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これで失速しない!正しいカーボローディング

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長い距離を走る時には事前にエネルギーをためておく必要があります。
そのため、フルマラソンの前などには炭水化物多めの食事をするわけです。

個人的にレース前はうどんの上にモチを乗せた「力うどん」をよく食べます。

これを「カーボローディング」というのですが、やり方を間違ってしまうと体重がレース直前で増加してしまい、思うようにカラダが動かなくなることがあるのです。

今回は「正しいカーボローディング」についてお伝えします。

■カーボローディングとは?

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まずは「カーボローディング」とはどういったものなのか、覚えておきましょう。

1.5~2時間以上続く競技(試合)で必要なエネルギーを体内に蓄えるための食事法をカーボローディングと呼びます。
体に取り込んだ糖質は血中グルコースになってエネルギーとして巡り、残りは筋肉と肝臓にグリコーゲンとして蓄えられます。
あらかじめトレーニングで筋肉や肝臓のグリコーゲン量を低下させて、高糖質食に切り替えると、エネルギー源が少なくなっている筋肉と肝臓にあるグリコーゲン合成酵素がより多くのエネルギー源を確保しておこうと活性化します。
このように体内のエネルギー貯蔵の仕組みを利用することで、エネルギー貯蔵量のピークを競技時間開始に合わせやすくなります。
引用元:https://cp.glico.jp/powerpro/training/entry52/

簡単に言うと「体内にできるだけ多くの糖質を蓄えてコンディションを整える方法」と言うことになります。

ランニングをする時、カラダを動かすためのエネルギー源は「糖質」と「脂肪」です。

脂肪は酸素を使うことで動くためのエネルギーとなりますが、糖質は酸素がなくてもエネルギーになることができます。

この糖質が本当に必要になってくるのは走るスピードが上り、カラダへの負荷が高くなってきた時です。
いわゆる無酸素性代謝閾値(AT値)に近いスピード、もしくはそれを越えるスピードで走れるとさらに糖質を使う量が増えます。

また、糖質は脳を働かせるための唯一のエネルギー源です。
そのため体内に蓄えた糖質の量が少ないとカラダを動かすことはもちろん脳の働きも弱めます。

そのためにもエネルギー源としての糖質をできる限り溜め込んでおく必要があるのです。

■カーボローディングの注意点

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注意するのは「食べ過ぎ」です。
食べ過ぎて総摂取カロリーが多くなりすぎてカラダが重くなることには注意してください。

日本人は総摂取カロリーのうち55~60%を糖質からとっています(参照:毎日長い距離を走らなくてもマラソンは速くなる! )。

その割合を増やすことで「カーボローディング」ができるのですが、ここで総摂取カロリーを気にしないとカロリーオーバーとなってしまいます。

糖質の摂取は増やしても、総摂取カロリーはできるだけ抑えるようにしましょう。

特にパスタ系でカーボローディングをする方は注意が必要です。
パスタ系の料理はオイルやバターなど脂質を多く使用しているものが多いです。

長い距離を走るためにはカラダは1gでも軽い方が走りやすいはずです。
2〜3日食べすぎると体重が一気に増えてしまったと言う経験は誰もがあると思います。

カーボローディングをする際はカロリーコントロールも忘れないようにしたいものです。

■カーボローディングのやり方

糖質はご飯やパスタをはじめとする主食系の食べ物からジャガイモなどのイモ類、果物に含まれています。
これらを中心に糖質を蓄え、カーボローディングしていくことになります。

以前はカーボローディングをする1週間くらい前から糖質を控えるようにし、体内のエネルギー源を一旦減らし、それから糖質の多い食事をすると言うのが一般的でした。
エネルギー源を一回減らすことで、体内でエネルギー源を作るための働きが高まりよりたくさんエネルギーを溜め込めると言う考え方があったためです。

しかし、このやり方では心身ともにストレスがかかりやすく、また糖質を抑えると運動強度が下がり、また疲労も抜けにくくなるということから現在ではあまり行われていません。

現在のカーボローディングのやり方の主流は以下の通りになります。

1. ロング走もしくはレースの3~4日前までは通常の食事をする。
2. 3日前~当日の食事は糖質の割合を60~80%にする。
3. 糖質の割合の多い食事をするようになったら運動強度を下げる。

この3つを守ればカーボローディングが完了です。

■最後に

レースにたくさん出るようになったり、エネルギーを蓄えなくてもそれなりの距離を走れるようになると、カーボローディングを軽視しがちになります。

長い距離を走るためにはそれなりのエネルギーが必要です。
そのために糖質を溜め込む必要があります。

レースでの成績が安定しない方は、失速レースの原因としてエネルギー切れである「ガス欠」が大きな原因になっているのではないでしょうか。

今一度、カーボローディングについて見直してみてください。

そして運動をしていなくてもカラダはカロリーを消費します。
前日までカーボローディングしたからといって油断は禁物です。
レースやロング走をやる当日もしっかりと糖質が多めの食事をしましょう。


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