森林経済学サマースクール in スイス
スイスのSwiss Federal Institute for Forest, Snow and Landscape Research(WSL)が主催する、森林・環境・資源経済学専攻の大学院生を対象にした一週間のサマースクール(NFZ-SUMMER School)の参加許可を受け取りました。今年のテーマは「環境変化と森林経済学」。 5日間のサマースクールは、ヨーロッパ各国の大学の教授陣による講義と参加者の研究内容のプレゼンに二分されています。
場所はスイス東部マイエンフェルトの研修施設。スイスは初めてなので、行けるだけでも楽しみ。
参加しようと思ったのは、森林経済学に特化したプログラム設計であった点。SUFONAMAのコースは優秀な同級生が多く、張り合いのある授業環境なのですが、いかんせん森林全体を幅広くカバーする必要があるために、経済学に関連した授業はほんの一部。経済学から完全に離れて10年近く経つので、リカバリーする時間を確保する必要があると考えていました。さらに、今セメスターの大きな目標である博士課程の進学先を決めるにあたっての人脈づくりにも役に立つと判断しました。
応募するにあたって実は問題がありました。それは、現在の研究内容の報告を行う義務があるという点です。私はまだ修士課程の1セメスターを終えたばかりで、論文執筆に取り掛かっているわけではありません。かといって10年も前の、以前の専攻の論文を報告することもできないので、考えた挙句、NTFPsの試験として提出したマツタケに関する研究内容を報告するということで応募しました。
このスクールを紹介してくれたのは外部講師として来ていた先生だったのですが、彼が今年のサマースクールのオーガナイザーをしていたということもプラスに働いたかもしれません。25名程度の定員を想定しているようで、おそらくほとんどは博士課程の学生でしょうから、その中で十分もまれて、刺激を受けてきたいと考えています。
参加費として250ユーロと交通費実費の負担が必要です。なんとか自腹で払える金額ではありますが、自費留学の立場では大きな負担です。そこで、こういうサマースクールに参加する森林経済学専攻の日本人学生はあまりいないと思うので、体験記を書く代わりにスポンサーをしてくれる組織や会社があればいいなあ、などと考えています。関心のある方がいらっしゃれば、ぜひご一報を。
オリジナル記事公開日:2012年4月13日
追記:
なにしろ自費留学だったので、お金がなくて、最後の一節を書きました。本当にありがたいことに、実際にスポンサーをして頂きました。でも、これは本当に奥の手で、これ以来は二度とこういう提案?はしていません。
参加した体験記も書きました。(その1)
WSLのサマースクールは、今も開催されています。修士2年目以降であれば、ポスドクまで、若手研究者の貴重なネットワーク構築の場になっているようです。現在では、森林経済学だけでなく、広く森林に関する分野を専攻する若手研究者に門戸が開かれている様子。それだけにセレクションのレベルは上がっているかもしれませんが、日本の若手研究者の方も積極的に応募されてみてはどうでしょう。2024年については現在申込受付中、8月18日から25日まで、ダボスで開催されるようです。
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