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教わらなくても、学んでしまう。 / 観察学習

こんばんは!健太です。

今日は、人の学習方法の一つである、
観察学習について紹介します!

学習というと、

実際にノートに書く。試験を解いて。

というイメージが強いかもしれませんが、

人間は見るだけでも

他人の影響を受けるものなのです。

では、いきましょう!


観察学習とは

観察学習とは

カナダ人心理学者の
アルバート・アンデューラが提唱した

自らが直接教わらなくても、他人を観察することで学習できる。

という考え方です。


例えば、
小学校で宿題を提出しなかった生徒を先生が

「宿題はしっかりと出しなさい!!」

と怒ったとします。

すると、怒られていないその他の生徒

「宿題を出さないと怒られるんだ。。。」

と、1人の生徒が怒られたことを観察して学習し、

自身が怒られていないにも関わらず、
宿題をしっかりと出すようになるイメージです。

この例では、観察学習によって
『叱られる』という、
マイナスの行動を減らしていますが、

あいさつをする子が褒められる
       ↓
他の子もそれを見てあいさつをする様になる。

といった様な、
プラスの行動を増やす時にも働きます。

私たちは、


自身が直接教わったり経験しなくても、
他人を観察することによって学習できるのです。



ボボ人形実験

人が他者の行動を見て
学んでいることを実際に証明した実験があります。

バンデューラが
幼児の攻撃行動を調べるために行った、
『ボボ人形実験』です。
(ボボとは空気を膨らませた子供の背丈くらいの人形のことです。)

この実験では、

一方の子供には、
大人がボボ人形を殴る、蹴る
といった攻撃的な様子を見せ、

もう一方の子供には、
ボボ人形に対して何もしなかったり、
優しく接したりする様子を見せました。

すると、

攻撃的な様子をみた子供は、
ボボ人形を乱暴にあつかい

優しく接した様子をみた子供は、
ボボ人形に乱暴をしなかったのです。

画像1

この写真を見ていただければわかるのですが、
実験名とは裏腹に、
かなりショッキングな様子になっています。
(上1列が、子供たちに見せた大人の動画、下2列がそれを真似する子供)

この様に、
子供は大人から教わったことだけでなく、
行動を観察して学習しているのです。


観察学習(モデリング)から分かること

これまで説明してきた内容から、人は
自らが直接教わらなくても、他人を観察することで学習できる。
ということをわかっていただけたと思います。

このことから、
私たちが意識できることが
2つあると思います。

それは、

①相手から教わらなくても、自然に学ぶことができる。
②自分が教える気がなくても、勝手に学ばれている。

ということです。


①相手から教わらなくても、自然に学ぶことができる。

1つ目の、この性質を生かせば様々な工夫ができます。

例えば、

◉自分がなりたいと思う人の近くにいる。
◉自分がなりたくないと思う人から離れる。

人は、良くも悪くも環境に染まる生き物です。

なので、環境(相手)を選べばいいのです。

英語が喋りたいなら、
英語を喋っている人たちの近くにいれば、

所得をあげたいなら、
所得が高い人といれば、

成功したいのなら、
成功している人といればいいのです。

(逆もまた然りです。)

皆さんの中にも、

ずっと一緒にいる人と、
喋り方であったり、ちょっとした仕草が
意識せずとも自然に似てきた!

という経験がある人が多いはずです。

どうせ、自然に相手に影響されるのであれば、
せめて、影響される相手はこっちから選びましょう!笑


②自分が教える気がなくても、勝手に学ばれている。

これは、子育ての時に
最も顕著に言えることかもしれません。

『子は親の鏡』とよく言いますが、
実際にボボ人形実験で証明された様に、
子供は特に親の行動を観察し学習するのです。

そのため、
言葉では正しいことを言っていても、
行動で、矛盾したことをしていては
子供の教育上良いことにはならないでしょう。

また、子供だけでなく
もしあなたが、誰かに影響を与える立場にあるならば、
この観察学習のことは知らなければならないでしょう。

戦隊ヒーローが人間を殴り、蹴り、虐殺をしていたら?
アンパンマンが、バイキンマンと結託し、街を火の海にしていたら?

それを見た子供は、将来どうなるでしょう。

公人や、影響力のある人がマスコミでよく

『発言や行動に配慮がない!立場を自覚しろ!』

と叩かれているのには、こういう背景もあるでしょう。


まとめ

観察学習とは
アルバート・アンデューラが提唱した

自らが直接教わらなくても、他人を観察することで学習できる。

という考え方です。

人は、

自身が直接教わったり経験しなくても、
他人を観察することによって学習できるのです。

そのため、私たちは、

相手から教わらなくても、自然に学ぶことができ、

同時に、

自分が教える気がなくても、勝手に学ばれている。

ということを意識しなければならないでしょう。

善悪の区別のつかない子供は、
本能的に大人の行動を観察し真似しますし、

大人でも、知らず知らずのうちに
他者の影響を受けているものなのです。

観察学習を覚えておいて、
うまく利用してみて下さい!笑


本日も最後まで読んでいただき
ありがとうございました!!☺️


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