河本憲治

1961年福岡県北九州市生、東京都在住、都立立川高校、東京大学工学部精密機械工学科卒。…

河本憲治

1961年福岡県北九州市生、東京都在住、都立立川高校、東京大学工学部精密機械工学科卒。機械メーカー勤務。海外40ヶ国以上での業務、オランダ駐在を経て、インド事業に関わり、2017年から2022年まで、南インド、マイソールの現地法人に社長として勤務。

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  • 魅惑の南インド

    南インドに関して紹介しています。

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NHK学園くにたちオープンスクールで講座を開催します

NHK学園くにたちオープンスクールで、7月23日、8月6日、9月24日それぞれ日曜日に、「ときめきの地、魅惑の南インド」講座を開催します。 南インドで仕事をし、生活をし、ふれあった人々、文化、歴史を、写真、動画、そして持ち帰ったグッズをお見せしながら、お話をします。楽しい講座になるよう、全力を尽くしますので、ぜひお越しください。 https://culture.n-gaku.jp/course/3928

    • 南インド、エッセイ集・写真集を刊行しました

      南インドで仕事をし、生活をし、ふれあった人々、文化、歴史を、写真とエッセイで活写しました。生の南インドにふれる旅を、このエッセイ集・写真集で、一緒に体験してみませんか?

      • 1.南インドマイソール:どきどきマーケット体験

         インドで最も安全で清潔な、歴史と文化と自然にあふれた町マイソールの、今回はマーケットを紹介します。  まずはマイソール最大のマーケット、デバラジマーケットを訪れよう。マーケットではいろいろな種類の果物、祭事用の花、クムクムと呼ばれる様々な色の粉、香水、スパイス、アクセサリーが売られている。バナナ、リンゴ、パパイヤなどの他に、インド特有の果物、色とりどりの旬の果物が楽しい。  マーケットの入り口にはバナナ売りの女性がいる。バナナもいろいろな種類があり、完熟、朝採れなので、

        • 2.南インドマイソール:野生のワニにびっくり、インドのバードサンクチュアリ

          インドで最も安全で清潔な、歴史と文化と自然にあふれた町、マイソールの、今回はバードサンクチュアリ(野良ワニにびっくり)を紹介します。  南インドは野生動物の宝庫、マイソールの北、約16キロにある古都シュリランガパトナの近く、カーベリー川に、バードサンクチュアリがある。そこには世界中から越冬のため、渡り鳥が集まってきている。その中をおじさんがオールで漕ぐボートでまわるツアーがある。 羽を広げると2メーターを超える大きな鳥が、川面を滑るように飛び、木々の上にはたくさんの巣があ

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          3.南インドマイソール:ワイルドなジャゲリー(サトウキビ糖)はいかが?

           マイソール郊外には、青々としたサトウキビ畑が一年中広がっている。  サトウキビを絞って、その汁を煮詰めて固めたものはジャゲリー(Jaggery)と呼ばれ、鉄分を始めとしたミネラルに富んでいて、香り高く味わい深い砂糖だ。サトウキビ畑の中に、ジャゲリーを昔ながらの作り方で作っている村がある。  ジャゲリーを作るには、まずサトウキビを絞る機械に投げ込む。  この機械で絞られた汁が大きな鍋の中に注ぎ込まれ、ぐつぐつと煮込まれる。いっぽう搾りかすの方は、乾燥機にかけられ、鍋の下

          3.南インドマイソール:ワイルドなジャゲリー(サトウキビ糖)はいかが?

          4.南インドマイソール:南インドで冷えたビールはいかが?(マイクロブリュワリーができた!)

           あまりアルコールを嗜まないインド人、冷えた飲み物をあまり飲まないインド人達にも先進国の悪しき慣習が入ってきて、ついに地方都市マイソールにもナイスなマイクロブルワリーができた。名付けてバージ。マイソールの新名所だ。  歴史ある都市、マイソールにはグローバルIT企業インフォシスがあり、先端IT都市の側面も持っている。ここ、マイクロブルワリー・バージには、夕方になると、インドのITを牽引しているエッジの効いた若者達が、日頃のストレスを吹き飛ばすため、冷えたビールをぷはーっと飲み

          4.南インドマイソール:南インドで冷えたビールはいかが?(マイクロブリュワリーができた!)

          5.南インドマイソール:南インドはスパイス、コーヒー、紅茶の宝庫

          南インドはスパイス、コーヒー、紅茶の宝庫だね。新鮮で個性あるスパイス、コーヒー、紅茶を安く楽しむことができる。特にマイソールの西約80キロにあるCoorgは上質なスパイス、コーヒー、紅茶、チョコレートの産地として有名だ。  これはCoorgに広がるコーヒー畑、スプリンクラーで散水している。近くの民家では、庭にコーヒー豆を広げて乾燥させている。  これは黒胡椒の木だ。よくコーヒーと一緒に栽培されているので見てみよう。  Coorgにあるエレファントキャンプの入り口に、スパ

          5.南インドマイソール:南インドはスパイス、コーヒー、紅茶の宝庫

          6.南インドマイソール:かわいいインド象に大接近、エレファントキャンプ体験

          南インドは人間と象との距離が近いところだ。お祭りには、着飾った象がいつも出演して、愛嬌を振りまいている。インド象を見ていると、人と親しむことに喜びを感じているのを強く感じる。  マイソールの西、80キロに、ドゥバリ・エレファントキャンプという、象と触れ合うことのできる場所がある。そこでは、川に入って、象使いたちと一緒に、かわいい象達を洗ってあげることもできる。  川でごろんと横になった象さんを、象使いと一緒にごしごし洗ってあげると、象達は目を細め、気持ちよさそうに細くため

          6.南インドマイソール:かわいいインド象に大接近、エレファントキャンプ体験

          7.南インドマイソール:インド人の集うファミリーレストランでミールス体験

          インドの人々はランチにミールスと呼ばれる定食を食べる。インドの普通の家族で賑わうファミリーレストランで、ミールスを食べてみよう。  ここはシュリランガパトナという、マイソール近くの観光地の近くの、インド人にも人気のノンベジファミリーレストラン、HALLI MANEだ。  そこでミールスを食べてみよう。  ミールスを頼むと、まずはイディヤッパンという米粉の麺とサンバルというスープと、ウッタパムというお好み焼きが出てくる。それを食べていると、いよいよミールスの登場だ。 赤

          7.南インドマイソール:インド人の集うファミリーレストランでミールス体験

          8.南インドマイソール:イスラムの人々とのあたたかい体験

           18世紀のマイソールには、イスラム文化の華が咲いた。当時マイソール藩国の首都は、現在のパレスから16キロほど北のシュリランガパトナという町にあった。シュリランガパトナの郊外にある、タージマハルに似た白亜のイスラム廟、グンバスには、侵略してきたイギリス軍と勇猛果敢に闘って、今も人気のティプ・スルタンとその両親が眠っている。 グンバスの前の芝生では、イスラムの家族、ブブカを着た女性達、着飾った子供達、カップルが 休日を楽しんでいて、人懐こく話かけてくる。 ここは普通のイスラム

          8.南インドマイソール:イスラムの人々とのあたたかい体験

          9.南インドマイソール:ガートでヒンズー教徒の死生観に触れる

           シュリランガパトナの近く、カーベリー川のほとりに、ガートがある。ヴェラナシにあるガンジス川のガートのように、ここではマイソールの普通の人々が、ガートで生活を営んでいる。輪廻を信じるヒンズー教徒達は、墓を作らない。人が亡くなると、ガートで火葬しその灰を川に流す。ガートを訪れると、火葬の場に立ち会うこともある。 一方ガートは生活の場でもある。人々は火葬をしている隣で、泳ぎ、遊び、洗濯をしからだを洗い、歯を磨く。 ガートではヤギや豚、猿や牛も喧騒を加えている。 ここではヒン

          9.南インドマイソール:ガートでヒンズー教徒の死生観に触れる

          10.南インドマイソール:ジャイナ教の聖地でデカン高原の夕陽に祈る

          マイソールの北80キロに、ジャイナ教の聖地、シュラバナベルゴラがある。ジャイナ教徒は、現在はインドのみにいて、約450万人、約0.5%にも満たないが、結束は固く、社会への影響は大きい。南インドには、特に無所有を教義とし、裸で生活する高位者もいる。  シュラバナベルゴラは、高さ143メートルの岩山の頂上に、一枚岩から切り出された高さ18メートルのゴマテーシュワラ像が屹立している。そこではたくさんのジャイナ教徒が、ゴマテーシュワラに祈りを捧げている。聖地ならではの厳かな空気の中

          10.南インドマイソール:ジャイナ教の聖地でデカン高原の夕陽に祈る

          11.南インドマイソール:インドの朝は、朝市で始まる、聖なる牛さんも来る

          インドの朝は、朝市で新鮮な野菜を買うことで始まる。あちこちの農家から朝取れの野菜を運んできた人達、朝ごはんの野菜を買いに来た人達でごった返し、朝市は活気にあふれている。 新鮮な野菜を見ていると、からだに元気と力が湧いてくる。 聖なる牛さん達も、朝市に出かけて行って、朝ごはんを食べる。 牛さん達も満腹で大満足。  このエネルギーいっぱいな朝市に、来てみませんか?

          11.南インドマイソール:インドの朝は、朝市で始まる、聖なる牛さんも来る

          12.南インドマイソール:ホイサラ朝の傑作寺院で、静かな物語と向き合う。

          マイソールの東33キロに、1268年、ホイサラ朝時代に作られた傑作寺院、ケイシャバ寺院がある。寺院は細密な彫刻で覆われ、そのクオリティはインド有数だ。彫刻は神々の姿や 伝説の物語 そして性の奥義を静かに語っている。 寺院の中に入っていくと、まずは精密正確に作られた16本の柱に圧倒される。 そしてその奥には、ヴィシュヌ神の化身が待っている。 ぜひこの傑作寺院を訪れ、音の無い物語に耳傾けて欲しい。

          12.南インドマイソール:ホイサラ朝の傑作寺院で、静かな物語と向き合う。

          13.南インドマイソール:9世紀建立のヒンズー教寺院で神々に祈りを捧げる

          古都シュリランガパトナには、9世紀に建立された、歴史あるヒンズー教寺院があり、今でも祈りを捧げる人々が絶えない。神々の彫刻のあるゴープラムをくぐると、 たくさんの列柱に支えられた前殿(マンダパ)の前に出る。 マンダパの中央には塔がある。 なおも進むと、ヴィシュヌ神の祀られている小室(ガルバ・グリハ)の前に塔があり、そこで多くの人が祈りを捧げている。 ガルバ・グリハに入ったら僧に心付けを捧げ、ヴィシュヌ神に祈りを捧げよう。僧は火のついた金属の皿を回して祈りを捧げてくれる

          13.南インドマイソール:9世紀建立のヒンズー教寺院で神々に祈りを捧げる

          14.南インドマイソール:インドの駅で世界最大の鉄道を呆然と眺める

          マイソール郊外の古都シュリランガパトナには鉄道の駅がある。インド鉄道は、世界最大の鉄道システムで、一日約1800万人の乗客と約200万トンの貨物を運搬すると言われている。 これがシュリランガパトナ駅の外観だ。切符無しで駅構内に入ることができる。入ってみよう。 運がよければ、列車の通過を見ることもできる。 マイソールに来たら、ぜひ列車の駅も訪れ、世界最大の鉄道網と鉄道 にふれて欲しい。

          14.南インドマイソール:インドの駅で世界最大の鉄道を呆然と眺める