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坂本九と荼枳尼天 やっぱり天部は怖いという話

生徒さんとBABYMETALの話をしていたら、「そういえば坂本九も狐さんを拝んでいたらしいですよ」と聞いて、気になったので調べてみました。
どうやら、笠間稲荷を篤く信仰していたそうです。

そもそも坂本九を知らない人もいるでしょう。
「上を向いて歩こう」「明日がある」などを歌って世界的に大ヒットした昭和の大スターです。
「上を向いて歩こう」は英語で「SUKIYAKI」と題され、1963年ビルボードチャートで3週連続1位を獲得しました(ちなみに歌は日本語)。
同曲収録のアルバムは14位だそうです。
ちなみにBABYMETALは3rdアルバムがビルボード13位を獲得し、坂本の記録を抜きました。
日本音楽史上最高に成功したこの両者は、双方ともお稲荷さんを信仰してます。

『じゃあ俺も/私もお稲荷さんを信仰すれば大成功できるかも!?』……とそんな簡単な話ではないのです。
それについてこれから書いていきます。
坂本九を襲った不幸については知ってる人もいると思いますが、これも後で書きます。
そもそも、坂本九はなぜお稲荷さんを信仰するようになったのでしょうか?
そのきっかけらしい記事があったのでかいつまんでご紹介します。
笠間稲荷は茨城県笠間市にある神社で、日本三大稲荷に数えられるほど由緒正しい神社だとか。

笠間市は坂本九の母方の実家があるそうです。
幼少の頃、九は母と実家に帰る途中列車の脱線事故に遭い、大勢の犠牲者が出る中、坂本母子は偶然無事だったとか。
それを「笠間稲荷のおかげだ」と感じ、それから亡くなるまで笠間稲荷の神様を篤く信仰したそうです。
結婚式も笠間稲荷で挙げ、笠間稲荷のペンダントを肌身離さずつけていたとか。
このペンダントが伏線になっているので覚えていてください。

(参考サイト「救われた命を音楽と慈善活動に捧げた坂本九」文春BOOKS https://books.bunshun.jp/articles/-/2871

では笠間稲荷の御祭神とは?
調べてみると背筋がゾクっとしました。
宇迦ノ御魂神です!
なんでゾクっとするかというと、この宇迦ノ御魂神は荼枳尼天と同一神だからです。
先日読んだ「真言立川流」にもしっかり書いてありました。
詳細はめんどくさいので自分で調べてください。

結論を言うと、坂本九は荼枳尼天を信仰していたのです!
BABYMETALのようにオリジナルの「お狐様」を作ってとかではなく、ガチの由緒正しい荼枳尼天です。
ちなみに「坂本九 荼枳尼天」で検索しても出てこないので、あんまり知られていないようです。
改めて荼枳尼天の御利益を見てみましょう。

  • 諸願成就

  • 技芸上達

  • 厄除け

  • 開運

  • 五穀豊穣

  • 商売繁盛

  • 家内安全

  • 病気平癒

  • 出世

と、こんだけあります。
坂本の場合は、

  • 諸願成就

  • 技芸上達

  • 厄除け

  • 開運

  • 商売繁盛

  • 出世

こんぐらいは御利益を賜っていますね。
「厄除け」は幼少期の体験でしょう。
僕もそこまでオカルトやスピリチュアルにかぶれてはいないので、普通の成功を収めた人なら仮に荼枳尼天を拝んでいても「努力の賜」「才能があって運もよかったんだろう」程度に考えます。
しかし、さすがに坂本九やBABYMETALレベルの歴史的大成功には、人知を越えた何かを探してしまいます。
坂本九は間違いなく荼枳尼天の御利益を受けて成功していますね。
そんな坂本九がその後どうなったかというと、ご存じの方も多いと思いますが、1985年日航機墜落事故で亡くなりました。
なんでも、笠間稲荷のペンダントで本人だと識別されたとか……。
狐信仰、歴史的大成功、その後の不幸という点でBABYMETALと完全に一致しています。
余談ですが、天才と言われたサックス奏者の阿部薫は坂本九の甥にあたりますが、彼も薬物中毒で亡くなっています(事故・自殺不明)。
身内が亡くなっているところもBABYMETALと全く同じです。
坂本九の稲荷信仰がどれほど篤かったか、どんな形式か、どれほど続いたのかは知りませんが、天部に願いが通じ、そして何らかの理由で持って行かれてしまったことは間違いないでしょう。
粗相があったのか、罰があたったのか、それとも最初から等価交換としての契約(?)だったのか…
ではここでBABYMETALと坂本九の共通点をまとめておきます。

  • 稲荷信仰(荼枳尼信仰)

  • 世界的大成功

  • ビルボードアルバムチャート13位(ベビメタ)、14位(坂本)

  • 当人、メンバーの死

  • 当人、メンバーの身内の死

偶然とするか、必然とするかはあなた次第です。

最後に、僕はベビメタや坂本九の話を単なるオカルトや低俗なエンタメとして取り上げたのではありません。
もちろん、彼らに「罰があたった!」というつもりもありません。
神仏をちゃんとかしこむための教訓としてご紹介しました。
日本人は無信心と言われる一方で、やれパワースポットだの御朱印だのにキャッキャすることは周知の事実です。
また、手相やその他占いも大好きだし、オカルト番組も一時に比べて減ったとはいえ、まだまだ健在です。
BABYMETALのオリジナル狐信仰も、そうした日本人のオカルト好きな一面をマーケティングとして取り入れたものとも考えられます。
それはそれで別にいいと思います…ちゃんとかしこんでいたら!

神道の祝詞のほとんどは「かしこかしこもうす」と結ばれています。
たぶんそう結ぶことで神と自分との適切な距離感や態度を再確認しているんでしょう。
それを忘れて(知らずに)「パワースポットウェーイ!」「お稲荷さん御利益パねェ!」とかやってるとあとで怖いことになっても知らんよ……という先人の教えなのでしょう。
お稲荷さんや龍神さん、今で言うパワースポットなどは、何かのチャンネルが合ってしまうと不思議なほど御利益を顕します。
しかし、その分必ずといっていいほど持っていかれます。
御利益が小さければ持って行かれたことも気づかないでしょうが、世界的大成功ともなると命そのものを持っていかれるケースがあります。
芸術・芸能系の人はどうしてもつきつめると神仏やスピリチュアルな世界に近づいてしまいがちなので、そっちにひっぱられている人は立ち止まってちゃんとかしこむことを知りましょう。
別に難しいことではなく、神仏は怖いと認識しておけばいいだけです。
そうすると変に近寄らなくなります。
荼枳尼天について検索してみると、「天部は怖くないよ」と書いている人がいますが、そういうのを真に受けないほうが身のためです。

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