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【経済発展の軌跡🎉】比較優位がもたらす偏向的経済発展✨Chapter①:国際貿易論🌈

【国際貿易論】シリーズにおいては、私が現在学習している内容である国際経済学の分野についてアウトプットしていきたいと思います👍

今回の記事は「比較優位」によってもたらされる生産構造の変化や偏向的経済成長について考えていきたいと思います


これまでの投稿では、①ヘクシャー・オリーン・サミュエルソンモデル(以下、HOSモデル)

② 「特殊要素モデル(specific factor model)について解説してきました

国際貿易を理解する上で非常に大切なこの2つのモデルの特徴や違いについても言及できたらと思います🔥
HOSモデルは「生産要素賦存量」によって貿易パターンが決定されるということをメインに理論が展開されていました👍

しかし、特殊要素モデルは少し説明が若干異なる点があります
私たちはそこに焦点を当てて、国際貿易論について踏み込んでいくのでしたね✨

前回のおさらい:特殊要素モデルの生産可能性フロンティア

偏向的生産可能性フロンティアの拡大

$$
case  when: ΔK_1 > 0 \\
the  output  of y_1 > 0 \\
thus, the  expansion  of  PPF: \\from  [ OAB ] to [ OA’B ] >0
$$

①閉鎖経済均衡で実現されること

今一度、ある一国経済における均衡について整理しましょう
一国経済の閉鎖経済均衡点は「生産可能性フロンティアと無差別曲線の接点」において実現します

$$
At  the  equilibrium  point\\  in  the  Domestic  Economy:
\\ the  slope  of  PPF = the  slope  of  Indifference  Curve \\--------\\
\\therefore, \\MRT_{12}(y_1,y_2) = MRS_{12}(x_1,x_2) \\is  established.  
$$

これは、生産可能性集合という制約下において、その国の代表的家計の効用水準を最大化させることを試みています

よって、閉鎖経済均衡点では、該当する国に住む代表的家計の有する効用関数における「限界代替率」とその国の生産性フロンティアにおける「限界変形率」が一致しているのです

②均衡相対価格の決定メカニズム

また、閉鎖経済における均衡相対価格は「生産可能性フロンティアと無差別曲線との共通接線の傾き」の大きさで決定されます💝

$$
An  equilibrium  relative price : \\P=(p_1/p_2)\\------\\  is  decided  at  the  point\\ \\where  MRT_{12}(y_1,y_2) = MRS_{12}(x_1,x_2)
$$

以下の図解をイメージしながら理解を進めてくださいね

A国の閉鎖経済均衡イメージ図

完全競争市場における自由な経済活動から「見えざる手(by A.Smith)」によって、価格(P)が与えられると、総生産額を最大化するように生産点が決定されます

下記に解説しますが、確定した生産点で実現される総生産額は、総所得額(総分配額)に等しくなります
この国に存在する体表的な家計部門を考慮すると、この分配額で成立する予算制約の下で、効用水準が最大になる考用水準を決定するのです📝

③家計部門の導入:効用最大化問題

上記でも少し言及しましたが
③では以下に家計部門を導入した分析を説明することで、次回のまとめに繋げていくことにしましょう

「代表的な家計」という言葉で表現してきましたが
この単一の家計が、ある一国におけるすべての生産資源(=生産要素)を保有していると仮定して話を進めていきましょう

この家計は、財を需要して消費することで、効用水準を高めようとします
このとき、家計は消費ベクトル全体を評価する効用関数を持っているということになりますね

$$
Utility  Function: U(x_1,x_2)
$$

また家計は、生産要素を保有しています
これは労働供給(L)ができるというイメージをしてください
そして、生産要素を市場に提供することで「要素所得」を得ます

この「要素所得」が家計の直面する「予算制約」となります
よって、家計は自身のもつ予算制約のもとで、効用関数を最大化させることを目標として行動することになるのです

家計が直面する予算制約下での効用最大問題を定式化すると、以下のようになるのです

$$
Max: U(x_1,x_2)      subject  to  \\Budget  Constraint : p_1\times{x_1}+p_2\times{x_2} = Income
$$

また、家計の支出最小化という問題にも着目しましょう
実は、家計の効用最大化問題と支出最小化問題とは「双対性」の関係にあるのです
※双対性問題については、中級ミクロ経済学を学習されてくださいね

https://sites.santafe.edu/~leb/Duality2.pdf

よくよく考えてみると、至ってシンプルです👍

与えられた価格(Pi)に対して
ある限られた予算の中で満足(=効用)を最大化させる問題と
家計が実現したいある一定の効用水準の下で、最小の支出を考える問題とでは、富士山の頂点を「静岡県側」から見るか、「山梨県側」から見るかということに似ているのです
※正しい説明かは別として、似たような解釈の問題とご理解ください🙏

④家計の支出最小化問題

与えられた価格ベクトル(P)に従って
一定の効用水準を担保できるようにしながら、最小の総支出学でこの効用水準を達成しようとする問題を「家計の支出最小化問題」と考えましょう

$$
Min : I= p_1\times{x_1}+p_2\times{x_2}  \\subject  to   u ≦ U(x_1,x_2)
$$

中級ミクロ経済学のコア要素になると思われますが、この「支出最小化問題」によって求まる解は、補償需要関数となります📝

$$
D^H~(p,u) = ( {D_1}^H(p,u) , {D_2}^H(p,u))
$$

また、補償需要関数と価格ベクトルを組み合わせることで家計の支出関数を求めることができるのです

$$
Expenditure  Function: E(p,u)=p\times{D^H(p,u)}\\ where…D^H~(p,u) = ( {D_1}^H(p,u) , {D_2}^H(p2,u)) \forall i =1,2 \\ thus: E(p,u)=p_1\times{D_1}^H(p,u)+p_2\times{D_2}^H(p,u)  
$$

今回の解説は以上とします✨
次回は、三面等価の原則ならびに
比較優位がもたらす偏向的生産構造ならびに経済発展
について、HOSモデルや特殊要素モデルを比較しながらまとめていくことにします

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