好きな人が一人いればいい
総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。今日は、『好きな人が一人いればいい』というテーマでお話したいと思います。
何の話かというと、クラブ会員が続けていく理由には色々あるわけですが、何だかんだ言っても、クラブに好きな人が一人いればまずはそれでいいんだということです。
逆に、好きな人がクラブをやめてしまったことで、自分もクラブをやめるという事例はよくあります。それだけ『好きな人』という存在は大きいんです。
では、その『好きな人』は一体誰がなるの?という話です。コントロールできないことを話しても仕方ありません。
まずはコーチが好かれなければならない
先日、このようなツイートをしました。
例えばクラブに体験参加に来た子がいるとします。その子が最初に話す相手は、99%コーチなんですね。既に友達がいる場合などは違いますが、飛び込みで来た子の場合は、まずはコーチを頼ることになります。他の子も、たまに世話を焼きたがる子もいますが、ほとんどの場合は「この子はどんな子だろう?」と最初はちょっと距離をとるものです。コーチがみんなに紹介するのを待ったり。
つまり、いきなり子ども同士が仲良くなるのを期待するのは危なくて、まずはコーチが仲良しになってあげる必要があります。その子のキャラクター次第ではあまり距離を詰めすぎるのもよくありませんが、最低でも「このコーチは安心できるな」と思われないといけない。そして、「他の子のことはまだ分からないけど、このコーチとなら続けたいな」と思われないといけない。
最初からそのスポーツに没頭できる人なんてほとんどいません。ほとんどの場合、最初に気になっているのは、「仲良くやれるだろうか」「クラブにはどんな人がいるのだろうか」だと思います。
そしてさすがのコーチでも、クラブのメンバーをあれこれ操作することはできません。なので、新しく入ってきたメンバーと既存のメンバーの関係性がどうなるかは、完全にはコントロールできません。コントロールできるのは自分です。なのでまずはコーチ自身が好かれることを目指すべきだと思っています。
その為に必要なことは、
①観察
②コミュニケーション
③笑わせる
※笑わせようとする姿勢が大事で、結果的にスベってもOK!
かなと思います。まずは、その人がどんな人かを観察したり、質問したりする。話すのは好きか。運動は好きか。何か好きなものはあるか。服装は。
そして、その人のキャラクターに合わせたコミュニケーションをまずは図ります。活発そうな人なら、「一緒に頑張ろうな!」みたいなノリにしたり、慎重そうな人なら、「はじめまして、コーチの上杉といいます。ここは楽しくスポーツをする場所だからね、安心してやってね。最初は失敗することもあると思うけど、みんな失敗しても楽しくやってるから大丈夫だよ」みたいに丁寧に話してあげたり。「俺のキャラクターはこうだー!俺についてこーい!!」ではなく、そこは相手に合わせるというのが大事だと思っています。
あと、これはコーチのキャラクターにもよるのだと思いますが、コーチ自身が体を張って笑わそうとすることも大事ですね。結果的に滑ったとしても、「笑わせようとしてくれている」という安心感は必ず残ります。
ちなみに私は自分の失敗を見せて笑ってもらうというのも大事だと思っていて、2020年の新型コロナウイルスによる活動休止中は会員にこんな動画を作って発信していました。(リンクは私個人のチャンネルで、クラブに発信したものとは異なりますが、内容はほぼ同じです)
まずは、コーチが好かれなければなりません。『好き』までいけるかはコントロールできないかもしれませんが、『安心』までは絶対にいけるので、やらなければならないことです。
『好きな人をつくる』を仕掛ける
とはいえ、いつまでも「コーチだけが好き」という状態にしておくわけにもいきません。コーチは時には怒るし、みんなのことを見なければならないので、依存する先としては不安定な存在です。コーチに依存し過ぎると、「最初はあんなにやさしかったのに・・・」「今日、コーチがあまり声かけてくれなかった」とコーチに囚われてクラブの本来の楽しみ方ができなくなってしまいます。
なので、次第にコーチ以外に『好きな人』ができるようにしなければなりません。でも、人を好きになるなんてコントロールできませんよね。ほとんどが感情の話なので。リンゴを美味しいと思っていないのに、「リンゴを好きになれ!」とか言われても困りますよね(笑)
でもそこも、”できることをやる”ということはできると思っています。『好きな人』という状態を行動レベルで見てみると、以下のことを頻繁にする相手ということになるかなと思っています。(感情は排除します)
ここから先は
総合型地域スポーツクラブ研究所
総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…
総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5