人材紹介事業で重要なのは、テクニックではなく「ファンダメンタルに基づくスキル」
こんにちは!S hireの加藤です。
人材紹介事業は年々難易度が増し、市場の変化に対応しないと存在価値を見失いやすいと考えています。その変化に対応する上で重要なのは、「揺るぎないスキル」を現環境に適応させることだと思います。
若い頃、私は「求人のスペック調整(採用要件緩和)を提案し、成功させて独占案件にしよう」と教えられました。しかし、それがすべての会社に当てはまるわけではないと感じていました。実際に積極的に提案しましたが、企業側からNGを受け、場の空気が悪くなった経験もあります(笑)。
それよりも、企業/候補者を深く理解し、適切に紹介するスキルを身につける方が最適だと考えました。要するに、小手先のテクニックではなく、確かなスキルを習得し続けることが中長期的に最適解を見つける鍵だということです。
このシンプルな考え方について、習得の順番や最適化、組織としてのスタンスなどが明確でない方もいるかもしれないと思い、noteにまとめました。
そもそもスキルとテクニックの違いは
テクニックとスキルは明確に違います。この違いをまず意識しておく必要があります。
テクニックはその場しのぎのパターンが多く、持続性がありません。また、テクニックは「それは知らなかった」といった言い訳になりやすいです。
更にテクニックは無限にあり、継続的に鍛錬することが難しいです。
例えば、先述の求人のスペック調整やトーク集などはテクニックにあたるかもしれませんが、すべてのケースに通用するわけではありません。必要な場面もありますが、頻繁に出てくるわけではなく、ほとんどの場合は必要ないことも多くあります。
一方で、スキルは習得に時間がかかりますが、一度身につければ長期間、自分のものとして活用できます。スキルは、幹のような基礎があり、枝葉の概念を理解し鍛錬することが可能です。
具体的には、企業側や候補者側のコミュニケーション、日々のオペレーション管理において、どうするのが最適かを常に考えながら行動・改善し続けることが大切です。同じことが繰り返される中で最適解を見つけるために、オペレーショナルな仕事だからこそ、揺るがないスキルを活かすことが重要です。
スキルの重要性とテクニックの正しい活用
テクニックはスキルの上に成り立つものだと考えます。やはり、スキルを持った上でテクニックを使う方が効果的です。必要な場面の判断も的確になり、成功の可能性も高まります。この順番が逆になると、他人に迷惑をかけることも少なくありません。
ただし、スキルの習得には時間がかかります。基本的にはOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を通じて身につけ、その後に振り返りや考察を行うことで再現性高く定着します。しかし、間違った方法を続けていては何も身につかないため、まずはファンダメンタルをしっかりと押さえた上で、経験を積むことが重要です。
これはスポーツに例えるならば、ファンダメンタル=基礎となるフォームを
しっかりと身につけることに相当します。
ファンダメンタルとは?
ファンダメンタルとは、スポーツにおける基礎となるフォームや、ビジネスにおける基本的なスタンスのことを指します。一見、簡単に表現できるように思えますが、深く考え、本質に辿り着くには熟考が必要です。
バスケ日本代表監督のトムさんも言ってます。
例えば、人材紹介事業におけるファンダメンタルとしては、以下のようなものがあります。
"for you" のマインドを徹底すること
抽象度の高い認識を共有し、ハブとなること
内定承諾だけでなく、入社後の活躍を意識すること。活躍が見えないようであれば止めることも支援の一つ
赤の他人であるエージェントと付き合うメリットを常に考えること
情報収集を絶えず行うこと。敢えてネガティブな情報を回収するというスタンス
なんだかんだテンションが大事であること
等々、非常に数多く存在するかと思います。
これらは、「どうあるべきか?」「どうすべきか?」という原理原則であり、会社のスタンスやカラーが反映される部分でもあります。
ここが緩いと実績が成り立たず、言葉だけで実践されていない場合は、基盤として成り立っていないと判断すべきです。当たり前のことだと思われがちですが、それがどういう状態なのかの言語化がなされていなかったりします。
ファンダメンタルは、自分自身の日々の信念として持ち続け、行動に反映させることが重要です。また、信頼するチームメンバーとのコミュニケーションの中で確認し合うことで、脳内にしっかりとインプットされるでしょう。
ファンダメンタルは個々に異なる形であっても構いません。それを評価するのは自分自身であり、結果としての評価は市場が下すものです。他者がどうこう言うことではありません。
しかし、それを複数名で共有し共感しながら邁進することで、提供価値のドライブがかかります。これが「チーム・組織」の強さだと思いますし、S hireにもそれをまとめた「グラウンドルール」を作り、日々ブラッシュアップし精度を高めています。
時代の変化に対応するために
エージェントは時代の流れに合わせて、存在価値を常に意識する必要があります。しかし、テクニックが主軸になっていると進路変更が難しくなります。なぜなら、再現性が確立されず何が原因でうまくいかないのかを判断できなくなるからです。
例えば、人材紹介事業において、すべての案件で成功するのは難しく、多くの場合で課題に直面します。
しかし、スキルがしっかりと身についていれば、状況を立て直すことは可能です。このプロセスを以下のように捉えることができます。
時代や環境の変化があった際には、ファンダメンタルの「どうあるべきか」を見直し、そこから微修正を行うことで、自然に適切な変化対応が可能になります。
エージェントとしてより良い価値提供のために、小手先のテクニックに頼るのではなく、骨太のスキルを目指して日々邁進していきましょう!
最後に
色々と書きましたが、あくまで私の現段階の経験における考察でもありますし、更に精度を高めて、より良いサービス提供を心掛けていければと思っております。
また、S hireではこの様な議論を日々行っております。
面白そう!とご興味を持っていただいた方がいましたら、是非ともお話をさせていただければ嬉しいです。SNS経由でも何でも、ご連絡をお待ちしております!🙏🏻