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時を重ねる瞬間(とき)|日日是好日

ライターのけんじです。

noteをはじめました。ここではシリーズもの、エッセイ・コラムを中心に書いていこうと思います。

このシリーズは「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」といいます。禅語からとりました。意味は"どんな日でも、毎日は新鮮で最高にいい日だ"というものです。特別なイベントも、もちろん胸が高鳴るものだけど、ありきたりな、平凡な毎日だって、きっと素敵で愛しい。

そんなことをジワリとお伝えできたら嬉しいです。月一回で更新する予定です。気軽にのぞいていってください。

◇◇◇

肌にしみてくるような冷たい風になった。風をうけて、今がいよいよ冬にはいってきたなと感じる。

冬至や立春など、一年を15日ごとに区切り、季節の文字をあてたものを二十四節気という。今は"小寒(〜1/19頃)"。「寒」は本格的な冬をあらわすそう。やはりそういう時期なのだ。

そんななか、友人と、ゆるりとカフェを巡る会が始まった。理由は特にない。"なんかいいよね、そういう会。やろうか。"というのでふわりと決まり、集まった。

そんな会だ。当日予定していた喫茶店が休みだというのも気づかなかった。「おい、ちゃんと調べとけよー!」なんて声も聞こえぬまま、近くのカフェにはいった。あったかい、こじんまりとしたカフェ。そういえば前から行きたかったが行けてなかったところだ。

ほんとにくだらない会話しかしていない。「健康的なサラダでてきた」とか、「茅刈りが楽しみでしょうがない」とか。何か会に意味を求めてなんて、これっぽっちも考えないで、ただその場を、そのときを、一緒に過ごしてた。

だけど終わったあと、友人は言った。
「よかったよね、なんか。」

そう、よかったのだ。なんだろう。感覚が似ている友達だからこそ、そんな"何か"をわからないままに楽しめるのかな。

同じ時間(とき)をすごし、時(とき)を重ねる瞬間(とき)。こんなにも心満たされるものなのかと、しみじみと思った。そして、こういう時間を楽しめる自分でありたい、いつまでも。

◇◇◇

読むおともに。
♪ 大橋トリオ「アネモネが鳴いた」

ありがとうさようなら今日と言う日よ
全てが愛しくてたまらない
この花も風も木も水も
生きているから感じ合えるのさ
通り過ぎる風がそう呟いた

今日もいつもと同じ朝
コーヒー入れたら何処へ行こう
変わらない 変われないよ
僕らは何処へ


写真:小池菜月

#コラム #エッセイ #時間 #仲間 #大橋トリオ


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