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まとめ-錦鯉の成長⑤-
鯉の成長には、先天的、後天的因子が大きく関与し一様ではないが、これは鱗にもいえることで、ridgeの数やridge間の幅などもいろいろな条件に左右されるものと考えられ、これを数えることで鯉の年齢を正確に当てることはやや無理があるかもしれない。
しかし、実際にはridgeは年輪というより週輪に近く、ある時期には1週間に1〜2本という単位で作られるときもあり、また鱗の成長が止まれば作られなくなるとも
結果と考察-錦鯉の成長④-
この鱗の頭側の表面はridgeが鋸の歯のように並び、鱗が真皮より抜けにくくなるように造られているかのように見える。一見無構造にみえる鱗は、注意深くみると層状構造をしており、扁光顕微鏡ではっきりと、しかも美しく観察された(図5)
ヒトの骨の組織学的動態を検索するのに、しばしばテトラサイクリンの投与を行い観察するが、これは、テトラサイクリンが骨の石炭化の際、キレート結合をして、これが螢光顕微鏡で紫外
結果-錦鯉の成長③-
鱗の表面を顕微鏡で拡大してみると、あたかも木の年輪のように同心円状の縞模様がみられる。これは鱗の頭側及び上・下には明瞭に認めるが、表皮におおわれた尾側は明瞭ではない。この縞模様はridge(たかまり)であり、ridge間の距離は辺縁にいくほどやや広くなっている。
このridge間の距離が大きい鯉の鱗と小さい鯉の鱗とで比較したが、相対する部位において余り差がなかった。つまり、一度形成されたridg
方法-錦鯉の成長②-
健康な錦鯉(紅白、32センチ)の鱗を抜き取り、次の方法でこれを観察した。
⑴鱗の拡大像(光学顕微鏡)の観察
⑵ソフテックス
⑶マイクロらジオグラフィー
⑷H・E染色による鱗の断面の組織像
⑸偏光顕微鏡による観察
以上を行った後、鱗の組織学的動態を観察するために、
⑹テトラサイクリン標識を行った鱗の螢光顕微鏡による観察を行った
投与法は二回投与法で、テトラサイクリン五〇ミリグラムを腹腔内へ注射した
はじめに-錦鯉の成長①-
従来、錦鯉の年齢は木の年輪と同じように、その鱗の同心円状の縞模様を数えることによって知ることができると言われていたが、実際には稚魚においてもすでに数十本の縞模様がみられることから、この考え方は否定されているのが現状である。
鯉の鱗は真皮がキチン化して生じるといわれ、鱗の成長は、その中心にある中心核から外方へ伸びるという。この中心核は終生変化せず、脱鱗した場合でも再びここから発生するとされる。
水草の除去と植え替えを-10月の魚病対策-
さて、寄生虫や細菌の交代期のみならず、水草の交換機ですので、ホテイ草やアヤメ等を利用している方は、葉の先が黄色になってきましたら要注意となります。
4月号で述べましたように、クレソン等と植え替えるとよいでしょう。水草の効果は大きいのですが、逆にこれをおろそかにすると害も大きいものになりますのでご注意ください。