幸福ポイント(=良かったこと-悪かったこと)というシンプルな指針

どうすれば幸福になれるんだろう、ということを最近よく考える。
そんな中、先日ふと、“幸福ポイント”という考え方を思いついた。


幸福ポイントと聞けばなんかすごく胡散臭いが、単に僕が以下のように定義したものである。

幸福ポイント = 良かったこと - 悪かったこと

この幸福ポイントがより大きくなる行動を取ることができれば、それは幸福に繋がる選択ができたと言えるのではないだろうか。


例えば温泉に入るのが大好きな人を想像する。
つまり、その人にとって温泉に入ることは、“良かったこと”に分類される。

先程の定義に当てはめて、ここでは温泉に入ることにより幸福ポイントが+100されると考えてみる(数字は適当)。

1ヶ月に4回温泉に入るとすると、その合計は+400となるわけだ。

しかしもちろん日々の出来事の中には、“悪かったこと”もある。
上司に理不尽に怒鳴られた、転んで怪我をした、車を傷つけてしまった、等々……。

先程の定義の通り、それらは幸福ポイントにマイナスの作用をすることになる。

例えば上司に理不尽に怒鳴られるのを、-40くらいとしてみる。

温泉に入った次の日に上司に理不尽に怒鳴られたとすると、トータルで+60ということになる。
2回怒鳴られれば+20になり、そして3回怒鳴られれば-20になる。
せっかく温泉でプラスにしたポイントがマイナスになってしまうというわけだ。

このように考えると、4回温泉に入った月は、10回までなら上司に理不尽に怒鳴られてもギリギリセーフということになる(?)

……例を出したことでより分かりにくくなった気もするが、つまり、この幸福ポイントがプラスになるように日々の行動を整えていく、という方法を提案したいのだ。

すると、曖昧だった幸福というものを、よりシンプルに捉えることができるようになる。


つまり、会社の経営と同じだ。

利益 = 売上 - コスト

経営者はこの定義にそって、利益を上げるために考え、行動する。
こうして算出される利益は少なくとも0以上でなくてはならない。

そしてこの利益の定義から分かる通り、経営者が取るべき行動は次のどちらかだ。

・売上を増やす。
・コストを減らす。

逆に言うと、このどちらか以外の方法は存在しない。
経営者が考えることの全ては、この2つに分類されるわけだ。

ここで先程の幸福ポイントの考え方に戻ってみる。
今の例に照らし合わせれば、幸福ポイントを上げる行動は次のどちらかだけということになる。

・“良かったこと”を増やす。
・“悪かったこと”を減らす。

だから幸福を目指すなら、このどちらかに分類される行動を取るべきだ。

逆に言えば、これらの反対、つまり、

・“良かったこと”を減らす。
・“悪かったこと”を増やす。

に該当する行動は可能な限り減らしていかなくてはならないということになる。


幸福ポイント = 良かったこと - 悪かったこと

これはつまり、どれだけ“良かったこと”が多かったとしても、それ以上に“悪かったこと”があれば、幸福ポイントはマイナスになってしまうということを意味している。

そして多くの人は、“良かったこと”を増やすことを意識することはできても、“悪かったこと”についてはあまり考えていない。

利益だけを追求し、コストを考えないせいで潰れていく企業というのは結構多い。
(余談だが、大きい企業ほどこういう売上至上主義に陥りやすいらしい。キツめの売上ノルマを従業員に課すことで、それを達成するため利益を度外視した方法を取らざるを得なくなったりするとか……)

そういった企業と全く同じ状態になっている人が多い。

例えば、バリバリに働いてお金を稼ぎ裕福になりながらも、うつ病になってしまったり。
結婚して子供もできて、経済的にも安定しているのに、なぜか全然人生に満足できていなかったり。

“良かったこと”が多くても、幸福ポイントがマイナスになっていれば、日々の生活に心から納得することはできない。


極端に言ってしまえば、人間が取るべき行動は以下のどちらかに該当するものだけだ。

・“良かったこと”を増やす。
・“悪かったこと”を減らす。

これはすごくシンプルで分かりやすい。

何か始めようとする時や、あるいは何かを諦めようとしている時は、それがこのどちらかに当てはまるかどうかを考えればいい。
これ以上ないくらい分かりやすい選択基準になる。

また、現在の生活に納得できていない場合は、直近の“良かったこと”と“悪かったこと”を書き出してみるのも良いと思う。
家計を改善する時に、家計簿をつけるのと全く同じだ。

現在の幸福ポイントの内訳を知ることで、何をどう変えれば良いのかが見えてくるはずだ。

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