YouTuberの「グループ化」とビジネスの「一気通貫」というトレンドにみる商売の歴史
ぼく、YouTubeがけっこう好きでよく見るんですね。
それも、いわゆる『YouTuber』の動画をよく見ます。
12月下旬に到来して5日前くらいに終わったプチマイブームは、『東海オンエアの動画を見ながら寝落ちする』でした。
YouTuberのトレンドは「グループ化」
で、そのYouTube業界にいまきていると言われている波が『グループ化』です。
もともと、Youtuberが世間で話題になり始めた2~3年前は、ピンの方が大半でした。
当時、そしていまもYoutube界を牽引しているのは『はじめしゃちょー』と『ヒカキン』さんです。
あとこの2人以外にも、当時は勢いのあった個人YouTuberは何人かいるんですが、文脈的にいまは陰っているということをぼくは言いたいので、名前は伏せます。
しかし、いま勢いのあるYouTuberはグループとして活動していたり、既存のYouTuberがグループ化に舵を切ったりしているのです!
例えば、いま勢いのあるYouTuberと言えば『東海オンエア』と『フィッシャーズ』です。
どっちのグループもチャンネルの登録者が400万人を超えていて、東海オンエアは6人組、フィッシャーズは7人で構成されています。
(ちなみに登録者は、はじめしゃちょーが約740万人で日本1位、ヒカキンさんが690万人で2位)
あと、既存YouTuberのグループ化としては、『水溜りボンド』も一応2人組とはされていますが、最近はよく後輩の2人が動画に出てきたり、撮影の手伝いをしたりしています。(水溜りボンドも登録者360万人超え)
そしてはじめしゃちょーも、740万人いるメインチャンネルはずっと1人でやっていますが、去年から始めたもうひとつのチャンネルでは、『グループYouTuber』として5人で活動しています。(不定期に登場する人も入れたら、もう2~3人くらいいる気がする)
この『グループYouTuberの台頭』という現象にはたぶん、『YouTuberに求められるクオリティが上がっている』という背景があるんだと思います。
YouTubeが『やんちゃな男子大学生のたまり場』から『動画クリエイターたちが群雄割拠するプラットフォーム』になったんですね。
そのなかで人気を獲得していくためには、まずコンスタントに動画を出し続け、そしてそれが面白いものである必要があります。
そうなると必然的に、『グループ』で『分業制』を敷いた方がいいよねという話になってきます。
ずっと一人で動画に出続けるのは大変ですが、複数人いれば一人や二人が休んでも、動画として成立させられます。
また、『動画に出て面白く話すこと』と『面白い企画を立てられること』と『面白い編集ができること』は、それぞれ別のスキルです。
だったら、それを全部ひとりでやるよりも、それぞれ得意な人がやったほうが、動画の質が上がります。
『YouTuberのグループ化』には、そういった背景があると思ってます。
ビジネスのトレンドは「一気通貫」
一方で、最近のビジネス界隈の流れを見ていると、『企画からPRまで一気通貫でサポートします!』みたいに謳う企業が増えてる気がするんですよね。
これは、『分業化しすぎた反動』なんじゃないかと思ってます。
商売だって、もとを辿ればひとりでものを作って、ひとりで売り込んでいたはずです。
それが時代を経て市場がどんどん大きくなっていくにつれ、『分業化』の波が来ました。
『企画』が得意な会社、『製造』が得意な会社、『PR』が得意な会社という風に。
でも、分業化が進みすぎて、ビジネスの上流と下流の間に溝ができ、お互いにお互いのやってることが分からなくなってきたんだと思います。
そんな意思疎通のとれてない状態でできあがったチグハグなプロダクトが、うまくいくはずないですよね..........
これが、『最初から最後までウチがサポートするので、安心してください!』って感じの企業が増えてる大きな要因です。
螺旋状的に時代は進む
この流れをふまえて2つ言えるのは、1つ目が『YouTuberなのに動画編集がまったくできない人』が、今後はいま以上に増えるだろうってことです。
これは、良い悪いではなく、分業化によって起こるであろう『現象』です。
そして2つ目は、『歴史は常に繰り返す』ということです。
YouTuber市場は、何周か遅れで既存ビジネスの変化を追っかけています。
ただ、大きな枠組みで捉えると『繰り返す』ですが、もう少しミクロにみると『進歩』しているとも言えます。
『一気通貫でサポートします!』というビジネス界隈のいまの流れだって、昔はその単位が『人』だったはずが、いまは『企業』になっています。
企業のなかには人がいて、その一人ひとりをみれば、それぞれ得意な技能をもった人たちが集まっています。
だから『1企業』で全行程を請け負っても、質も量も担保することができるようになってます。
ここらへんは、テクノロジーの恩恵であったり、『法人』という概念の発明なんかが関係してるんでしょうね。
なので、YouTuberもいまの『グループ化』の波が終わったあとに、また単に『ソロYouTuber』の時代が戻ってくるんじゃなくて、なんらかのアップデートを経た上で、次の形態に移っていくと思ってます。
最後の結論部分はまだぼく自身も考えがまとまり切ってないので、引き続き考えます。
YouTuberは、いまの時代の変化の象徴的な職業で、単なる面白さ以外にも得られるものが多いので、『あれのなにが面白いのか分からない』と毛嫌いするの、ちょっとだけ思いとどまってみてください!
ちなみに、バカな男子大学生のノリが好きな人は、東海オンエアはまるかも。
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