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35mmレンズの旅|終着点 ULTRON

ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical Type I VMを購入しました。これにて35mmレンズの旅は終着を迎えました、きっと。

35mmレンズの旅

去年までは35mmはF2.4のSummaritを使っていましたが、今年に入ってから別のレンズが欲しくなってしまい、先日までNOKTON classicを試していました。それ自体はとても気に入ったのですが、NOKTON classicなら40mmもあるなということでそちらも購入し、NOKTON classic枠を35mmにするか40mmにするかで検討していました。その後、40mmに気持ちが決まりかけた、というところまでは以前の記事で書いていますので、もしご興味があればそちらもどうぞ。

ULTRONかNOKTONか

別の35mmレンズとしてはULTRON Vintage Line 35mm F2 AsphericalとNOKTON Vintage Line 35mm F1.5 Asphericalが気になるという話も以前記事を書いていました。

そんなわけで、このULTRONかNOKTONかどちらにしようかとそれぞれのレンズのレビューなんかを眺めながら考えていました。いろいろなレビューを見ましたが、特に参考になったのは以下のレビューです。

レビューからの印象としては、NOKTONの方がボケが綺麗でより現代的な描写、ULTRONの方はシャープな描写ながらもややざわつくボケや強い周辺減光といった癖もあるレンズ、といった感じでした。自分が持っている他のレンズがNOKTON classicやSummilux 50mm 2ndなので、35mmは現代描写方向に寄せてNOKTONにする方が良いかもと思ったのですが、見た目はULTRONの方が好みだったので迷います。ただNOKTONの懸念として、最終的に現行Summilux 35mmが欲しくなりそうというのがありました。上のJack Takahashiさんのレビューでも、めちゃ良いけど現行Summiluxが買えるならそっちがおすすめという結論です。その点ULTRONは現行Summicronと同等かそれ以上に評価している人が多い印象で、35mmの終着点になってくれそうな期待があります。なお、あぽずみくろん??とかいうのはちょっとよくわからないので気にしないことにします。

このような思考でULTRONに気持ちが向いていたのですが、焦ることもないしもう少し考えてから決めようと思っていました。が、ここで買おうと決めていた店(NOKTON classicの買取価格が良いので)でType IのULTRON 35mmの在庫状況が取り寄せになっているのに気付きました。あー、コシナのレンズは在庫無くなると入荷まで長いんだよな…と思いながら、入荷までどのくらいかかるかを一度問い合わせしたところ、在庫やっぱ1個だけ残ってました、でもこれがなくなると次の入荷時期は未定です、という回答でした。これはもう今買いなさいという天の啓示と都合よく解釈し、勢いでそのまま購入しちゃいました…

ULTRONを購入

ということで、ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical Type I VMを購入しました。Type IIもかっこいいので少し迷いましたが、ブラックペイントの光沢感は求めていないのと、フード(LH-12)との組み合わせはType Iの方が好きということもあり、Type Iに決めました。LH-12はこのレンズと一緒に発売されており公式お墨付きの組み合わせですしね。

フードを外した状態でもかっこいい。
フードを着けるとさらにかっこいい。最高です。
シルバーの光沢感が強く主張しすぎかとも思いましたが実際見ると全然気になりません。

届いてちゃんと実物を見て思ったのは、とにかくかっこいいということでした。一応先日CP+で少し触らせてもらっていたのですが、その時以上にかっこよさを感じます。フードとセットになっていることが大きそうですが、それでもフード外した状態でもかっこいいです。NOKTON classicと違って元々シルバーが間に挟まっているおかげで保護フィルターを付けていても特に気になりません。また、フードを着けた時のフィット感がNOKTON classic+LH-6よりもはるかに良くて、それもまたかっこよさを際立たせています。無駄な段差がないのが良いですね。レンズ本体の黒塗装もNOKTON classicより少しマットな印象(シルバーの光沢感との対比でそう感じているだけかも)で、これもまた好みです。もうすこしここがこうだったらな〜みたいな点がほとんどありません。第一印象としてはもう最高です。

見た目だけでなく操作感も良い感じです。絞りリングはクリック感が強めでかなり好みの感触、ヘリコイドはもう少し軽めでも良いかなと思いますが、それでも引っ掛かりなどまったくなく気持ちよく動きます。うーん、最高です。

フード込みだとやや長めですが、かっこいいので問題なしです。

手持ちのVMレンズと並べてみるとこんな感じです。フードを含めると全長はやや長めです。開放F値はF2ですがF1.4のNOKTON classicよりも長いですね。とはいえ十分コンパクトと言って良いサイズ感じゃないでしょうか。長いと言っても太くはないのですっきりした印象のサイズかなと思います。つまり最高です。

試し撮り

早速ですが試し撮りしてみました。ボディはすべてM (Typ 262)です。たしかすべて絞り開放で撮ったと思います。絞り開放からカリカリにシャープで流石の描写ですね。また、最短0.58mまで寄れるのも非常に便利です。距離計連動範囲は自分の個体の組み合わせだと最短0.6mまではいかないかなくらい。それ以上に寄る場合、M (Typ 262)はライブビュー機能がないので正確なピント合わせは難しいですが、デジカメなので適当に勘で何枚か撮れば十分使えます。

最短で撮影。少しクロップもしてます。
最短だと少し柔らかい描写ですね。
これも最短で。距離計連動範囲の最短で合わせてからもう少し顔ごと寄せて適当に何枚か撮影。

おわりに

ということで、ULTRON 35mmを購入したという話でした。元々は日常用というよりは旅行用というつもりで買ったのですが、見た目の良さもあり日常的にも使いたくなりそうなレンズです。まだ触り始めて数日なので今後印象が変わる可能性はありますが、今のところはかなり満足感が高く、35mmの終着点となってくれる可能性は高いと感じています。欲しいレンズは大体揃ったと思うので、これからは今の機材で長く楽しんでいけるといいなあ…



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