【美しさの価値】
人生で一番古い記憶はとても美しいものだった。
フワフワの粉雪がゆっくりと降りてくる真っ白な世界。
祖母の上着の胸元にすっぽりと包まって、一歩一歩景色が流れていくのを眺ている。
バス停の前で立ち止まり、ばあちゃんが語りかける。
「もうすぐ爺ちゃんが帰ってくるからね」
寒くて、温かくて、美しい記憶の始まり。
自分にとって、美しさはあまりにも当たり前のことだった。
北海道の大地は圧倒的な美しさを見せてくれた。
子供の頃から自然の中に入り込み、自由に過ごす。
人々は愛情にあふれていた。
旅に出て、さらに多様な美しさを見てきた。
圧倒的な絶景や、素晴らしい建物。
そして、様々な文化によって表現される優しさ。
根底にある人としての愛情は同じでも、現れ方が全然違う。
それらに触れながら、たくさんの修行をしてきた。
「美しさを感じるのは自分の心。心を磨けばどこでも美を感じられるはずだ」
そう考えて心を鍛えてきた。
そして、外の世界に美を求める意識が薄れていった。
起業をして忙しく過ごすうちに、美しさは蔑ろにされていた。
知らぬうちに、心の力が弱っていた。
最近、東京と千葉の海辺の2拠点生活を始めて痛感する。
空間を整え、自然に触れて、信頼できる仲間と過ごすと、湧いてくる心の力が全然違う。
美しさが持つ力を再確認させてもらっている。
美を感じる心の力
世界の持つ美しさ
その両方が大切なのだ。
美しさは数字では表せないし、ロジックで捉えることもできない。
だから、うっかりすると蔑ろにされてしまうかもしれない。
しかし、命を持つものとして間違いなく大切なものだ。
何を美しいと感じるか。
それが指針になりうる。
自分にとっての美は、
「自然」と「人の心」
その指針にしたがって、命の時間を使っている。
これから、さらに、
美しい空間をデザインし、心豊かな時間を提供していきたい。
そして、
美しいと思える言葉を紡いで届けたい。
あなたにとっての美しさをよかったら教えて欲しい。
そして、次に会った時には、そんな話ができたら嬉しい。
いい1日を。
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