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事業開発(Biz Dev)の役割と、ときどき心得。

まいど、Reproという会社で事業開発やってます、孫(そん)です。
最近noteを描き始めた新参者で、なんで始めたかってのは前回の記事でゲロってますので良ければ読んでみそ。

※こっそり始めてみたのに思ったより色々盛り上がりかけた(だけで盛り上がってはない)から、ちゃんと書きます。

今日は、事業開発ってどんな役割なん?みたいなところを、気取らず私の思うがままに書いてみようと思っています。

し、今回は書籍によく書いているような「事業開発のススメ」的なフレームワーやお作法みたいなことは全然書かないつもりです。
まだまだ若輩ではあるものの、これまでの私の経験の中で整理するに至った内容を情緒的に綴っていこうと思います。
※フレームワーク的なものや、ケーススタディ的なのは今後書いていく(TSUMORI)


事業開発の人って、結局のところなにするん?

の、前にまずは開発する「事業」の定義に関して、先んじて触れておこうと思います。
事業開発、なので直訳?すると事業を開発しているんだと思ってるんですけど、じゃあその事業って一体どういう定義や状態を指すのか、ってのがすごく重要だと思うんです。
これは日々、事業開発に向き合う中で、個人的にめちゃくちゃ意識していることだし、半ば事業開発のゴールでもあると思っているので共有します。

僕ちんなりの、開発している「事業」の定義。

「事業として」とは、対価を得て行われる資産の譲渡、資産の貸付けおよび役務の提供を反復、継続、かつ、独立して行うことをいいます。 例えば、商店が販売用の商品を売った場合や、運送業者が運送サービスを提供して対価を受け取るような場合が典型的なものです。2024

国税庁HPより

「誰に・何を・どのように提供するか」を決めることです。

事業の定義によって、対象市場が決まり、顧客が決まり、取扱商品が決まり、提供方法が決まり、流通チャネル、販売促進策などまで決まります。

ドラッカーの言葉 22 事業の定義より

などなど世の中にはいろいろな事業の定義があるんですが、僕ちんは以下のように考えています。


対象にとっての価値や役務を提供し、その対価として利益を獲得できている。そしてその利益が、価値や役務を提供するために関わるすべてのステークホルダーの維持や、継続的な成長につながっている状態



そしてここにはいくつかの「心得」も戒め込めています。


  • 常に、対象やステークホルダーにとって「真摯」に向き合っていること

  • 対価としての適正な「利益」を確りと確保すること

  • 事業とは「状態」であり、その状態を継続しないといけないということ


です。
例えばですが「真摯」な姿勢やスタンスに欠けた、このようなサービスがあるとします。

「その瞬間稼げればいいや!」

「顧客のためじゃないけど、稼ぐためには仕方ない!」

「黙っていればわからない!」

このような、真摯さが欠落したサービスやプロダクトは、その本質を市場や顧客に見破られ、市場から淘汰されると思っています。



また、継続して価値や役務をデリバリーし続けるには「利益」を確り確保せねばなりません。「利益、度返し」なんて言葉をたまに耳にしたりしますが、事業活動においてはそんなことは絶対にあってはいけません。

このような持続的なサイクル、状態が完成して初めて「事業」に昇華すると思っています。
ちょっと前振りが長くなりましたが、開発する対象の「事業」ってこんな感じで定義しています。

「事業」開発って、どないな役割でんねん

最近Biz Devとか事業開発とか、新規事業開発なんて言葉を本当にしょっちゅう耳にしますよね。嬉しい限りです。が、肝心なのは一体何をしてんねんちゅう話なんですわ。(急な関西弁)

私は企業や組織の中で新事業を立ち上げることが多いのですが、そうじゃない場合も役割は同じだと思っています。
前項で定義した事業の状態として成立させるために、推進に必要なすべてのチャプターや領域を率いて、企業や会社組織の「利益基盤」にまで引き上げることだと考えています。
そうです。
マーケティングも営業も開発も採用も事務も全部です。

例えば私が所属するReproという会社は、「WEB接客ツール」「APP MAツール」「伴走支援型コンサルティングサービス」などが本丸事業として運営されており、名の通りRepro社の「利益基盤」であり、支柱となる事業です。

一方で、私が担当しているプロダクト「Repro Booster」は、まさに事業開発フェーズであり、まだまだ前項で定義した事業の状態には程遠く、正直本丸事業を支えていただいている皆様におんぶにだっこ状態です。

ReproBooster事業開発チームの目下の役割(目標とかでもなく必達)は、Repro社の新規売上の半分に近い構成費の実績を残すことができる状態(≒事業)を作ることであり、それに向けて日々メンバー一同奮闘しているのですが、、、

そんな事業開発フェーズのチームには絶対に「やっちゃいけないこと」があると思っています。

気をつけなはれ!機能割組織や分業制では事業開発は成功しない(多分)

事業開発フェーズのチームにおいて、最も危険な方法の一つに「分業制」や「機能割組織」による推進、というのがあると思っています。
特にリソースやコストがある程度潤沢な会社組織に多い傾向だとは思っているんですが、このパターンは本当に危険だと思ってます。

価値や役務を創造し、デリバリーするためには一連の体験や価値を設計し、各領域と密に連携をとり、成果の最大化を統括して実現せねばなりません。市場や顧客から見たときのWillや、中長期的なVisionの観点も交えながら、各領域ごとの責任を持ち推進するメンバーたちと連携を相互に取り、各メンバーからの意見を取り入れながら事業開発や意思決定の精緻化に役立てPDCAを回していかねばなりません。

まさにRepro Boosterもそうですが、まだまだヨチヨチ歩きの事業開発フェーズのチームは、明確に提供価値にコミットし旗を持つ責任者や役割、つまりは事業開発担当がいないと、意思無きチームとなり、機能や役割最適になるには時期尚早すぎて、いつの間にかシュリンクしたり成長が停滞したり、優秀なメンバーが退職してしまったりします(私自身も経験があります)。

  • 製品は開発チームの仕事だから、関わらなくていっか!

  • マーケは専門分野外だから、集客はよろぴく!

  • 営業は売れればいいし、技術の理解や勉強はいらないや!

  • コード書くのが仕事なんだよね。商談には出ません!

つまり事業開発フェーズのチームにおいてこういった分業制などからくるセクショナリズム的なサイクルや発言は「論外」です。(少し過激な表現ですが)

事業開発にフェーズにおいて上記のような状態になっているチームは速やかに方針のピボットをお勧めします。
し、会社がそういう方針だとしたら、事業を開発するために最適な体制を整えるために行動・調整・格闘するのも事業開発の仕事の一つです。
社長なり人事なり、相手が誰であれ闘って最高の座組を創り上げましょう。
※もちろん事業化後のフェーズによっては機能割組織が最適だったりします。

事業開発の役割。

おさらいも兼ねて、事業開発の役割を整理します。

▼事業開発の役割
事業の状態として成立させるために、推進に必要なすべてのチャプターや領域を巻き込み率いて、企業や会社組織の「利益基盤」にまで引き上げること。
そのために、業務や責任の領域を限定せず、皆が皆の領域に興味関心を持ち、状況に応じて「今できる行動」に柔軟に身を振り、コラボレーションしながら推進していくことだと思ってます。

そうすることで結果的に会社の「企業価値」、すなわち株価や売上の向上を実現することができ、ここまできて初めて評価に値する、非常に困難な役割だと思っています。

ですが、会社の未来の「価値」を創造する役目でもあり、すべてのチャプターとともに推進する必要があるため、さまざまなドメイン知識やスキルも身につくため、困難を承知で本気で取り組むことができる覚悟があるビジネスパーソンにとっては、市場価値を向上し、人生を豊かにするための最高の舞台と言えると思います。
※逆にいうと、中途半端に事業開発やっちゃうと「あいつ、なんかやってる風」に見られ、一切評価されない領域でもある。

是非、飛び込んでみてください。


ちょっと感覚的なお話がすごく多くなりましたが、これから事業開発に関わる記事を書いていくのに、すごく重要な前提となるので、このタイミングで書かせていただきました。
んでもって、とても曖昧な領域であるため、賛否両論やもっとおしゃれで、科学されたアカデミックなご意見もあろうかと思いますが、そこはご容赦を。

次は事業開発や事業を率いる「事業責任者」についてでも書いてみようかいな。(知らんけど)

と、いうことで拙い文面にお付き合いいただきありがとうございました。
文章書くのってむずかしいな。大阪育ちの中国人には至難の業ですが、あまり気取らず、懲りずにのびのび書いていきますのでお時間許す際に皆様ご笑覧くださいまし。


ぞす。


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