⑳高校野球の経験が支えになってるのかもしれない。(3)
⒊オフが明け、努力が身を結び始めた
なぜ高校時代の思い出を事細かく話しているかというと、色紙を偶然見つけ懐かしい思いが強くなったのもありますが、高校時代の私は考えることから逃げ続けていました。悩み事があっても人に話すこともほとんどなく、他のことをすることでその気持ちを封じ込めて過ごしていました。なので向き合うこと自体から逃げていると何が自分の気持ちなのかわからなくなったり、ただぼーっと生きているだけの人間になってしまいます。
しかしそれからコロナ禍となり、私は「いつも何を考えているのか」「何に悩んでいるのか」「何が好きで何が嫌いなのか」自分自身と徹底的に向き合い続けていました。例えば「自分が何をすることが好きなのか」がわかるようになるとそれをする際に心から楽しめるようになったり、「どんな人が嫌いか」を知ることができるとただ表面上だけで接していた人との関わり方を考え直すことができるようになります。
そしてただ誰かに言われたままの受動的な生き方ではなく、自分で考え、選択し、能動的に行動をできるようにしていきたい。能動的に過ごしていけば、失敗しても自分の責任です。環境や人のせいにはしたくないですよね。オトナになっていくと誰も責任なんか取ってくれないので選択肢は自分にあります。人生はRPGです。
話を高校時代に戻しますが、一年の冬頃に私にとっては転機となる大きな出来事がありました。それは彼女が初めてできたことです。(なんだそんなことかよ〜なんて思わないで欲しいです笑)それから少し心に余裕ができたと同時にしっかりやらなきゃという気持ちが強くなりました。
やっぱり彼女には試合で活躍しているところを見てほしいので今のままではダメだなと覚悟が生まれました(「生意気言ってんじゃねーよ」って当時16歳の自分に思ってしまいましたが)。
そしてちょうど同じ時期から、ある練習をきっかけに送球が改善し始めました。その時どんな練習をしていたかというと、バットを使って送球する動作を繰り返し行うことでした。これは監督やコーチから教わった訳ではなく、何気ない時にバットで送球する動作をやり始めてから実際のキャッチボールでも腕が柔らかくしなやかに振れるようになりました。。何気ないことがきっかけで大きく変化するもんですね。
守備では特に守備範囲には元々自信があったので送球が改善するようになり、前向きに取り組めるようになりました。そして同じ時期に彼女ができたことや送球のイップスが改善した影響で気持ちに余裕が生まれ打撃にも良い影響が及び始めました。
それからきつかったオフシーズンが明け、春の大会に向けて練習試合が始まりました。私の目標は、「一桁の番号をもらうこと」でした。そのためには練習試合で結果を残さなければいけません。しかし、オフの課題を解決したことで自信も生まれ、それが良い方向に傾き始めたのか対外試合解禁に合わせて打撃面の調子も少しずつ上がり始めます。そしてようやく守備でも評価されるようになり、徐々にAの試合(いわゆる一軍の試合)にスタメンで使ってもらえる試合が増えてきました。
ところが私はほとんどがライトでの出場でした。本職はセンターで、センターというポジションにもこだわりがありました。なぜセンターとして使ってもらえなかったのでしょうか。それは(1)で書いた、同じポジションである同期でした。彼は一年の夏から試合に出場していた為、監督との信頼は分厚く私に取っては高すぎる壁でした。
それにライトでレギュラーを勝ち取ることも決して簡単なことではありませんでした。当時ポジション争いをしていたのは一つ上の先輩のキャプテンや、昨年の秋の大会レギュラーとして出ていた先輩がでした。キャプテンやもう1人の先輩はチームからも監督からも信頼されていたし、よっぽどのことがない限り私はレギュラーにはなれない状況下にいました。
私は何としても試合でキャプテンよりも結果を残さなければいけません。
スタメンでの試合は、「2番 ライト」として出場していたのでヒットを打つだけでなく、送りバントや盗塁することを求められていました。ここでのミスは絶対にあってはいけません。私は神様にも味方され、大きなミスをすることなくコツコツヒットを重ねていくことができ、更にこの頃はいわゆるゾーン状態でもあったので継続して結果を残すことができていました。
そしてその結果、なんと背番号“9”を貰うことができました!!!
嬉しかったのはもちろんだったのですが、オフシーズンの努力が徐々に結果として現れ始めていたことが何よりも自信に繋がっていました。
(ウエイトトレーニングの効果は3ヶ月経ったあたりから出るそうです。
これを読んでいる高校生、まだ遅くないぞ!)
今回の記事はここまでになります。
明日は初めて“レギュラー”として迎える春の大会以降の話を書いていきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
そして今週も1週間お疲れ様でした。
また明日からも頑張りましょう!!!
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