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1兆ドルを目指すスーパーコンビ!『トリリオンゲーム』を読みました。

宝島社の「このマンガがすごい!2022」のオトコ編で8位にランクインした作品です。原作を務めるのは、『アイシールド21』『Dr.STONE』の稲垣理一郎さんです。作画は『サンクチュアリ』の池上遼一さんです。すでに実績のある作成陣なので、連載開始から話題になりました。

年末ということで不意に読んでみると、とてつもなく面白かったです。2021年12月31日現在は2巻まで発売されています。3巻は2022年1月4日に発売のようです。3巻まで読んでから、ブログにまとめようかと思ったのですが!読み終わった熱が熱いまま、一気に書きます!

あらすじ

中学時代にガクが路上でカツアゲされそうになったところをハルが助けます。これが2人の出会いでした。ガクはコミュ症ですが、プログラマとして確かな腕を持ちます。ハルはコミュ力の塊で、有名企業を蹴って起業をガクに持ち掛けます。

世界一のワガママ男・ハルと生真面目男・ガクが起業して、1兆ドルを手にしてこの世の品すべてを手に入れる!という物語です。

待ってくれ!おもしろすぎる

大きな野望と強靭なコミュ力を持つ「ハル」と腕の良いPC好き「ガク」が企業する物語です。性格が全く異なる2人がタッグを組みます。この2人の友情やハルに振り回されるところも見所です。
 ボケ(はったりや勢い担当)のハル
 ツッコミ(常識人でリアクション担当)のガク

おもしろいのは、スケールの大きさと勢いのよさです。
「1兆ドル」というだけですでにスケールが大きいですが、2人が企業した瞬間から、スケールの大きさがわかります。
起業資金を個人投資家に出してもらうべく交渉するのですが、
実績もなく、会社の事業も決まっていないのに、5000万円を要求します。(最初の目標は300万なのですが、勢いで盛ってしまうんですよぇ)

終始、こんな↑感じです。でも、かっこよくいうと↓になります。
「努力と信頼、自信を土台にわがままという勢いで勝負する」です。
この展開が最高に熱いです!手段を選ばないトリッキーさもありつつ、用意周到な計画もあります。なんでもありです。笑

新しいタイプのバトルマンガ?

起業して、会社を大きくするという意味ではビジネスよりもマンガです。が、新しいタイプのバトルマンガにも見えます。

鬼滅の刃や呪術廻戦のようなバトル漫画では、戦う理由と強い敵が示され、主人公は修行して強くなります。そして、事件に巻き込まれたりして、強くなった技で立ち向かいます。これらが王道のストーリーですよね。

トリリオンゲームでは、1兆ドルという理由やドラゴンバンクという敵?(まだ敵かどうかわからないですが)が示されています。が、修行とバトル機会の順番が逆です。
 王道バトルマンガ:強い敵登場 → 修行 → バトル
 トリリオンゲーム:ライバル?登場 → バトル(ビジネスの立ち上げ) →修行(利益を出すための試行錯誤)

はったり勢い担当の「ハル」がアイデアを大きく出して、戦わざるを得ない状況に追い込んでしまいます。その後、「ガク」や仲間が利益を出すよう努力(修行)します。

ハッカー大会の存在を知ったハルとガクの会話がこちら↓
ガク:「世界トップレベルのハッカーたちが大会用に建てられたサーバーに侵入して、フラッグを奪い合う頂上決戦!! もし優勝なんてできたら、業界から一気にすごい注目度だけど───」
ハル:「それだ! (略)」
ガク:「いや、えっとね。待って。ハルくん?(略)」
ハル:「出場登場した。(ポチポチ)
ガク:(絶句)

『トリリオンゲーム』1巻4話

「あぁ、言っちゃった、、、大丈夫なのか?」みたいな感想を持ちます。でも大丈夫です!実績もない2人ですが、強みを持っています。

大きく勝負して、ただでは負けない

トリリオンゲームが面白いのは、突拍子のないハッタリや奇想天外なアイデアです。ですが、負けが次につながる展開にも面白さが詰まっています。
自分たちが持っているカードで背伸びして勝負するストーリーが清々しいです。

アイデアと人脈とハッタリと、なんでも使ってのし上がっていく物語です。随所に出てくる表情や小道具、しぐさもプロの技が見えます。機会があったら読んでみてください!

最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。


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