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不安で行動できない時の対処法

こんにちは、心理カウンセラー(公認心理師)の高牟禮(たかむれ)です。

新しい取り組みに踏み出そうとする際、
不安が原因でためらうことはよくある現象です。

佐藤さん(40歳、中間管理職)とその同僚、
山田さんとの会話を例に見てみましょう。


佐藤さん: 「山田さん、ちょっと相談があるんだけど。新しい技術の習得について、セミナーやトレーニングを受けようかと思ってるんだ。」

山田さん: 「それはいいね!最新のトレンドを学ぶのは大切だよ。」

佐藤さん: 「でも、正直言ってさ、新しいことを学んでもすぐには理解できないかもしれないし、それが不安で…」

山田さん: 「大丈夫、最初は誰でもそうだよ。慣れるまで時間がかかるものさ。」

佐藤さん: 「時間がかかるっていうのは分かるんだけど、もし理解できなかったらどうしようって思うと…」

山田さん: 「心配しなくても、分からない部分は徐々にクリアになっていくよ。大事なのは継続することだよ。」

佐藤さん: 「継続は大事だと思うけど、もし途中でついていけなくなったら、その後の業務にも影響するんじゃないかと…」

山田さん: 「でも、学ばなければ現状維持だよ。変化はリスクを伴うけど、チャンスでもあるんだから。」

佐藤さん: 「リスクとチャンス、うん、それはそうなんだけど、現実的な問題として、理解できないまま時間だけが過ぎていくのが怖いんだよね。」

山田さん: 「理解できるまで根気よくやるしかないよ。誰にでもできることじゃないけど、挑戦する価値はあるよ。」

佐藤さん: 「挑戦する価値はあるかもしれないけど、今の自分にそれができるのか、それが不安なんだよね…」


佐藤さんの不安に対し
山田さんは積極的にアドバイスをしますが、
佐藤さんの不安は解消されず、議論は平行線をたどります。

多くの人がこのような葛藤を経験します。



こうした状況では、
新しい挑戦に対する不安を
まず受け入れることから始めるのが良いでしょう。


「新しいことを学ぶ時、不安になるのはとても自然なことだよ」
「最初は理解しにくいこともあるし」


こういった言葉は
不安を和らげてくれます。

その後に学ぶことの
ベネフィットを伝えるのもいいでしょう。


「不安なことこそ、自分自身の成長の機会かもね」
「可能性が広がるし
学ぶ過程で見えてくる新しい発見もあるかもしれないよ」


「理解できない」、というリスクではなく
「成長」、「可能性」、「新しい発見」
といったベネフィットにフォーカスすることで
動きやすくなります。

ただ、タイミングや
匙加減も大切。

もしこのアプローチに対し
抵抗感が出てくるようであれば
提案が早すぎた可能性があります。


その場合は最初のアプローチに立ち戻り
不安をしっかり受け止めていく。

受容とベネフィットへのフォーカス。


この二つを組み合わせ
丁寧に働きかけることが
行動力アップにつながります。

以上、ご参考になれば幸いです。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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