組織の健康状態を把握する「ナナメ1on1」が良さそうな機運なのでオススメしたい
このnoteのサマリ
「ナナメ1on1」という第三者的な立場と行う1on1を実施した
実施の目的は組織にモヤモヤを抱えている人がいる状態を予防、観測すること
大事にしたのは、「評価に関係しないということと守秘の約束」
実施した結果、入社直後や1年などのモヤモヤが発生しやすそうなタイミングで個別に実施するとより効果がありそう
後半に具体的なやり方が書いてあります
ナナメの1on1の実施
Kenpyoです。SmartHRのインサイドセールスグループで、採用と営業支援(Recruiting & Enablementユニット)を担当しています。
今回のnoteのテーマは、「ナナメ1on1」についてです。
先日、このナナメ1on1をインサイドセールスグループメンバーと実施したところ組織にとって良さそうだったので、社内外に発信しようと思いました。
どのような背景で、どのように行ったのかについてnoteにメモを残したいと思います。
ナナメ1on1とは何か
マネジメントラインと行う1on1が縦だとした時に、利害関係のない第三者的な立場との1on1のことを指します。
参加ハードルを下げたく、印象の問題ではあるのですが、この一般的な呼び方は使わずに、「ザツダン」というネーミングに変えて実施しました。
なぜナナメ1on1やったのか
以下はメンバーへの説明に使用した文章です。
冒頭のREというのは私のユニットの略称です。
私のいるREユニットは営業活動をメインとするメンバーが活躍できるように支援をしています。
組織全体に対しては潤滑油的な役割も担っております。
というのも、メンバーのみなさんと評価関係にありません。サポートさせていただく立場として研修内容についてメンバーからフィードバックをいただくことはありますが、こちらから直接人事評価に関わることはありません。あくまでも第三者的な立場におります。
下記の記事でもユニットについて記載しておりますので、ぜひチェックお願いします。
そもそもこのナナメ1on1の実施は、この1月に入社した新しいメンバーからの要望が発端でした。
当初は、毎日新メンバーと研修で顔を合わせる機会を持っていたので、研修とは別で時間を持つこと自体の発想が僕にはなかったのですが、
話を聞いてみると、「研修のときは研修の話しかしないので…もっと雑談ベースで色々お話をする機会があった方が思っていることを話せるメンバーもいると思います」ということでした。
すぐに企画し、マネージャーに、このナナメ1on1について話したときも、急拡大する組織の中で、マネジメント層が見えにくかったり拾えない部分は一定あるので、まずは現状を把握する一次窓口としての役割は必要というような話になりました。
確かに、毎月新メンバーを迎え、日々めまぐるしく変わる組織の状態やオンラインのコミュニケーションが当たり前の社会的な状況の中で、一人ひとりのメンバーの状態をキャッチアップすることは簡単なことではないです。
それに、マネジメントラインだからこそ把握しにくいこともあるかと思います。
具体的な実施概要
進め方
事前のアンケートをグループ全体に配布、実施希望の有無と希望内容(実施方法と聴き手の担当者)を聞く
アンケート回収後、聴き手担当の割り振りを行う(REは2名体制)
SlackのDMにて実施希望者との日程調整を行う
実施
悩みに対する回答など具体的なネクストアクションがあれば行う
時間
30分程度を基本、15分〜など短時間、おかわり(2回目)もOKとしました。
実施方法
対面 or Zoomを選択可
実施している事自体が内緒なのでZoomの方が、コンセプトに合ったやり方のように思いました。
実施する上でのポイント
ポイントは下記の3つです。
利害関係がない = 何を話しても評価とは一切関係ない
絶対に評価には影響しないです。担当者が評価できる役割を持っていない and 評価できる役割の方には内緒だからです。話の内容は何でも良い
キャリアの悩みでも仕事の壁打ちでも、息抜きの会話でも何でも大丈夫です。マネジメントライン含む他のメンバーには内緒
話の内容はもちろん、参加の希望があったこと自体も秘密とします。
ただし、例外として事案の調査や対応を行うために氏名や内容を社内の一部に共有する必要が出てくる場合は、必ず了解を得た上で、社内共有やその後の対応を進めていきます。
また、原則として斜め1on1を担当する2名の担当者間では情報共有を行います。
背景として、客観的な判断ができない、偏ったアウトプットになる可能性がある、担当窓口が抱え込みすぎてしまうといった事象を避けたいためです。ご本人の希望があった場合は、完全クローズで実施します。
実施してみての結果
取り組みを告知した際の、反響は大きかったです。インサイドセールスグループだけではなく、グループ外からも反響がありました。
どれくらいのメンバーが参加をし、どんな内容の話をしたかについては公開できないのですが、良かった点、改善できそうな点を以下にまとめました。
良かった点
具体的な改善策を望まなかったとしても、1人で抱えているという辛い思いを軽減できそう
名前を「1on1」ではなく「ザツダン」と言い換えて、参加のハードルが高くならないようにしたこと
絶対に他の人には内緒であるという約束をしたこと
改善したい点
取り組みの打ち出しがライトな雰囲気が故に、悩みが進行している人は、参加しなさそう
実施するタイミングは人によって考えられそう(入社後2ヶ月や入社後1年経過するタイミングなど)
聴き手側はカウンセリング系の資格があるといいのかなと思いつつ、一朝一夕では難しい。。。でもある程度の知識のインプットは必要そう
まとめ
今回は、営業のイネーブルメントというよりも組織寄りの取り組みのお話でした。
ただ、まだテストトライではあるものの、第三者的な立場であることが多いイネーブルメントチームだからこそできる、組織力の向上のための一つの形を作れたかもしれないと思います。
感じたこととして、この制度のベースには、広く普段からフラットにコミュニケーションを取りながら、信頼関係を作ることが大切だと感じました。(これが一番大変かもしれません。。。)
引き続き、やり方を検討しながら、どのように組織力を上げていけるのかの試行錯誤をしていきたいと思います。
進捗あればまたnoteで報告します〜
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