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観光大国フランスのコロナ禍の夏

8月に入り、フランスでは夏のバカンスシーズンも折り返し。ハイシーズンの序盤にコロナで打撃を受けた観光業がどう巻き返すのかに注目が集まっていました。

現在はどの国もそうですが、フランスでも外国人観光客は例年に比べ激減。頼みの綱は国内旅行です。

蓋を開けてみると、残酷なまでに明暗がくっきりと・・・。各地方の7月のホテルの稼働率を基準に見てみると、ブルターニュ地方などの大西洋岸などは盛況なようです。

確かに、個人的な感触ですが、私が住むブルターニュ地方のレンヌでは、街中を歩くと例年よりもフランス人観光客が多い気がします。

例年であれば外国人観光客ではスペイン人や英語圏が多いのですが、団体も来ないため、ごく稀にスペイン語や英語を通りすがりに耳にするくらい。トータルで見るとどうなのでしょう・・・。

一方で、パリやリヨンなどの大都市やクルージング観光に依存している街などはかなり厳しいようです。例えば、パリは外国人観光客の割合が高い上に、地元の人も海や山を求め街を出るため、状況はかなり厳しいようです。ホテルなども採算が取れないため、月末まで閉めているところも多いとか・・・。

そんな中、コロナウイルスの感染者数が再び上昇に転じ、マスク着用義務が屋外でも適用される街が増えてきました。

フランスの経済は近隣国ほどではないにしろ観光への依存度が低いものの、国内総生産の9%を占めます。コロナの第2波の影がちらつき始める中、バカンスシーズンにする浅い息継ぎが、これから来る大きな波をしのぐのに十分なのか・・・

先のことは分かりませんが、一つ言えることは、息がしづらくても、この先しばらくはマスクをしないといけないということくらいかもしれません。

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