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3年実践してみてわかった副業と複業の違いとそのメリット、デメリット

===この記事は2018年5月14日のブログ記事を再編集しています。===

実践開始から3年、記事執筆から2年経っても感覚としては大きく変わることがなかったこともあり、改めてnoteに再編集、移行してみました。

この記事は、ここ数年でよく聞くようになった「ふくぎょう」ですが、「副業」と「複業」には異なる点と見えない谷があるんじゃないかと実践者なりにまとめてみたものです。

まずは「副業」について。

読んで字のごとくですが、主があり副がある位置付けでの業であると私は解釈しています。
主たる生計は主の仕事(例えば週5平日勤務の仕事)を会社員などで立てていて、週末や空き時間で趣味の延長線上やある種のボランタリーに取り組む非営利活動も含まれると考えられます。
また副業で取り組める範囲は、補助的な役割であったり、アドバイザー的な立ち位置での関与になってくると思います。

「副業」のメリット
これまで積み重ねてきた仕事を辞めることなく気軽に取り組める。
本業以外に時間を使うことで日々の暮らしの充実度や幸福度を上げられる。

「副業」のデメリット
限られた時間の中での取り組みなため、本格的な仕事への発展が難しい。
本業との兼ね合いを意識せざるを得ない。(利益相反など)   

そして「複業」について。

「複業」は、主(メイン)と副(サブ)ではなく、複数の業を兼ねていると解釈しています。
プロジェクト単位でチームが組成されて、複数のプロジェクトに参加し、報酬を得ることや、専門性を活かしてスキルを軸に仕事を請け負う形が想定されます。そのため、会社員として取り組むというより、個人事業主としてフリーランス的な働き方になってきます。

私はこの「複業」を2017年6月から実験的に取り組んでいます。
当初は鹿児島への移住を伴った転職を想定していましたが、転職先の都合で業務委託での契約になり、生計を立てるためにも複業という形を模索し、複数の組織から役割と報酬をいただくことになりました。
(元記事執筆時の)2018年5月時点では主に5つの組織から6つの役割をいただき、お仕事をさせていただいています。(2020年6月現在も継続して複数のクライアントの仕事を引き受けています。)

こちらの「複業」はプロジェクト単位での参画になることが増えるため、それぞれプロジェクトの成果に結び付くコミット(それなりの時間数)を求められることになると考えられます。また効率的な時間配分やタスク処理をするために、それなりのデジタルスキル(G suite、dropbox、Slack、Zoomなどのアプリケーションのスキル)が求められてくることになります。
そして個人事業主として仕事を受けることが想定されるため、会社員の立場では始めにくいことも考えられます。

「複業」のメリット
専門性を活かして、複数の組織と仕事をすることができ、仕事と収入のポートフォリオを作ることができる。
仕事をする組織の組合せによっては、相乗効果を生み出すことができる。
案件によっては、場所を問わず仕事をすることができる。(リモートワーク)

「複業」のデメリット
各案件の打合せなどのスケジュール調整や仕事先との期待値調整が大変。
それぞれの仕事との兼ね合いを意識せざるを得ない。(利益相反など)
本業を持たないために、収入が不安定になる。

「副業」と「複業」の可能性

地方においては「複業」の可能性は大いにあるんじゃないかと個人的には考えています。
例えば、高い専門性(マーケティング、生産管理など)を持つ方を複数の組織で費用負担を行うことで、単独では受け入れられなかった方を面で受け入れられる可能性が出てきます。(既に受け入れている事例もいくつか出てきています。)

また季節性が高い観光業や一次産業においても年間を通じて複数の業を持たせることで限られた働き手に比較的安定した仕事を提供できることが考えられます。

逆に都市部では比較的始めやすい「副業」の方が相性がよく、日々の仕事と暮らしに新しい幅を持たせることで幸福度が上がることが考えられるんじゃないかと思います。

またどちらも、クライアントの指示書の通りに仕事を完結させるのではなく、チームとしてのビジョン・ミッションがあり、成果にコミットできることが実現できると、限られたリソースの中でも多くのことを成し遂げられる可能性が上がってくると感じています。

特に文献による根拠はありませんが、ここまで3年程度の実践を経て、どんな違いがあるのか、実際にあるメリット、デメリットに関して、経験の範囲の中でまとめてみました。
私自身、「複業」をやってみて、日々大変なことや苦労も多々ありますが、役割をいただけていることたけでもありがたいことで、充実した日々を過ごすことができています。

色々な意見もありますが、基本的にどちらの「ふくぎょう」もいい経験を積む機会になると思うので、チャレンジしてみよう!という人は応援しています!

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