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【サウナメモ】湯らっくす(熊本)

1月9日、世間は三連休の初日。
鹿児島から5時間車を走らせ、疲れ切った体でたどり着いたのは、熊本県「湯らっくす」。

ここはサウナの聖地として知られている。
東の聖地が「サウナしきじ」、西の聖地がここ「湯らっくす」である。

今日は泊まりに来たため、湯らっくすコースを選択、深夜だったので2800円を支払い入場。
湯らっくすコースは、銭湯だけのコースとは違う更衣室で、専用の館内着を用意されている。

すぐにロッカーに向かい、着替え、すぐに脱衣所へ。
温泉前にある脱衣所は貴重品を置かない前提なので、鍵はなかった。そのせいか、風呂上がりと思われるおじさんが入れた館内着の場所を忘れたようで、片っ端から全部ロッカーを開けていて狂気を感じた。

それを横目に、温泉に入場。
まずは体を洗いに行こうと思ったが、温泉内は湯けむりで充満していて、これぞ五里霧中といった感じで、2m先にいる人の顔は確実に分からないレベル。

洗い場になんとかたどり着いたものの、とても寒い。よく見ると、外気浴スペースが、温泉ゾーンとシームレスにつながっており、熊本の綺麗かつ冷たい空気が温泉内に流れ込んでいた。(昨日の熊本は-2℃ほどの気温)

洗い場でさっさと体を清め、少し電気風呂やジャグジーを楽しんだ後、すぐにサウナへ。

1セット目は一番大きなサウナ。
ここはアウフグースサウナと呼ばれ、1時間おきに熱波師が登場し、ロウリュと熱波をしてくれる。
今回は深夜ということもあり、残念ながら体験することはできなかった。次回への楽しみはちゃんと残しておいた。

そのアウフグースサウナに入ると、早速暑い。
体の芯から温まるような心地のサウナで、入ってすぐに汗が噴き出していた。
最初のセットということもあり、8分ほどで退出し水風呂へ。

水風呂は一つ。
しかし、水深171cmまである大きなサウナ。
一番深いところまで行くと足はつかない。
水温は16℃とそこまで低くはないが、サウナの温度と水温は計算されており、とても入りやすく絶妙。深いので、潜りやすく頭までしっかりクールダウンできる。
とりあえず2分ほど入り休憩へ。

2セット目も同じアウフグースサウナ。
次は長く入れそうだったので10分で退出。
同じく水風呂へ。
アウフグースサウナの中でMAD MAXボタンの存在を知る。

水風呂の一番深いところには、綱のようなものが垂らしてあり、綱を掴むと足がつかなくても深いところに行けるようになっている。
そこにあるのがMAD MAXボタン。
押すと、上から毎分100ℓの水が滝のように落ちてくるらしい。
その綱はあたかもカンダタの糸。上からは人を蹴落とすかのような滝。下には足のつかない水風呂。綱に捕まる以外に生きて帰れる道はない。

2セット目終わりにこのMAD MAXボタンを押すか迷ったが、ビビってやめた。

3セット目は、メディテーションサウナ。
大噴火瞑想サウナ阿蘇、と名前がつけられており、中は薄暗い空間にヒーリングミュージックが流れ、俗世から切り離されたかのような不思議な空間だった。
そこにはロウリュがあり、バケツと柄杓が置いてあるため、セルフロウリュができる。

薄暗い部屋にロウリュを照らす細いライト、ロウリュをすると水蒸気がライトに当たり可視化される。サウナ内の湿度を高め、体感温度を上げていく。
2度ほど水をかけると、サウナ内は灼熱地獄。
少しでも動くと、身体中が味わったことないような熱の痛み。口すら動かせないため、じっと動かないように耐えて、瞑想を余儀なくされる。
静かなること林の如く、汗の噴き出ること山の如し。
茹で上げられたカエルのように、10分が過ぎていった。

完全に温まった体を、水風呂で締める。
ここまで温まったらもう行くしかないと、即MAD MAXボタンを押す。
頭の上から降り注ぐ100ℓの水に、綱のみを掴んで耐える。まさに蜘蛛の糸。文学部の僕は身をもって、芥川龍之介の心情を理解した。
脳天から冷やされる感覚は他では味わえない感覚で、水風呂を出た瞬間に完全なる「整い」の気配を感じた。

休憩は-2℃の澄んだ熊本の空気。脳内に溢れる恍惚感。至高とはこのことかと理解した。
休憩から立ち上がるとふらふらな足で露天風呂にダイブ。この熊本の地に骨を埋めることを決心した瞬間だった。
頭の中から全ての雑念が消えるこの感覚は、脱衣所で見たロッカー全開けおじさんも味わったのだろうか。それならなるほど納得である。

この後もう一度瞑想サウナに突入し、またロウリュで湿度を上げ体感温度を高くし、水風呂でMAD MAXボタンを押すというルーティンを繰り返した。

最後の5セット目は、3つ目のサウナである塩サウナに決めた。塩サウナは入った次の日に肌がツルツルになるので好きだ。
塩サウナに入ると、体中に塩を塗り汗が出るのを待つ。汗で塩が溶けるまで待っていると、注文の多い料理店にいるかのような気持ちになってくる。塩味で味付けされ、体は温かく蒸されている。巨大な猫に襲われてもしょうがないなという気持ちになってくる。

塩が汗で溶け出すまでおよそ10分。
ハンドタオルで、風を自分の体にかけ、セルフ熱波〜って遊んでいた。ちなみに風は弱くてもかなり暑く感じる。真の熱波はどんな感じなのか楽しみになった。
サウナ内で塩を流し、最後の水風呂へ。
名残惜しいMAD MAXボタンを最後に押し、最後の整いを味わった。

風呂上がりに、髪の毛を乾かしに行くと、そこにはなんとダイソンのドライヤー。
とさらに横には無料で使える美顔器!
使い方はよく分からなかったがとりあえず浴びてみた。

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その後仮眠室でゆっくりと睡眠をとり、湯らっくすを存分に楽しみ退館。。。

さすが西の聖地と言われるだけあって、今までで一番サウナのクオリティが高かった。
このサウナで得た教訓は「頭までしっかり冷やすことが整いへの近道」。この教訓を胸に刻み込み、東京に帰ってもしっかり頭を冷やし整っていこう。

以上、初のサウナレビューでした。

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