク音声を作られ悪用されてもおかしくない時代になったな…」と思っていました。
そこへ来て今回の平本蓮ドーピング音声です。
正直個人的にはこれがAI生成である方が恐い気がします。
そうでなければ平本選手個人の問題でしかありませんが、AI生成だとすれば社会を根底から揺るがす事案となるでしょう。

音声生成が現時点でどれだけ難しいのか、簡単なのかは知りませんが、技術は必ず進歩するので、近い将来少ない情報で誰でも特定の人の声を無料で簡単に生成できる日がきます。
するとどうなるか?
気に入らない人間の声を生成し、酷いことを言わせて、流出をよそおいネットに公開するなど、いやがらせ、復讐、相手の信用を下げる行為がいくらでも可能となります。
さらに、ある現象が社会の隅々まで浸透するのには時間がかかるので、フェイク音声やフェイク動画が流行りだした初期はほとんどの人はまだそれがフェイクだと疑うことができず、信じてしまうでしょう。
それらの「証拠」(実際はフェイクだが社会的にはそう取られる)が自分に与えるダメージは誹謗中傷の比ではありません。
内容によっては完全に社会的に抹殺されることもあり得るでしょう。
こうした被害は、まず有名人が被ります。
今回の平本蓮選手の騒動はその先駆けであるような気がします。
しかし、時が過ぎれば徐々にターゲットは一般人にもスライドしていきます。

そうした被害を防ぎたかったら、ネットに顔も声も一切出さないようにしましょう。
情報がなければフェイクは作れません。
既に動画などで顔も声も出していて、消すことができない(消したくない)人は、これからいつ何時フェイクが生成されるか分かりません。
そういう時代に入ったことを覚悟しておきましょう。

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