成功する海外ビジネス~海外進出をすることが目的であってはならない~
海外進出を目指す企業が、真っ先に行って欲しいことがあります。
それが「海外進出の目的を明確にすること」と「自社分析をすること」です。これを深く追求し、出てきた答えが海外事業を進める上でのブレない軸になります。
事業の方向性や内容に大きく影響を与えるので、できる限り時間をかけて実施してみてください。この回では、ステップ1となる「目的の明確化」について取り上げていきます。気にして欲しい点は主体的なアクションを持って目的を決めることです。
海外進出の目的を明確にすること
企業が海外進出を目指すにあたって、何らかのきっかけがあったかと思います。テレビで成功している企業さんの事例を見たとか、取引先からお声がかかったとか、諸々の理由があったかと思います。
最初のきっかけとしては良いことだと思うのですが、こういった理由だけで走ると、海外進出をすることが目的になってしまい、持続できなくなる可能性が高くなります。
海外進出をすることが、目的であってはならない
それほど難しく考える必要はありません。会社として、何のために海外進出をするかを自分なりに解釈して、整理してみてください。
海外進出を目指す方向性としては、大きく2つが挙げられます。
①販路開拓の場合
現地で製品・サービスを販売していく場合です。販路開拓、つまり現地で販売活動を進める場合、多くの企業の目的は売上アップです。また、その前段となる市場/顧客の開拓を目指される企業もいます。これに関しては、自分たちで現地拠点を作るなり、現地の販売代理店に委託するという方向性を目指して進めていく事業となります。
もう1つ、グローバル市場でのブランドの確立や認知度の向上を目的とする企業さんも多いです。これは、どちらかと言うと、現地進出というよりは、製品輸出やインバウンド顧客を対象に前段階としてブランディング、という目的で活動する企業の目的になります。
②現地生産の場合
もう1つが現地生産の場合です。現地生産といっても、自分で生産する場合と委託して生産する場合とに分かれます。
現地生産の場合、現地で原料調達が目的なのか、製造コスト削減が目的なのか、利益率、生産性の向上が目的なのか、という風に自分の中で整理して、具体的な目的を明確にすることが大切です。
目的に適さない例
目的の1つとして、「取引先が海外進出をするから自分たちも進出する」という声をよく聞きます。きっかけとしては良いですが、それありきで海外進出を目指した場合、うまく行かないケースが多く見受けられます。何故ならば、主体的に決めたアクションではないからです。
まずは自分たちの目的は何か、という点を深掘りし、後ほど海外進出をしている取引先の要望とリンクさせていくことをお勧めします。
ご参考までに本内容の動画版をご紹介します☟
次回は、「自社分析」の重要性についてお話しします。
ここまでお読み下さりありがとうございました。
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