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テレワーク中のリーダーが部下と関わるときに今すぐやるべき6つのこと

この時期、多くのリーダーが部下に実際に会えず、テレワークの環境で采配を振るわなくてはいけない状況にあるのではないでしょうか。

私がコーチングをしているリーダーの方々も、そんな状況に置かれている方が多く、コーチングのテーマとして挙がるのはテレワーク環境下での部下のマネジメントのお話だったりします。

この記事では、テレワーク期間、そして、世の中が混沌としていてビジネスが通常通りに遂行できない中でのリーダーの振る舞い方について、私のこれまでの経験から6つの項目に整理してお伝えしたいと思います。

1)目指す目標をはっきり伝える

リーダーの皆さんがまずやるべきことは、チームが目指す目標を明確に伝えることです。

今の世の中を取り巻く特殊な環境においては、普段と同じようなビジネスを遂行できるとは限りません。その中でどんな方向を目指して進んでいくのか。リーダーの皆さんにとっては大きな決断のときだと思います。

そして、部下やチームメンバーはきっと、チームはどの方向に向かって進むのか今まで通りの業務をしていていいのか何を優先して仕事をすすめるべきなのか、といった疑問不安を抱きながら毎日を過ごしているのではないでしょうか。

先日私がコーチングをさせていただいた方はマスコミ関係の営業チームを束ねている方でしたが、今の社会情勢では広告を売るための営業をかけることは無意味で、逆にお客様の心象を悪くさせかねないので、売り込みはできない。そういう意味では、実質部下にやらせる仕事がない、というお話をしていました。

こんな状況下でリーダーはどんなことに気をつければよいのでしょうか?

リーダーの仕事の中でまず大切なのは、部下を迷わせないこと。
そのために、まずやるべきは、チームの大きな方針を伝えることです。

例えば、先ほどのマスコミ関係の方のことで言えば、顧客に営業をかけない、というのは、今までと違う方針だと思いますので、これはまずはっきり伝え、理解を得ることが大切です。

これを怠ると、部下やメンバーが勝手に判断をしてトラブルに繋がったり、モチベーションの低下につながったりするリスクがありますので、スピード感を持ってこれを実践しましょう。

2)部下の自主的な能力開発を促す

テレワーク環境下では、リーダーが上に書いたような明確な目標を部下やメンバーに伝えても、なかなかモチベーション高く働いてくれないという状況に悩むこともあると思います。

部下にとっても、自宅環境では集中力を維持するのは意外と難しいはずなんです。

「なかなか集中力が上がらない。日常業務を家でやるのは意外と大変」

なんて思っている部下の集中力を高めるものがあるとしたら、それは「自分のための能力開発」だと思うんです。

最終的に自分のメリットになると納得できれば、人は自発的な行動を起こす傾向があります。

つまりこういった状況下では「これやっといてね」という指示命令形のマネジメントが上手く行かないということも意味しています。

じゃ、何をすればいいの?
という声が聞こえてくる気もしますが・・・
こんな時リーダーに実践してほしいのがいわゆる1on1ミーティングです。

オンラインで構いませんので、1対1でまとまった時間話をすることをなるべく早いタイミングでやってみてください。

リーダーのあなたが問うべきことは1つ。

このテレワークの時間を使って、自分のキャリアに役立つ研鑽や仕事の能力をより向上させることに時間を使うとしたら、どんなことをしてみたいですか?

言葉じりは皆さんにおまかせしますが、この言葉の意図は以下の2つです。

1)自分の研鑽の時間を業務時間に設けていいよという許可を与える
2)自分で考えて決めていい、という自由度を付与する

という2つです。
あとはしっかり部下やメンバーの話を聞いてあげてください。
しっかり相槌を打ち、承認し、要約してあげてくださいね。
そして、決して批判したり、助言したりしないこと
とにかく、聞き続ける姿勢が大切です。

そして、あらかた話を聞いたあとで、もう1問だけ聞いてみてください。

業務が平常に戻った時に、今回身につけるスキルや知識はどんな風に役立つと思いますか?

部下がもしこの問いにに答えられないようなら、少し提案助言をしてみてもいいと思います。

一方的にリーダー側が決めるのではなく、部下の意向をしっかり取り入れながら合議させることで、部下は納得し、モチベーションを高め、自分で走り出すスタート地点に立つのです。

さて、これまで書いてきた2つのことができれば、リーダーとして既に「いい線いってる」と思います。

ここから先の4つの項目は、「より良くするには」というヒントですので、有料コンテンツとさせていただきます。
ご興味のある方はぜひ購入の上お読みください。

3)毎日の時間の使い方を一緒に決める

こういったイレギュラーな環境で毎日のリズムを作るのが難しいのはリーダーの皆さんだけでなく、部下も一緒です。

ですので、リーダーの皆さんは、部下の方々と個別にお話をして、毎日のスケジュールや作業環境をぜひ聞いてみてください

例えば、何時に起きて、何時から業務を開始して、ランチはどうしていて、何時に集中力が切れて、何時まで仕事しているのか。そんなことをぜひヒアリングしてみてください。

そんなことを私が言うと、きっとリーダーの皆さんは「なんで私がそこまでやらなきゃいけないんだろう」と思うかもしれません。

こんな状況下のリーダーはぜひ、パーソナルトレーナーの役割を担っていると考えてみてください。

スポーツのパーソナルトレーナーは、お客さんの日々の行動や食生活をヒアリングして、個別のメニューを作ったりしますよね。
そんなイメージで、個別のフォローをするために部下の生活と仕事のパターンを聞き取ること、とても大切な仕事なんです。

そして、部下の行動パターンがわかってきたら、その中で個別のミーティングの頻度と時間(何時にやるか)、そして1回あたりの所要時間を決めてください。

リーダーが予め時間や頻度を決めるのではなく、相手のスケジュールや状況に合わせて必要な頻度と時間を話し合いながら決める、いわゆる個別化と共創が成功の鍵になります。

4)部下の生活環境に理解を深める

これは、上に書いたことと同じ内容ではあるのですが、1つ異なる視点からお伝えしたいことがあります。

リーダーの仕事は、業務を進行することであり、仕事を割り振ることであり、結果を出すことである、といういわゆる業務執行責任者という実務的な側面に着目されることが多いのですが、これだけがリーダーの仕事ではありません。
リーダーのもう一つの仕事は、部下の状態を把握し、適切なケアをすること。英語でいうと、Look After Your Peopleと呼ばれる業務もリーダーの責任範囲だと世界的に考えられています。

とはいえ、普段のオフィス環境だと、なかなか部下のプライベートの環境を問いかける時間もなければ、隙もないのではないかと思います。
そんな意味で、このテレワーク環境は好機になり得ます。

例えばリーダーが
今日はどんな環境から参加されていますか?
と問えば、きっと

あ、これ私の部屋なんです
などの情報を教えてくれるはずですよね。

いつもとは一味違った会話が展開されるきっかけになりますよね。
そんな、いわゆる雑談(英語だとSmall Talkといいます)をすることで、相手がどんな生活を送っていて、どんな家族構成で、どんな趣味を持っていて、といった普段聞けないことを共有する良い機会になるはずなんです。

私の場合もこの状況下ではオンラインでコーチングをしています。
普段コーチングをオフィスでやっているリーダーが自宅からオンラインで参加されたりすると、犬やお子さんが画面に入ってきたり、趣味の小物や写真などが背景に写っていたりすると、そこから話が弾むことがあり、相手の好みや生活を知る上で重要なヒントになったりしています。

これ、ぜひ実践してみてください。
オフィス環境で共に仕事をするような状態に戻った時、これをやっていると関係性が自ずと深まっているので、業務を進めるのがとても楽になるはずです。
今はそのためのレバレッジをかける最高のタイミングだと思います。

5)リーダーとしての印象マネジメンを行う

普段の業務の中では、与えられた目標を達成するために、指示命令型のコミュニケーションも多いでしょうし、スピード重視で部下を怒ったり、部下のイマイチな仕事ぶりに無意識に溜息ついたりしていることもあるはずで、知らず知らずのうちに部下の心象を悪くしているリーダーもきっと多いと思うんです。

そんなリーダーに皆さんは、部下からの印象を挽回するチャンスです。

今ならば、普段とは業務環境が異なるので、異なるアプローチを試してみても、そんなに違和感はないはずなんです。

なかなか実践できなかったこと、例えば

1)共感を示す
2)より詳しく話を「聴く」
3)大事にしている価値観を聴く

といったこと、この機会にやってみてはいかがでしょうか?
最初は怪訝そうな態度を取られるかもしれませんが、そこでひるます少し続けてみてください。

人は、自分の話を聞いてくれる人が好き

という人間が元々持っている「受け入れて欲しい」という欲求を満たすことであなたの好感度は自ずと上がっていきます。

「いつも丸投げで失敗したら文句言うだけだと思っていた上司は、意外と話を聞いてくれて、自分のことを考えてくれている」というような、印象マネジメントができたとしたら、今後の業務や関係性にものすごくプラスに働くはずなんです。

そんなことにこの機会を使ってみてはいかがでしょうか。

6)リアル環境に戻った時にスタートダッシュを決めることでチームを成功に導こう

そもそも、なんでここまでめんどくさいことをやらなくてはいけないのか、ということを最後に書いておこうと思います。

これは私の個人的な意見なのですが、ここで頑張ったリーダーは、リアルな環境に業務が戻った時に報われると思うんです。

もう少し具体的に書くと、このテレワーク中に部下の心を掴み、チームを一丸にまとめ上げられたチームは、リアルの環境で強烈なスタートダッシュを切れると思うのです。

あるいは、逆説的に書くと、ここで努力を怠ったリーダーが率いるチームはリアルな環境に戻った時に部下のモチベーションが低く、コミュニケーションにも問題が生じていて、スタートダッシュを切れない、あるいは崩壊していくという可能性があるということです。

この差は歴然だと私は思います。
リーダーの皆さんはどちらのシナリオがお好みですか?
なんてきっと聞くまでもないですよね。

この期間を意味のない無駄な時間と捉えて何も変えずに過ごすのか、この期間を上手に活用し、部下の心をつかみ強いチームを作るのかが今後のビジネスやあなた自身のキャリアを大きく左右するとしたら、いま怠けている場合ではありません。

ぜひ、こんな記事に触発されて、部下との対話、スタートしてみてください。
そして、もっとこの話題について学びたいと思う方は私のコーチングを受けてみてください。
実践レベルで一緒に考え、あなたのチームに合った個別の戦略を共に考えていきます。

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