『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』
Twitterでめちゃくちゃバズっていたので、読んでみた。
タイトルがいかにもライフハックぽかったので、最初は買うのを躊躇していたのだけれど、このハウツーは攻撃だけなくて防御にも使えるなと思い、購入に踏み切った次第。
どういうことかというと、通常のハウツーは自分の人生を豊かにする(=攻撃)ために書かれているのだけど、今回のハウツーは他者が知っていて自分が知らなかった場合、自分が人生においてすこぶる不利になる可能性がある。
それを防ぐ(=防御)の役割にもなるなと思ったのだ。
本書のキーワード「錯覚資産」とは
錯覚資産とは、「他人が自分に対して持つ、自分にとって都合のいい思考の錯覚」のこと。
※本中より引用
この資産をどれだけ築けるかが、人生の成功のカギを握る。
錯覚資産の細かい増やし方などは本中で書かれてるのだが、分かりやすいものだけ代表して挙げておく。
①成功は成功の母
人生を成功させるためには錯覚資産が必要だが、錯覚資産をつくるためには、成功が必要。
しかし著者いわく、物事が成功するかどうかの要素は、「運」に占めるところが大きいのだとか。
ではどうすればいいのかというと、最初は小さくいろんなことに賭けてみて、成功したものに大きく賭けるやり方がいい。
よく「失敗は成功の母」などと言われるが、実際には、成功のほうがはるかに成功の母なのである。
成功が、さらなる次の成功を呼び込んでくれる。
みんながあの人は優秀だと思い込み、優秀な人が集まり、投資家からのお金も集まるからだ。
まとめると、人生を成功させるためには錯覚資産が必要で、錯覚資産を築くためには成功が必要なのだが、成功は運によるところが大きい。だから最初はいろんなことに小さく挑戦してみて、たまたま成功したものに大きくかける、といった感じ。
②数字を伴う成功は強い
そして、成功するときに一つポイントなのが、「数字を伴う成功は強い」ということ。
「30億売りました!」とか「200万人呼びました!」とか。
理由は、数字はわかりやすくてインパクトがあるし、人の印象にも残りやすい。
成功する際は、ぜひ数字を意識しよう。
人生を成功させるため、いまのぼくに必要なもの
上記にあげた錯覚資産の増やし方、2つのポイントは、みんなに共通して当てはまるものだ。
この項では、ぼくにとって特に必要だなと思ったことを書いておく。
それは「PV」だ。
PVをここでは「自分のことを思い浮かべる人の数」とする。
チャンスが回ってくる回数は、この「PV」と「CVR(=ここでは思い浮かべた人のうち、実際にぼくに機会を与えてくれる人の割合)」の掛け算で決まる。
ぼくにとってすごく耳の痛い言葉が出てきたので、そのまま掲載しておく。
ここで注意しなければならないのは、CVRが低い人は、PVを増やすことを嫌がる傾向にあるということだ。
たとえCVRが低くても、大事なのはCV数なのだから、どんどんPVを上げていこう。
しかしPVを上げる際にも、ただ上げればいいというわけではない。
自分がどういうポジションなら力を発揮できるのかの、具体的なイメージを相手にインプットする必要がある。
「エンジニアやってますー!」だけでは不十分だ。
「いやー、先日、IPAでSpring2フレームワークのセキュリティホールが発表されたでしょ。あのときは、侵入者に侵入されるよりも先に穴をふさがなきゃなさならないんで、休日出勤して対応しましたよ」や、
「最近は、アプリのストアページのA/Bテスト、やりまくってますよ」などなど、具体的に話すべきだ。
それによって与えられるよりよい機会、環境、人が、ぼくの実力アップを促してくれる。
※本中より引用
そして、すごく励まされる言葉も最後に添えてあったので、そのまま掲載しておく。
「まだ実力が低いくせに、あちこち自分を売り込むような恥ずかしい奴」とバカにするような人間のほうが、バカなのだ。最後に笑うのは、そういう、一見バカに見える恥さらしな行動をした人間なのだから。
この本を読んだ上で、今後ぼくたちが念頭に置いておくこと
この本はいっぱいタメになることが書いてあったが、人の記憶というのはアテにならない。
というか、この本の趣旨自体が「人の記憶の曖昧さを利用しよう!」というものだ。
だから、今後も覚えておかなければいけない、得に大事なことを一つだけ挙げるとするならば、「世の中は思っている以上に運の占める割合が大きい」ということ。
人は、過剰に原因を求めすぎる。
なぜなら人間には「コントロール欲」があるので、その成功が実力によるものではなく運によるものだとしてしまうと、萎えてしまうからだ。
だからみんな、世の中の大半は実力によるものだと思い込もうとしている。
大事なのは、運の占める割合を今までよりもおおきく見積もり、そしてその運によってなされた成功を、うまく運用することだ。
また、本著ではこうした人間の習性を利用した様々なハウツーが紹介されているが、これを常に意識し続けるのは無理である。
なぜならば、脳は常に楽をしようとする物質なので、「たいして脳のリソースを使わずに、だいたい当たってる正解」を導き出すことが得意な習性を、たくさん身につけてきた。
だから、普段はその恩恵にたくさん預かったらいいと思う。
そして、自分の人生におおきく関わる選択のときだけ、少し踏ん張って、この本の内容を思い出し、最善の選択をしよう。
そのリソースをふんだんに使うだけの価値ある情報は、この本の中に書かれてある。
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