水蒸気と水(1) 〜水蒸気の正体〜
割引あり
注:圧力をあげると気体が液体、固体になっていくの部分で若干の間違いがあっため、加筆・修正しました。(2024.2.12)
水蒸気を勉強することは大切なことです。一般的に水と呼ばれる分子、分子記号で言うとH₂Oですが、これが気体の状態にあるのを水蒸気、液体の状態にあるのを水、個体の状態にあるのを氷と言います。
水蒸気とは何か?良く聞く言葉なので、なんとなくはわかっていると思います。空気中に水蒸気が多い状態を湿度が高い、水蒸気が少ない状態を湿度が低いといいます。水蒸気を含む空気が冷やされると、気体である水蒸気が液体になる、つまり水になります。これを結露と言います。
水は生命の源です。水が無いと我々人間は生きることができません。しかし、水が極めて重要なのは人間だけではありません。地球上のあらゆる生物にも言えることです。
住宅設計では水が大敵です。建材に水分が付着すると、カビや藻が生える、水があると、微生物などが繁殖します。建物の耐久性の観点からはなるべく湿度は低くした方が良いのですが、一方で、あまりに湿度が低いと、居住者がドライアイなど、乾燥感を感じたり、静電気が起きたりなど、色々と問題が生じるため、低すぎてもダメだと言われています。
室内環境を気持ちよく保つ、建物の寿命・耐久性を高める、これらに配慮した住宅設計を行うためには、湿度つまり、水蒸気をきちんと理解することが必須だと思います。
そこで、今回、水蒸気やその移動、結露などを物理的な面から説明したいと思います。
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