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アスエネとの業務提携についてざっくり解説します

こんにちは、スカイディスク取締役の後藤です。
今回は先日リリースしたアスエネ株式会社との業務提携リリースについて少し説明したいと思います。

なんでスカイディスクがCO2の可視化なのか

なぜスカイディスクが脱炭素?最適ワークスって生産計画のAI x SaaSじゃなかったっけ、っていう疑問を皆さんお持ちなんじゃないかと思います。まずはこの点について説明していきます。

一つ目に、脱炭素化、あるいは環境関連産業市場規模の成長期待があります。ちょっと前の試算にはなりますが、カーボンニュートラルを実現するための設備・システム市場規模は「2021年度の同市場は7250億円の見込みで、2030年度は2兆3430億円、2050年度には3兆9850億円に拡大すると予測」等と出てきたりします。

市場規模が成長する、言い換えるとカーボンニュートラルというキーワードからシステムの導入を検討する会社がこれから増えていく、ということでもあります。更には、製造業や流通業など、最適ワークスがターゲットとしている、実際にモノを作って動かす産業領域は当然排出量も多いので、ニーズが特に強くなる領域であることが想定されます。

二つ目に、よりこっちの方が重要かもしれませんが、最適ワークスのサービス特徴上、CO2の想定排出量の把握がこれまでにないレベルで精緻に、かつかなり容易にできる、という点も今回の業務提携を進めるにあたって重要な要素となりました。ちなみに、CO2の可視化機能は最適ワークスのユーザー企業様向けにすでに提供できる状態にあります。最適ワークスの仕組みをざっくり紹介しながらこの点について説明していきます。

例えば菓子パンの製造工場を想像してみましょう。パンを作るには原料を配合する、お湯を投入する、生地をこねる、発酵させる、休ませる、再発酵させる、具材を注入する、焼き上げる、加工が必要な場合には加工する、という工程が必要になります。(実際はもっと複雑ですよね・・)パンを製造するためには、特定の機械設備とそれを稼働させる人員が必要です。最適ワークスは、パンのオーダー情報を基に、最も効率的にパンを製造するための設備と人員の割付け計画の作成を支援するAI x SaaSです。

ラインが一つだけ、作る品種もあんパンだけ、オーダー数も一定、という状態であれば、少し慣れれば誰でも生産計画を作ることが出来るようになりそうですが、現実はもっと複雑なものです。まず、1つの工場では、通常複数、それもかなり多くのSKUの製造を担っていることが多く、またSKU毎に製造工程が異なったりします。例えば、つぶあんとこしあん、うぐいすパンはそれぞれ異なるSKUであり、異なる製造工程が必要となります。

また、オーダー数やその内容も工場の製造物を求めるお客様のニーズによって日々変化します。さらには、設備・人員稼働には多くの制約条件が伴うことが一般的です。例えば設備AとBは同時に稼働させられない、設備Cの段取りが出来るのはDさんとEさんだけ、Fさんは火曜日は半日勤務・・等といったものです。

この様に考えていくと、工場の生産計画立案は何万、何十万通りともなる製造工程と制約条件の組み合わせから成り立つものと言うことが出来ます。この組み合わせの中からAIを用いて効率的なパターンを提案するのが最適ワークスです。また、製造工程を可視化した上で作業を割り振る仕組みであるため、最適ワークスを導入した工場では製造ライン毎に設備の稼働計画を分単位で可視化することが可能となります。

設備がどの位稼働したかが分かれば、そこで発生する消費電力も把握できるわけなので、その電力の提供方法次第でScope1もしくはScope2のCO2排出量が可視化できます。CO2の可視化を推進していても、まだ工場単位での把握が精一杯、という工場がほとんどの状況なので、この様に製造ライン毎のCO2排出量の可視化が出来る事はかなり画期的です。

さらには、最適ワークスでは個別のオーダー情報毎に設備稼働を把握することも可能なので、個別製品毎の製造工程におけるCO2排出量も可視化することが出来ます。ここまで精緻に想定排出量を可視化できるSaaSサービスは(我々が知る限り)2023年2月時点でまだ世の中にないのではないでしょうか。これならニーズ絶対あるよね、と思えたことから、今回アスエネと連携してCO2可視化・削減ニーズを持つ企業様に向けて最適なサービスを作りこんでいこう、となったわけです。

ライン毎、製品毎のCO2排出量の可視化が可能に

今後の見通し

最適ワークスのロジックは、生産効率の最適化を実現する製造工程の組み合わせを提案する様に通常は設定されていますが、これをCO2排出量の最小化とすることも勿論可能です。最適ワークスのオプションの一つとして、CO2排出量最適化機能も今後用意していこうか、という話を最近社内ではしています。

それは将来の話として、現在は最適ワークスとアスゼロとの連携をトライアル的に実施していただくクライアントを募集させて頂いています。ここでの狙いは、両サービスのデータ連携を実現することで、製造ライン別にCO2排出量を可視化し、工場内のCO2排出状況を精緻に把握することだけではありません。工場内の様々なCO2削減施策と連動して製造活動に関するCO2排出量削減の自動化を実現したり、サプライチェーンの前後でもシステムを連携させ統合的にScope1、2のCO2排出量を最小化するなど、更なる取り組みにつなげることを想定しています。ご興味を頂けた方は、こちらからご連絡頂けますと幸いです。

CO2排出量削減に真剣に取り組む体制が官民ともに整いつつあることは、個人的にもよい傾向と思っています。環境への配慮など、直接的に対応の対価を得られない領域についてはフリーライダー問題が常に存在します。上場企業にとってTCFD開示が義務化されたり、グローバルメーカーが製造者のCO2排出量の開示を求めたりなど、制度の骨格が明確化され、運用が強制的に求められる環境となったことで、対応は更に進んでいくでしょう。

スカイディスクが最適ワークスの提供を通じて実現したいことは、製造業の持続的な成長を支援することです。これからの持続的な成長の要素には、今後人的資本経営やカーボンニュートラル等、社会や環境への配慮が今よりも更に盛り込まれていく事でしょう。スカイディスクとしても、こういったサービスに対する要請にも応えつつ、いいサービスを提供していきたいなぁと思っている次第です。

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最後に

今後こんなトピックについて知りたい、聞いてみたい、というリクエストがございましたら、こちらからご連絡ください!100%リクエストに応えます、というわけではないですが、コンテンツとして発信できるよう検討いたします~。


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